TL;DR
技術書とかの輪読会でなんども挫折したけど、
エクストリームリーディングだと挫折せず最後まで読めたし、深い理解が得られた。
エクストリームリーディングいいよエクストリームリーディング。
エクストリームリーディングって何?
http://d.hatena.ne.jp/umedamochio/20050114/p4 参照
- 日本語だと5ページ単位、英語なら2ページ単位くらいを全員が黙々と読みます。
単位が節ごとなど、本の著者が設定した単位であるほうが好ましいです。
読み始める前に、ここまで読みましょうと合意をとります。- 読み終わった人は、「終わった」と宣言します。早く読み終わった人は、次を読んだり、自分なりに内容をまとめたりしておきます。
- 重要な文の切り出し
各人が重要だと思う文を切り出して、その意義を議論する。- まとめ
各節ごとの趣旨をまとめる。
前後関係や本全体の趣旨に対する位置づけをまとめる。
なんでやってみようと思ったのか。
- ひとりだとなかなか読まない。
- 輪読会ってなんか尻切れになることが多い
- 輪読会って講師担当回の負担が重くて気軽に参加しづらい。参加者集めづらい。
やってみたらどうだったか
- 負担感
- 講師負担がないからか、本当に参加者を集めやすかった。
- 予習がないので、負担感がなく気楽に続けられた。
- 事前準備も負担感がないので、輪読会にありがちな
「ちょっと今週パス」が起こりにくかった。
(繁忙期とかトラブル発生とかでパスはあった。) - 以上の事から尻切れが一度もなかった。
- 必要なスキル
- 少ない。予定を調整して、その場で読書できるスキルがあれば十分
(輪読会は、講師役に資料作成能力・プレゼン能力が求められる)
- 少ない。予定を調整して、その場で読書できるスキルがあれば十分
- 理解度
- ちょっとずつ読んで、ちょっとずつ議論するので、
曖昧な箇所が曖昧なままにならない。 - みんなで議論するので、複眼的な視点が得られて理解が深まる。
ひとり読書の精読以上の理解が得られる。
- ちょっとずつ読んで、ちょっとずつ議論するので、
- 時間
- とはいえ、読み切るのに輪読会以上に時間がかかる。
技術書なら、4,5ヶ月かかる。自己啓発系でも2,3ヶ月かかる。
感覚的には、輪読会の倍近いの時間がかかる。
- とはいえ、読み切るのに輪読会以上に時間がかかる。
- 適応
- 難しい本ほどいいかも知れない
- 資格試験の合格点を取るためのテキスト読込には向いてない
こういうときにエクストリームリーディングいいよ
- 時間が掛かってもしっかり理解したい本があるとき
- 周りに詳しい人がいないが、それでも読みたい・読まないといけない本があるとき
- 輪読会だと参加者が集めづらいとき
- 参加者がみんな忙しいとき
逆にこういうのは向いてないよ
- いついつまでに読み終わらないといけない等の締め切りが決まっている
- 試験勉強のような一定の知識の記憶を目的とした読書
エクストリームリーディングと輪読の違い
- | エクストリームリーディング | 輪読 |
---|---|---|
講師負担 | なし(講師という概念がない) | 難しい本ほど重い |
参加者負担 | ほとんどない | 予習が必要だと、難しい本ほど重い |
継続性 | 負担がほぼないので、最後まで継続しやすい | 講師役の都合でスキップが連続すると終わる可能性がある。 難しい本だと特に可能性が高い。 |
理解度 | 深い。 ちょっとずつ読みながら、議論しながらなので、 不明点を曖昧なままにすることもなく、 また、いろいろな人の観点を共有するので、複眼的に内容を理解できる。 |
講師役による。 講師役がよく理解できていて、説明力も高いと非常に理解度が高くなる。 逆もありえる。 |
掛かる時間 | かなり長い | 長い エクストリームリーディングほどではないが |
エクストリームリーディングの効果を最大化するコツ
- 人数を3名以上6名以下にする。
- 少なすぎると、議論が深まらない
- 多すぎると、議論が終わらない
- 1単位毎にひとり、必ず1回以上発言するよう水を向ける。
- 経験の少ない人などは、発言を控えがちですが、異なる視点こそが理解を深めることに繋がります。
- 私は「○○さんどうですか?わからなかったところ、気になったところ、刺さったところとかありますか?」と聞いています。
- メンバーの中に、異なるバックグラウンドを持った人をあえて、混ぜる
- 同一部署の人間だけでなく、他部署の人間も混ぜるとか
- 若手の3人に、あえてベテランを混ぜるとか、その逆とか
- これも異なる視点を手に入れるためのコツです。
- 一気にやらない
- 負担の少なさが身上ですので、2時間以上ぶっ通しでやったり、10日連続実施とかやらない
- むしろ、気合い入れて一気にやれるなら、輪読会のほうがいいかもしれない