PythonでJSONデータを扱う方法について学んだので、記録としてまとめておきます。
この回では、Pythonの json モジュールを使って、辞書やリストとJSON文字列との変換、およびファイルへの読み書きの方法を確認しています。
jsonモジュールを使う準備
Pythonでは標準ライブラリの json モジュールを使うことで、JSON形式のデータを簡単に扱うことができます。
import json
追加のインストールは不要です。
PythonのデータをJSON文字列に変換する（json.dumps）
辞書やリストなどのPythonオブジェクトを、JSON形式の文字列に変換するには json.dumps() を使います。
import json
data = {"name": "Alice", "age": 30, "city": "New York"}
json_str = json.dumps(data)
print(json_str) # JSON形式の文字列として出力されます
print(type(json_str)) # 型を確認します
{"name": "Alice", "age": 30, "city": "New York"}
<class 'str'>
type() を使うことで、Pythonの辞書がJSON形式の文字列に変換されたことが明確にわかります。
整形して出力する（インデント付き）
見やすく整形されたJSON文字列を出力したい場合は、indent 引数を指定します。
json_str = json.dumps(data, indent=2)
print(json_str)
{
"name": "Alice",
"age": 30,
"city": "New York"
}
JSON文字列をPythonのデータに変換する（json.loads）
JSON形式の文字列をPythonの辞書などに変換するには json.loads() を使います。
import json
json_str = '{"name": "Bob", "age": 25, "city": "Los Angeles"}'
data = json.loads(json_str)
print(data)
print(type(data)) # dict 型になっていることを確認
{'name': 'Bob', 'age': 25, 'city': 'Los Angeles'}
<class 'dict'>
JSONファイルに書き込む（json.dump）
Pythonのデータを直接ファイルに保存するには、json.dump() を使います。
import json
data = {"name": "Alice", "age": 30, "city": "New York"}
with open("data.json", "w", encoding="utf-8") as f:
json.dump(data, f, indent=2)
# data.json に書き込まれる内容（整形済み）
{
"name": "Alice",
"age": 30,
"city": "New York"
}
JSONファイルを読み込む（json.load）
JSONファイルからデータを読み込むには、json.load() を使います。
import json
with open("data.json", "r", encoding="utf-8") as f:
data = json.load(f)
print(data)
print(type(data)) # dict 型であることを確認
{'name': 'Alice', 'age': 30, 'city': 'New York'}
<class 'dict'>
dump / dumps、load / loads の違い
関数名に s があるかどうかで、扱う対象が異なります。どちらも意味は似ていますが、使い方が明確に分かれているので注意が必要です。
| 関数名 | 処理内容 | 対象 | 備考 |
|---|---|---|---|
dump() |
Pythonのデータ → JSONとしてファイルに保存 | ファイルオブジェクト |
with open(...) と一緒に使います |
dumps() |
Pythonのデータ → JSON形式の文字列に変換 | 文字列 |
s = string という意味で覚えるとわかりやすいです |
load() |
JSONファイル → Pythonのデータに変換 | ファイルオブジェクト | ファイルからデータを読み込むときに使います |
loads() |
JSON形式の文字列 → Pythonのデータに変換 | 文字列 | こちらも s = string です |
s の有無で覚えるコツ
-
sがある → "string"（文字列） を扱う関数 -
sがない → ファイル を扱う関数
この区別が意外と重要だったので、自分の中で明確にしておきたいと思いました。
まとめ
-
json.dumps()：PythonのデータをJSON形式の文字列に変換します。 -
json.loads()：JSON文字列をPythonのデータに変換します。 -
json.dump()：PythonのデータをJSONファイルに保存します。 -
json.load()：JSONファイルを読み込んでPythonのデータとして扱います。 -
type()を使うと、データ型の変化が確認できて理解しやすいです。 -
sの有無で「文字列」か「ファイル」かが分かれる点に注意します。
辞書やリストとJSONとの相互変換は、データのやりとりにおいてよく使われるので、使い分けをしっかり覚えておきたいです。