はじめに
AWSのAWS Well-Architected フレームワークは、AWSを活用する際に参考となるベストプラクティス集のことです。最新では6本の柱ということで運用上の優秀性、セキュリティ、信頼性、パフォーマンス効率、コスト最適化、サステナビリティが重要な要素として挙げられています。
これらの定義についてまとめていきたいと思います。
運用上の優秀性
運用上の優秀性には、開発をサポートし、ワークロードを効率的に実行し、運用に関するインサイトを得て、ビジネス価値をもたらすためのサポートプロセスと手順を継続的に改善する必要があると定義してあります。
自分のイメージとしては、「システムやサービスを効率的に運用しながら、継続的に改善できる体制を整えること」です。
日々の運用を円滑に行いながら、問題点を見つけて改善し、より良いサービスを提供し続けられる状態を目指すのがこの項目を満たすものではないのかと考えています。
セキュリティ
クラウドでのセキュリティはセキュリティ基盤、アクセス管理、検知、インフラ保護、データ保護、インシデント対応という6つの要素で構成され、これらを設計時点から考慮しておく必要があるという内容が書かれています。
理想的な状態のイメージは「セキュリティが自動化され、継続的にモニタリングと改善が行われている状態」です。
人的作業を最小限に抑えながら、高いセキュリティレベルを維持することができる状態を目指すのがここで求められていることなのではと考えています。
信頼性
信頼性では、意図した機能を期待どおりに正しく一貫して実行する必要があると定義されています。
つまり、「システムが常に正しく、安定して動作し続ける状態」が求められているのだと思います。
例えば耐障害性や監視体制を整えて、システムが途切れず常に期待通りに動作し、問題が起きても速やかに復旧できる状態が理想系です。
パフォーマンス効率
パフォーマンス効率では、システムの要件を満たすためにコンピューティングリソースを効率的に使用し、要求の変化とテクノロジーの進化に対してその効率性を維持する必要があると定義されています。
これは「システムリソースを最適に活用し、変化する要求に対して効率的に対応できる状態」を目指すことであり、リソースの最適化やスケーラビリティによってシステムが常に最適なパフォーマンスを発揮し、変化する状況にも効率的に対応できることを目指す必要があります。
コスト最適化
コスト最適化は最低価格でビジネス価値を実現するシステムを実行できる必要があると簡潔に定義されています。
これを実現するにはコストの可視化を行なったりリソース管理を徹底することで、必要な機能とパフォーマンスを維持しながら最小限のコストで運用できる状態を目指す必要があります。
サステナビリティ
サステナビリティは、環境に対する影響、特にエネルギーの消費と効率性に焦点を当てた設計をする必要があるという定義がされています。
正直調べるまであまりピンと来ていなかったのですが、ソリューションとしては以下のようなものがあるようです。
- リソース管理による不要なリソースの削除
- 共有リソースの有効活用
- 環境にやさしいリージョンの選択
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https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/how-to-select-a-region-for-your-workload-based-on-sustainability-goals/
環境負荷に関して考慮に入れながら設計をせよというのがこの柱でAWSが言いたいことではないのかなと認識しています。
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https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/how-to-select-a-region-for-your-workload-based-on-sustainability-goals/
まとめ
今回はAWSのAWS Well-Architected フレームワークの6つの柱について触れました。
公式では設計原則、定義、ベストプラクティス、リソースといったトピックで詳しく説明が書いてあるのでぜひみてみて下さい。
https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/wellarchitected/2022-03-31/framework/the-pillars-of-the-framework.html