はじめに
「WordPressのメンテナンスはどのぐらいの頻度で行った方がいいか」と質問をもらったり、議題に上がったりすることがあります。もちろん「できる限り頻繁」にするといいのですが、逆に放置した場合、「最初にサポートが終了するのは、WordPress、PHP、MySQLの内どれが最初なのだろう」という疑問からそれぞれのサポート期間について調べてみました。
WordPressのサポート期間
- アクティブサポートは新しいバージョンリリース時に、1つ前のバージョンが終了
- 打ち切られる可能性はあるが、セキュリティサポートはできる限り続けられる
出典
Dropping security updates for WordPress versions 3.7 through 4.0
WordPress | endoflife.date
WordPressバージョンアップによるパフォーマンス向上具合
WordPress 6.1.1と6.2の比較
- ブロックテーマのロードスピード → 14 - 18% 向上
- クラシックテーマのロードスピード → 2 - 5% 向上
- ブロックテーマのサーバーサイドパフォーマンス → 17 - 23% 向上
- クラシックテーマのサーバーサイドパフォーマンス → 3 - 5% 向上
出典
WordPress 6.2 Performance improvements for all themes
PHPのサポート期間
- アクティブサポート期間 : リリースから2年
- セキュリティサポート期間 : アクティブサポート終了から1年
PHPバージョンアップによるパフォーマンス向上の具合
- PHP8.1はPHP8.0よりも 47.10% 高速
- PHP8.1とPHP7.2と比較すると、PHP8.1は1秒あたり50%以上多くのリクエスト(またはトランザクション)を処理している
出典
PHP 7.2、7.3、7.4、8.0、8.1のベンチマーク(2022年)- WordPress 5.9-RC2
MySQLのサポート期間
サポート完全終了はないが9年目以降は、
- メンテナンス・リリース
- バグ修正
- パッチ
- アップデートの提供
の「既存のもの」のみ対応となる。
MySQLバージョンアップによるパフォーマンス向上具合
MySQL 8.0では、MySQL 5.7と比較してユーザー数が増えた場合に最大で約2倍ほどの大きな性能向上を実現しています。
出典
MySQL 8.0正式版がリリース。性能が最大で2倍、JSONデータや地理情報などサポート。ロールによるユーザー権限の管理も可能に2018
まとめ
- WordPressのセキュリティアップデートはできる限り行われる
- PHPのサポート完全終了はリリース日から3年後
- MySQLのサポートはできる限り行われる(ただし、9年で対応が少し変わる)
PHPだけ「できる限りセキュリティサポート」が行われないので、WordPress・PHP・MySQLの中で、一番最初に完全サポート終了するのはPHPです。
また、バージョンアップによるパフォーマンスの伸びが想像よりも大きいと感じました。