この記事は何
僕は普段プロダクトマネージャーとして施策を考えることが多いです。
この記事では、僕が施策を考えるときに特に意識している「良い問いを作る」という話を紹介したいと思います。
問いとは
「良い問い」とざっくり書きましたが、そもそも「問い」とは何でしょうか?
問いとは、思考を始める上での出発地点です。
問いが変われば考え方やアプローチも変わってきます。
つまり、良い問いを作ることができないと、どれだけ考えるのが得意でも結論にたどり着くことは難しいでしょう。
問いの良し悪しとは
前項で「問い」についての説明をしましたが、問いの良し悪しはどうやって判断すればよいでしょうか?
まず、良い問いとは具体的な目標に向けてどれだけクリアになっているかどうかです。
いわゆる「解像度」が高い問いであるとも言えます。
ここで僕がよくメンバーに話している例を記載します。
よく皆さんお腹が空いた時は「何か食べよう」と思うと思います。そして最終的には何かしらの選択をして食事をとるでしょう。
しかし、本当に「何か食べよう」と思って「何か」を文字通り食べている人は少ないと思います。
実際は例えば以下のようなステップで具体的に食べるものを決めているはずです。
- 何か食べたいな
- 今日の昼は中華だったから中華以外がいいな
- 明日は休みだしお酒とか飲んでも良いな
- 今日は給料日だからせっかくだし贅沢したい
- 今まで行ったことない新しいお店を開拓しようかな
- ...
このような思考を整理すると、結局この人は「何か」を探しているのではなく「中華以外の」「アルコールが飲める」「少し高めな」「新しいお店」を探しているのだとわかります。
つまりこの人は「中華以外のアルコールが飲める少し高めな新しいお店はどこか?/何か?」という問いを立てて何を食べるか考えているということになります。
このような具体的でクリアな問いを言語化することができている状態が「良い問い」だと考えています。
良い問いを立てるために意識していること
僕は良い問いを立てるために「立てた問いに対して『なぜ?』を投げかける」ことを常に意識しています。
基本的に曖昧な問いは「具体的には?」や「なぜ?」という問いを繰り返すと「例えば」や「なぜなら」という流れで具体的な要素や理由を挙げることができます。そしてそれらの内容を踏まえて問いを言い換えたり、内容を加えたりを繰り返していくことで曖昧さは減っていき、クリアな問いへと進化していきます。
物事を考える上でこのプロセスを意識的に踏めるか踏めないかで思考の質が大きく変わってきます。
例えば「何か食べたい」という問いをクリアにしていくとすると以下のような感じでしょうか。
- 例えば何が食べたい?
- 特になし
- 逆に食べたくないなと思ったものは?
- 中華
- なぜ?
- お昼も食べたから
- 考えている候補の共通点はある?
- お酒と一緒に食べると美味しそうなもの
- お酒が飲みたいのか?
- 飲みたい
- いつも飲みたいと思っている?
- そうでもない
- なぜ今日は飲んでもいいと思った?
- 明日が休日だから
- 休日前ならいつでもお酒を飲みたいと思ってる?
- そうでもない
- なぜ今日はOKなのか
- 給料日でもあるので、お金にも余裕がある
- ...
最後に
今回は施策を考える上での「良い問いを作る」という重要性について紹介しました。
具体的な問いの立て方や、施策の考え方については多くの本で紹介されています。
僕が読んだ本の中でおすすめを最後に紹介します。