はじめに
あれはいつの頃だったろうか。自宅のWindows Vistaを搭載していたPC-LL750LGの液晶画面のバックライトが点灯しなくなったのは。
Windows Vistaは起動しているのに、画面が真っ暗。懐中電灯などで光を当てれば何とか見える状態でした。
このまま捨てるのはもったいないと思いながら、幾星霜。
「そうだ、Linuxをインストールして、外部からsshでつなげばいいんじゃなぁ~い」ということで、Ubuntu Desktop 16.04 (Ubuntu Desktop 16.04.7 LTS) をインストールしてみました。
PC-LL750LGのスペック
詳細はPC-LL750LGのページをご参照ください。
以下は、Ubuntuインストール後のコマンドの実行結果です。
CPU
$ lscpu
Architecture: i686
CPU op-mode(s): 32-bit, 64-bit
Byte Order: Little Endian
CPU(s): 2
On-line CPU(s) list: 0,1
Thread(s) per core: 1
Core(s) per socket: 2
Socket(s): 1
Vendor ID: GenuineIntel
CPU family: 6
Model: 15
Model name: Intel(R) Core(TM)2 Duo CPU T7250 @ 2.00GHz
Stepping: 13
CPU MHz: 950.418
CPU max MHz: 2001.0000
CPU min MHz: 800.0000
BogoMIPS: 4015.20
Virtualization: VT-x
L1d cache: 32K
L1i cache: 32K
L2 cache: 2048K
Flags: fpu vme de pse tsc msr pae mce cx8 apic sep mtrr pge mca cmov pat pse36 clflush dts acpi mmx fxsr sse sse2 ss ht tm pbe nx lm constant_tsc arch_perfmon pebs bts cpuid aperfmperf pni dtes64 monitor ds_cpl vmx est tm2 ssse3 cx16 xtpr pdcm lahf_lm tpr_shadow vnmi flexpriority dtherm ida
RAM
$ free
total used free shared buff/cache available
Mem: 2051024 369160 138864 134024 1543000 1259100
Swap: 999420 0 999420
HDD
$ df -h
Filesystem Size Used Avail Use% Mounted on
udev 977M 0 977M 0% /dev
tmpfs 201M 12M 190M 6% /run
/dev/sda1 146G 4.9G 134G 4% /
tmpfs 1002M 184K 1002M 1% /dev/shm
tmpfs 5.0M 4.0K 5.0M 1% /run/lock
tmpfs 1002M 0 1002M 0% /sys/fs/cgroup
tmpfs 201M 48K 201M 1% /run/user/1000
Ubuntu Desktop 16.04に至る道
実は最初からUbuntu Desktop 16.04にしようと思っていたわけではありません。
いろいろ寄り道がありました。
なぜかDVDドライブに入っていたUbuntu Desktop 11.04のCD-R
久しぶりにLL750/LGの電源を入れると、あれ?なぜUbuntuの起動画面が!?
なぜか、LL750/LGのDVDドライブに、Ubuntu Desktop 11.04のCD-Rが入ったままでした…
恐らく、PCを廃棄するなら、その前にLinuxのddコマンドでディスクにwriteをしようと思いCD-Rを用意して、そのままDVDドライブに入れたままになっていたようです…
CD-Rを新規に作る手間が省けたと思い、そのままインストールを進めました。OSのインストールは無事に完了。
よし、sudo apt install ssh
でSSHサーバをインストールしよう!
と思ったら、既にサポートが切れているためか、リポジトリが見つからずインストール失敗。
恐らくaptの設定ファイルを変更すればよかったのでしょうが、液晶のバックライトが壊れている中、iPhoneのライトで画面を照らしながらファイルを変更するのがつらいので、aptの設定ファイルを変更せずにsudo apt install
の実行可能なバージョンにすることにしました。
外部からつなぐだけならUbuntu Serverでいいんじゃないか?
そもそも、外部からsshでつなぐだけなら、デスクトップ無しのUbuntu Serverでいいのでは?
ということで、使い慣れているUbuntu Server 22.04を使ってみることにしました。
別のPC (Windows 10, PC-GN234CCD8) でUbuntu Server 22.04のDVD-Rを別途用意し、いざインストール!
インストール画面に進んだところで気づいたのですが、インストール画面がCUIのため、iPhoneのライトで光を当てても文字列がうまく読み取れず、正確に操作ができない…
うーん、Ubuntu Desktopにするしかないか。
たまたま手元にあったUbuntu Desktop 18.04のDVD-R
捨てずにおいてあった日経Linux 2020年1月号の付録のDVD-Rに、Ubuntu Desktop 18.04が入っていたので、インストールしてみることにしました。
最初の選択画面でUbuntu Desktop 18.04を選択し、インストールを開始しようとしたのですが、なぜか先に進めず。
画面に何かエラーの文字列らしきものが出ているのですが、iPhoneのライトで光を当てても文字列がうまく読み取れず…
むぅ、バックライトさえ壊れていなければ…
そしてUbuntu Desktop 16.04に至る
上記の試行錯誤の結果、11.04よりも新しく、18.04よりも古いバージョンを使ってみることにしました。
Ubuntu Desktop 16.04のシステム要件を見ると、RAMが384MiBとなっており、2GiBしかない環境でも十分に動きそう。ということで、16.04にすることにしました。
Ubuntu Desktop 16.04のDVD-Rを作成し、いざインストール!
インストールは無事に完了し、sudo apt install ssh
も無事に実行でき、他のPCからsshで接続できることが確認できました。
$ arch
i686
$ cat /etc/lsb-release
DISTRIB_ID=Ubuntu
DISTRIB_RELEASE=16.04
DISTRIB_CODENAME=xenial
DISTRIB_DESCRIPTION="Ubuntu 16.04.7 LTS"
さいごに
いろいろありましたが、なんとかLinux (Ubuntu) を入れることに成功しました。
おまけ
冒頭にsshと書きながら、Windowsからリモートデスクトップでも接続してみたいなと思い、以下の記事を参考に設定してみました。
上記の記事とは異なり、筆者の環境では、apt install
でインストール可能なバージョンを使用しました。
$ sudo apt list xrdp xfce4 xfce4-goodies
Listing... Done
xfce4/xenial,now 4.12.2 all [installed]
xfce4-goodies/xenial,now 4.12.1 i386 [installed]
xrdp/xenial-updates,xenial-security,now 0.6.1-2ubuntu0.3 i386 [installed]
インストールに成功し、リモートデスクトップで接続できたのですが、RAMが2GiBしかないためか、描画の遅延が大きく、ちょっと常時使うには厳しく。
当初の予定どおり、主にssh接続で使うことにします。