Pythonを使用してプロジェクトを開発する際、異なるプロジェクト間で依存するライブラリのバージョンが衝突しないようにするためには、仮想環境を利用するのが一般的です。
仮想環境とは？
仮想環境とは、Pythonのインストールディレクトリやライブラリをプロジェクトごとに独立させる仕組みで、以下のメリットがあります。
- プロジェクト間の依存関係の衝突を回避できる
- プロジェクトごとに異なるPythonバージョンを利用できる
- グローバルなPython環境を汚さない
手順
仮想環境を作成する
Pythonでは標準ライブラリのvenvを使って仮想環境を作成できます。
以下のコマンドを実行して仮想環境を作成します。
python -m venv 仮想環境名
例:
python -m venv myenv
仮想環境を有効化する
作成した仮想環境を有効化するには、環境に応じて次のコマンドを使用します。
macOSの場合
source myenv/bin/activate
仮想環境が有効化されると、ターミナルの先頭に仮想環境名が表示されます。
例:
(myenv) $
必要なライブラリをインストールする
仮想環境を有効にした状態で、必要なライブラリをインストールします。
例: Flaskをインストールする場合
pip install flask
- 仮想環境を無効化する
作業が終わったら仮想環境を無効化します。以下のコマンドを実行してください。
deactivate
注意点
仮想環境をプロジェクトごとに分けることを忘れないようにしましょう。
仮想環境のフォルダ（例: myenv）はプロジェクトディレクトリ内に作成することを推奨します。
必要に応じてrequirements.txtを使用して、依存関係を管理しましょう。
pip freeze > requirements.txt
pip install -r requirements.txt