【Python初心者】辞書形式でCSVを扱う（DictReader / DictWriter）

CSVファイルを扱うとき、カラム名（ヘッダー）をキーとして使いたい場面がありました。
そのような場合に、Pythonの csv モジュールにある DictReader や DictWriter を使うと便利だったので、使い方を記録しておきます。

辞書形式でCSVを読み込む（csv.DictReader）

まず、次のようなCSVファイルを用意します。

# sample.csv の内容
name,age,city
Alice,30,New York
Bob,25,Los Angeles

このCSVファイルを DictReader を使って読み込んでみます。

import csv

with open("sample.csv", newline="", encoding="utf-8") as f:
    reader = csv.DictReader(f)
    for row in reader:
        print(row)

{'name': 'Alice', 'age': '30', 'city': 'New York'}
{'name': 'Bob', 'age': '25', 'city': 'Los Angeles'}

ポイント

• ヘッダー行（1行目）が自動的に辞書のキーとして使われます。
• 各行は dict 型として取得されます。
• 値はすべて文字列として読み込まれるため、必要に応じて型変換が必要です。

辞書形式でCSVに書き込む（csv.DictWriter）

次に、辞書形式のデータをCSVファイルに書き込む方法を試します。

import csv

data = [
    {"name": "Alice", "age": 30, "city": "New York"},
    {"name": "Bob", "age": 25, "city": "Los Angeles"}
]

with open("output.csv", "w", newline="", encoding="utf-8") as f:
    fieldnames = ["name", "age", "city"]
    writer = csv.DictWriter(f, fieldnames=fieldnames)
    writer.writeheader()
    writer.writerows(data)

# 出力される output.csv の内容
name,age,city
Alice,30,New York
Bob,25,Los Angeles

ポイント

• fieldnames で書き込み対象のキーとその順序を指定します。
• writeheader() を呼ぶと、ヘッダー行が自動的に書き込まれます。
• writerows() に辞書のリストを渡すことで、複数行を一括で出力できます。

通常の reader / writer との違い

比較項目	reader / writer	DictReader / DictWriter
各行の形式	リスト	辞書（dict）
キー情報	なし（インデックス）	ヘッダー行を使う
可読性	やや低い	高い（カラム名でアクセス可能）

DictReader / DictWriter は、特にデータのカラム名を意識して処理したい場面で役に立つと感じました。

まとめ

• DictReader はCSVを辞書形式で読み込むときに使います。
• DictWriter は辞書データをCSVファイルに書き出すときに使います。
• カラム名でデータにアクセスしたい場合にはとても便利です。