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VR空間移動用いす型デバイスを作成する①(序文のようなもの)

Last updated at Posted at 2017-06-30

#はじめに
VR空間での移動用デバイスがつくれないかと試作中。
体重計の重量センサを流用、いすに座った状態で体を前や左右に傾けると重心の偏りを検知する。VR空間内でも傾いた方向に移動する。
これまでに何回か展示会等に出展し、動画もアップしてみた。
ある程度出来てきたので、得られた知見(ほどでもないか・・・。)や技術をまとめたい。
【出展経験】
・UNITY VR EXPO AKIBA
・JapanVR FEST 2017冬
・NT名古屋&NT京都
・VR Tech Tokyo #7
【投稿動画(ニコニコ動画)】
【VR】椅子をコントローラーに改造してみた【電子工作】

#デバイス制作の目的
近年VR用ヘッドマウントディスプレイが多数発売され一般家庭においてもバーチャルリアリティ体験が可能となった。今後価格の低下とともに普及台数が大幅に増加していくものと予測されている。

現在、VR用に様々なコンテンツが発売されているが、コンテンツ作成の際の大きな課題が「VR酔い」の問題である。VR空間内での移動の際に、画像から視覚に入ってくる情報は変化いるものの、触覚や平衡感覚等の身体には移動している感覚が入ってこないため認識のずれにより酔いが発生してしまう。
現在この対策として、様々な移動方法が検討されているが、問題点もある。代表的な例を以下に3つ示す。
【VR空間内での移動方法】
1.ゲーム内の移動方法を工夫する。
等速運動のみをさせ、加速運動をさせない。加速時に視界を狭める。瞬間移動させる等の移動方法の工夫により、酔いを軽減させる。ただし、移動方向が制限されたり、少し手間がかかるため、移動の自由度が下がってしまう問題がある。

2.ルームスケール
一辺2~4mの長方形の範囲内でHMDの頭部の位置を検出することにより、その範囲内で自由に動くことができる。ただし、その範囲外での動きは認識できない。

3.専用の歩行デバイス
「Virtuix Omni」のように腰を固定した状態で、歩いたり走ったりし移動する専用のコントローラー。実際に動くため酔わないものの、やや筐体が大きく重量もある。

これらの点を改善する方法の一つとして、体重計に使用されている重量センサを使用したいす型コントローラーを試作を行う。(さらに酔い対策や自由度の向上のために振動モーターや光センサも使用している。)
このようなデバイスを使用することの利点は以下の通り。
【デバイスの利点】
1.椅子に座ったまま自由に移動できる、かつ動作が楽。
2.必要になるスペースはルームスケールや歩行型デバイスに比べ小さい。
3.移動時に加速・減速方向と体の傾き方向が一致するため、酔いが軽減される。
4.枯れた技術である重量センサを使用しているため、センサが入手しやすく、安価な割に精度が高い。
5.身近な体重計を応用しているため、未知のデバイスに比べ、一般の人が理解しやすい。
6.体の傾きに応じ、速度を変化させることで、入力のステップを分けられる(試作機は一方向につき5段階入力)。

今後のVRの普及に伴い、自由度が高く、入力の調整が可能かつコンパクトな入力手段が求められる。この要望に応えるため、いす自体を入力デバイスとすることは有用な手段の一つと考える。

#今後の投稿予定や補足資料
【今後の投稿予定】
①序文のようなもの(今回の投稿)
②展示会等で気づいたこと、注意点等
③体重計の出力をArduinoで読み取ってみる
④いすの回転を光センサで読み取ってみる
⑤体の傾き(重心の偏り)をVRに入力する際のポイント(要望あれば・・・)
(③~⑤は技術の解説)

展示会等で使った資料の一部
【補足資料】

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