概要
受託開発企業で働くfussasyといいます。普段は、SAPのクラウド環境上でアプリケーション開発をしています。縁あって、某外資系コンサルティングファームにサブコン(ITコンサルタント)として、新規システム開発案件に企画から参画しました。その際、利用技術の比較検討・選定と、その根拠をスライドにまとめてクライアントに説明する機会が多くありました。資料構成パターンは汎用的に利用できる思うので、まとめておきます。
ロジカルシンキングで技術の比較検討・選定をする
ロジカルシンキングは、社内外問わずクライアントやステークホルダーに接する機会のある、ビジネスパーソンには必須のスキルとなります。ロジカルシンキングとは何か、という解説は以下のGLOBISの資料を参照いただければと思います。
以下を意識して技術の比較検討・選定を行うと、説得力を持ちやすくなります。
・主要な技術比較要素をMECEに分類・因数分解し比較検討する。
・技術に対する事実(何ができて、何ができないのか)を定量的に記載する。
・技術に対してバイアスを含む感情論は記載しない。
・主張と根拠、因果関係は明確に記載する。
箇条書きの説明は極力避け、ロジカルシンキングに沿ったフレームワークを使って、穴埋め式のように書き上げると綺麗な資料ができます。
技術の比較検討・選定のための整理パターン
例として、以下に基本的なパターンを示します。簡潔なメッセージラインも加えると良いです。必要に応じて、枠線・色分け・強調・注釈書き等を加えると良いですが、やりすぎるとスライドあたりの情報量が過多になってしまうので注意です。
①技術の特徴・注意について、概要を記載
②複数の技術について、概要を比較
③複数の技術について、メリデメを比較
④MECEに因数分解した比較群・比較区分で複数の技術について、横並びで比較
⑤ディシジョン・ツリーで技術を決定
さいごに
例えば、エンタープライズアーキテクチャであれば、開発領域・実行領域・運用領域に分類します。開発領域のうち実装・テスト・移行に分類し、実装に絞ってみても、さらに多様な目的に応じた技術・ツールが存在します。一つの目的(例:開発言語)だけでも類似技術・ツールがあるので、比較検討して何が最適かを決定しなければいけません。
検討材料の元情報は公式ドキュメントを中心にQiita、Zenn、他社事例から得ると良いですが、その後の膨大な情報量を、効率的・機械的に選定していくために、定型的な整理パターンに当て込んでしまうのが、手っ取り早く説得力を持たせられる方法だと思います。
その他参考記事