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夫婦生活にも使えるマネジメント術

Last updated at Posted at 2018-12-06

まえがき

この記事は、Engineering Manager vol.2 Advent Calendar 2018 7日目向けに書きました。

@fukuo33 です。株式会社サイバーエージェントでエンジニアリングマネージャーを3年ほどやっています。
突然ですが、今年めでたく結婚いたしました。お相手は社内のエンジニアです。
今年一年はより円満な夫婦生活を送るために、業務で培ったピープルマネジメントを活用しようといろいろ試してきました。
今回は、我が家の夫婦生活において、業務でのマネジメントと同様な手法が使えたところ、使えるが気をつけたほうが良かったところ、を公開しようと思います。

前提

今回のお話は、僕と妻との関係が 同一会社、同一職種 であり、コンテキストが近い関係であることに注意してご覧ください。
また、基本的にこちら2冊の本から考えを拝借しています。
エンジニアリング組織論への招待 ~不確実性に向き合う思考と組織のリファクタリング | 広木 大地
パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学 | 島宗 理

テクニック その1: 傾聴(1on1)

傾聴は、夫婦生活において「ねぇ、今日さ、こんなことがあったの」のような妻の何気ない一言から始まります。まず気をつけることは、始めから自分の意見(アドバイス)は言わない ようにしています。これは通常の傾聴と同じで、まずは吐き出すことで妻の気持ちが整理されることを期待します。

通常の傾聴と変えてるところは、①問題整理に入る前に、より長く話を聞く ことと、 ②共感をより多めに使う ことです。

①に関しては、業務での1on1は限られた時間の中で実施するので質問を使い相手の思考整理をサポートしますが、妻とは長い時間を共にすることもありまずは吐き出すことによる妻の自己整理を優先させています。本音を言うと、僕自身も業務での1on1並に頭を使い質問をすると、疲れてしまうというのもあります。
②に関しては、適度なあいづちとともに共通の課題に向かってる姿勢を示し、①同様妻の自己整理を期待します。気をつけてることとしては「スマホやテレビばっかり見ない」。問題の深刻度に応じて、スマホを置く、テレビを消す、ようにしています。家でのリラックスタイムとはいえ、気は抜きすぎるのも禁物ですね。

テクニック その2: 二人で決めた状態にする

「夕飯何食べたい?」が持つ理不尽さと、ベストな返答の考察 | 自分の心を殺してはいけない
上記のブログにもあるとおり、夫婦生活を送っていると、妻の「夕飯何食べたい?」という質問は度々発生します。このブログ内でもベストな返答は提示されていますが、マネージャー兼夫としても深掘って考えたいと思います。

まず、考え方の核となるのは 「他者説得を自己説得に」 です。

業務でのマネジメントでは、トップダウンな意見にしないために 相手に決定の裁量を与える=選択肢を提示する ことをします。
夫婦生活では、僕(夫)が決めた/妻が決めたではなく 二人で決めた 状態を目指します。

僕(夫)が独断で決めてしまうと妻はトップダウンのように感じますし、それに対して意見を言われることは僕自身のアイデンティティを侵されたように感じてしまいます。逆も然りです。
二人で決めた状態にすれば、問題があっても二人で反省できるし、良かったことは二人の共通認識になります。具体的には
妻「夕飯何食べたい?」僕「僕はxx食べたいけど、何が作れるんだっけ?{妻}は何食べたいの?」妻「xxx」僕「xxx」
のような感じで要は対話ですね。

テクニック その3: 「(僕は)悲しい気持ちになった」

これは妻がナチュラルに使っているので、僕も真似して使うようにしているテクニックです。

何か相手の行動を直して欲しいときに、相手の行動を直接注意するのではなく、「(僕は)あの行動、気になったかも」のようなメッセージにしています。
直接的な注意に対しては、反発の原理が働くことがあり素直に意見を聞けなくなることがあります。ここで主語を自分にすることで、妻への攻撃ではないという態度を示し、妻が考えるきっかけ作りになるようにしています。

これは逆に業務でのマネジメントにも応用するようにしています。

テクニック その4: 夫婦喧嘩

僕自身はあまりアイデンティティの範囲が広くないので感情的になることは少ないのですが、それでも何度か夫婦喧嘩がありました。

この反省を踏まえて気をつけていることは、アイデンティティの範囲反発の原理 です。

夫婦生活の中では、僕の何気ない行動が妻を怒らせたり、何気ない指摘で怒らせたり、してしまうことがあります。'地雷' や '空気を読む' のようにも形容されますが、アイデンティティの範囲は目に見えません。故に 相手が何を大事にしてるのか、何をアイデンティティとしているのかを学ぶようにしています。
また その2 と同様に問題に対しては 二人で解決する ことを意識します。幸い我が家はふたりともエンジニアなので、機械の力を活用することが多いですね。
妻「いつも電気つけっぱなしじゃん!」僕「ごめんね」 -> 二人で考えて「Nature Remoで管理するようにしよう」

また、何気ない指摘で相手を怒らせてしまったときはさらに慎重に対処するようにしています。なぜなら反発の原理として妻の意見が僕への反論にすり替わってしまうことがあるからです。この反論に対して僕が腹を立ててしまうと喧嘩に発展していってしまいます。
対処としては、この 反発の原理があるということを理解する こと。
これが理解できていれば、相手の反論に過剰に反応せず、相手を怒らせてしまった=アイデンティティを侵してしまったという 自己反省に切り替える ことができます。

まとめ

とりとめのない感じになってしまいました。
実際のところは、僕だけでなくむしろ妻のたくさんの努力があって、今の所我が家は家庭円満です。この場を借りて、妻に感謝したいと思います。
「いつもたくさんのサポートありがとう。そのおかげで僕はがんばれます」

※ 率直な感謝も大事ですね^^;

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