前回の続きを実施する予定でしたが、諸事情により内容を変更します。
近いうちに現場で使用しているArtifactoryの移行作業を控えているので、事前にArtifactoryの機能を理解すべく、Artifactoryのインストールを実施します。
パッケージの種類
Artifactoryには有償版と無償版の2種類のパッケージが用意されています。
有償版にはPro,Enterpriseが存在していて、全てのリポジトリタイプが使用可能であり上位のEnterpriseだと様々な機能が使用できますが、Artifactoryのライセンスは極めて高価です。
とても個人では手が出せない価格となっています。
一方の無償版の場合は、あらゆる規制がかかっていて、使用できるリポジトリタイプも非常に限られてしまいます。
なお、だいぶ前に紹介させて頂いたクラウド版のArtifactoryであれば、無償版でも全てのリポジトリタイプが使用可能となっています。
無償版には以下の種類があります。
OSS版
CE版
JFrog Container Registry
上記3種類はそれぞれ使用可能なリポジトリタイプが異なっていて、OSS版が基本的なタイプでJFrog Container RegistryはDocker等のコンテナでの利用を目的としたタイプです。
CE版については使用した事が無いので不明です。
今回はOSS版のインストールを実施します。
Artifactoryインストール
※コマンドはsudoを省略しています
まずはFirewallでポート番号8082と8081(念の為)を許可します。
firewall-cmd --add-port=8081-8082/tcp --zone=public --permanent
firewall-cmd --reload
続いてリポジトリ情報の取得を実施する必要がありますが、その際に使用するwget
コマンドがLinuxのディストリビューションによってはインストールされていない場合がありますので、以下のコマンドでインストールします。
yum install -y wget
wgetをインストールしましたらartifactoryのリポジトリ情報を取得します。
リポジトリ情報の取得が完了したら、取得したリポジトリ情報ファイルを/etc/yum.repos.d
ディレクトリ内へ移動します。
wget https://releases.jfrog.io/artifactory/artifactory-rpms/artifactory-rpms.repo -O jfrog-artifactory-rpms.repo;
mv jfrog-artifactory-rpms.repo /etc/yum.repos.d/
上記の準備が完了しましたら、以下コマンドでartifactoryのインストールを実行します。
yum install -y jfrog-artifactory-oss
インストールが正常に完了できましたら、以下のコマンドでartifactoryサービスを起動します。
systemctl start artifactory
systemctl status artifactory #active(running)となっていればOK
正常に立ち上がりましたら、http://<サーバーのIP>:8082
へアクセスします。
以下のログイン画面が表示されたら成功です。
デフォルトのログインIDとパスワードはadmin/password
となっています。
ログイン後にパスワードの設定画面が表示されますので、任意のパスワードを設定します。
以上でArtifactoryのインストールは完了です。