はじめに
現在、フルリモート勤務で受託開発をしている@fussasyといいます。私自身、それなりにエンジニア歴が長いため、プロジェクトリード・マネジメントをする機会も多いです。プロジェクトへ参画する際には、必ずしも弊社プロパー社員のみになるわけでなく、いくつか関係の深い協力会社(SES等)から来られたエンジニアの方と面談し、プロジェクト参画への依頼可否を決定しています。これまでに採用面談をいくつか経験してきたため、備忘録的な意図を含めて情報整理をしたいと思います。
エンジニアの採用面談のため前提・段取り
現状、私が面接をする立場ではありますが、逆に私も面接をされる立場として多く経験しています。する側と、される側のどちらが偉いという関係性はないと思っているため、採用面談では双方が心地よくやりとりすることへ注力するようにしています。
事前準備
事前に機材の調子を整え、時間通り始める
ハウリング等の防止のため、ヘッドセットもしくはイヤホンマイクを用意。面談で使用するシステムでは必ず事前にテストしておきます。
機材のトラブル等が起きても、冷静に対処する
トラブルだけではそこまで心象は悪化しないが、そこで冷静さを失うと致命的に悪化します。
相手のペースに合わせることを意識する
当たり前ですが、自分が話したいことを一方的に話すと心象が悪くなります。
段取り
①プロジェクトの説明を実施:
進行を妨げない範囲で案件の説明をし、お互いの認識祖語を防ぎます。
・案件の目的
・システム構成の概要
・案件の進捗と今後の予定
・案件の体制
・求める役割
②経歴説明を依頼:
プロジェクトの説明から要求する役割とスキルが明確になった後、候補者の方に経歴説明をしてもらいます。
③質疑応答:
提出された経歴書を元に、気になる点を質問していく。
④雑談:
質疑応答に関連して、簡単な雑談をします。定型質問では引き出せない情報も得られます。お互いに興味を持って知ろうとする姿勢が一番大事だと思います。同じ業界に属する者同士、情報交換するという意識で臨めば、有意義な時間になると思います。
⑤御礼:
プロジェクト参画機会へのご縁が無かったとしても、時間をいただいたことには変わりません。しっかりと御礼を言うようにします。
経歴書の記載内容以外の質問例
基本的には提出された経歴書をベースに質問をしていくものの、一般的な質問をする場合もあり、下記の様な質問例からピックアップしています。
・これまで経験したプロジェクトで発生した問題や課題について、どのように対処してきましたか?
・開発技術における現在のトレンドについて、どのように情報収集をしていますか?
・スキルセットについて、ご自身ではどのように評価しますか?
・プロジェクトの進捗状況を管理する場合、使用してきたツールや手法には何がありますか?
・チームメンバーの進捗状況を把握する際に、どのような手法を用いていますか?
・エラーのデバッグを行う場合、どのようなアプローチをとりますか?
・開発において重要と考える要素は何ですか?
・プロジェクトチームでの協力関係について、どのように考えますか?
・締め切りに追われるプロジェクトにおいて、どのように時間管理を行いますか?
・コミュニケーションにおいて、最も重要だと考える点は何ですか?
・システム設計において、どのような手法を用いますか?
・プロジェクトの品質管理について、どのような取り組みをしていますか?
・エラーが発生した際に、どのような原因分析を行いますか?
・チームメンバーのモチベーションを維持するために、どのような取り組みをしていますか?
・コードレビューを行う際に、どのような観点に注目しますか?
・プロジェクトにおけるリスク管理について、どのようなツールや手法を用いてきましたか?
・スケジュール管理において、どのような問題が発生することが多いと考えますか?
・テストフェーズにおいて、どのようなツールや手法を用いてきましたか?
・ご自身の改善点を挙げるとすれば何でしょうか?
注意すべきこと
採用面談において、一般的なビジネスマナー・スキル(報連相やCND)は当たり前として、全般的に注意すべきことは下記の通りです。
・面接前に、候補者の経歴書やポートフォリオ(ある場合)を確認し、質問を準備しておくこと。
・面接前に、プロジェクトに必要なスキルや知識、経験を明確にしておくこと。
・候補者が抱える問題や課題に対して、オープンな質問をすることで、候補者の人となりや問題解決能力を知ること。
・プロジェクトに必要なスキルや知識、経験について、候補者の実務経験を確認すること。
・プロジェクトのチーム構成や弊社の文化について、候補者が適応できるかどうかを確認すること。
・チームコミュニケーションを確認するため、候補者の聞き上手な質問や積極的な発言を促すこと。
・プロジェクトに必要なリーダーシップについて、候補者がどのような考えを持っているかを確認すること。
・プロジェクトで重要な問題解決能力について、候補者がどのようにアプローチするかを確認すること。
・候補者が持つコミュニケーション能力や説明力を確認することで、コミュニケーションの円滑性を確認することができる。
・候補者がプロジェクトに参加することになった場合に、自己成長にどのような取り組みをするかを確認すること。
さいごに
協力会社(SES等)からエンジニア採用・面談する際、同じ面談時間帯に複数人を相手にする場合もあります。その場合は、しっかりとタイムマネジメントを行い、時間配分が特定の人へ偏りすぎない様に注意しなければいけません。このような面談に限らず、全てのイベントにおいては、準備が8割~9割(残りは本番)を占めます。当記事でまとめた内容も準備の一環です。今後もしっかりと準備をしつつ、相手に失礼が無いような面談を心がけていきたいと思います。