1. はじめに
◯筆者について
私はIoT業界で働く雑用エンジニアです。
自分で組込みはやっておりませんが、隣の島の組込み屋を眺めてます。
◯何を書きたいか
2024年12月19日にNVIDIAが安価なAIの開発者キットを発表して、何ができるか気になり検討しました。
開発者キット名称
Jetson Orin Nano Super
価格
249ドル -> 155円/$換算で 38600円
2. スペック
以下公式記事から抜粋したスペック。
https://ryoyo-gpu.jp/product/jetson/orin_nano_super_devkit/
項目 | 内容 | メモ |
---|---|---|
AI性能 | 67TOPS | TOps:Tera Operation Per Sec; プロセッサが1秒間に処理できる演算回数。 |
GPU | 32基のTensorコア搭載1024コアのNVIDIA AmpereアーキテクチャGPU | - |
CPU | 6コア Arm® Cortex®-A78AE v8.2 64bit CPU 1.5MB L2 + 4MB L3 |
Linuxなら普通に動きそう。 |
メモリー | 8GB 128bit LPDDR5 102GB/s |
パーソナル向けよりかなり早い |
ストレージ | SDカードスロットと外付けNVMeをサポート | - |
ビデオエンコード | 1080p30を1~2CPUコアでサポート | - |
ビデオデコード | 1x4K60(H.265) 2x4K30(H.265) 5x1080p60(H.265) 1x1080p30(H.265) |
- |
カメラ | 2xMIPI CSI-2 22pinカメラコネクター | カメラも繋げると |
消費電力 | 7W~25W | めちゃめちゃ低消費電力。こんなんでAI動くのか |
PCIe | M.2 Key M slot withx4 PCIe Gen3 M.2 Key M slot withx2 PCIe Gen3 M.2 Key E slot |
対応幅ひろい |
USB TypeA | 4xUSB3.2 Gen2 | ありがたい |
USB Micro-B | - | |
USB TypeC | USB TypeC Connector for UFP | ありがたい |
ディスプレイポート | DisplayPort 1.2a(+MST) | - |
MicroSD スロット | - | - |
RJ45 | - | - |
M.2 Key E | - | - |
その他IO | 40pin拡張ヘッダー(UART、SPI、I2S、I2C、GPIO) 12pinボタンヘッダー 4pinファンヘッダー DC電源ジャック |
GPIOついてて使いやすい。 |
フォームファクター(mm) | 103x90.5x34.77 (脚部、キャリア ボード、モジュール、冷却ソリューションを含めた高さ) |
- |
ソフトウェア | Jetpack SDK | LinuxOSやCUDA等AI開発に必要な主要なコンポーネントを提供 |
同梱物 | POWER ADAPTER AC Power Brick 45W TypeB(US、CA、JP)Power Cable UPC Label Quick Start and Support Guide |
- |
3.何ができるか、用途は?
◯何ができるか
IO出せる、カメラ読める、CPU,GPUを使う処理ができる。
67TOPSあるため、GPT-2は動かせる。
Linux入れて遊べる。
-> IOがデフォルトで出せるのは便利そうです。
◯どういう用途に向いているか
上記性能から、IoT関連のAIエッジデバイスとして十分使えそうな気がします。
ぱっと思いつくのは
- ドラレコの特徴的な出来事の保存
- ドローン/自動車の自動制御
- 監視カメラのイベントレコード
- ヘリコプター、船上からの遭難者捜索
◯私が手にいれたら何をしたいか
クラウドデータを上げたくなくて、オンライン処理、リアルタイム処理したい用途。
以下とかでしょうか。AIの知識はほとんどないので、妄想です。
- 人格の投影
大量の日記でトレーニングしたモデルで、この人ならこういう入力があればこういう行動をする。みたいなAI。
(面白そうだけどGPTで十分そう)
-> 個人的な出来事を学習させるので、クラウドには上げたくない。まあまあ適切。
- AI教官
自室や会社の部屋全体を動画で取っておいて、トレーニングした鬼教官が「問題行動」もしくは「善い行動」と判断した行動をした際に、なんらかの「弱化」もしくは「強化」のシグナルを出す。
(分析行動科学的に、行動を「強化;褒める、報酬を出す等」「弱化;怒る、罰金等」でフィードバックすると行動を増やしたり消したりできる。)
-> 自室や会社の部屋の動画はクラウドに上げたくない+リアルタイム性があるとよいので、かなり適切か。
- AIトレーナー
AI教官に近いが専門的な運動競技で、こういう行動をすると結果がよくなる、ということをカメラで動画撮影しながらフィードバックしてくれる。
-> これもAI教官と同じで、適切な用途か。
あんまり面白い事思いつきませんした...
このデバイスでモデルのトレーニングができればもう少し広がりそうだけどなあ。
以上