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トランザクションとトレース?? よくわからないので備忘録

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はじめに

トランザクション、トレース??状態なので頭の中を整理したいという意味も込めた備忘録になります。

トランザクション

トランザクションとは、一連の操作を1つの論理的な単位として扱う概念です

トランザクションには以下の4つの重要な特性があります:

特性 説明
原子性 (Atomicity) トランザクション内の全ての操作が成功するか、全て失敗するかのどちらかである必要がある
一貫性 (Consistency) トランザクション実行前後でデータの整合性が保たれる必要がある
分離性 (Isolation) 複数のトランザクションが並行して実行されても、相互に影響し合わないようにする必要がある
耐久性 (Durability) 一度コミットされたトランザクションの結果は永続的に保持される必要がある

これらの特性により、トランザクションはデータの整合性を保ちつつ、並行処理を可能にする重要な概念となっています。

具体例

トランザクションの代表的な例として、以下のようなものがあります:

説明
銀行の口座引き出し 1. 口座残高から引き出し金額を減算する
2. 引き出し金額を記録する
これら2つの処理が1つのトランザクションとして扱われる
オンラインショッピングの注文処理 注文情報の登録、在庫の減少、決済処理などが1つのトランザクションとして扱われる

トレース

トレースとは、分散システムにおいて、リクエストがどのようにシステム内を流れたかを記録・可視化する仕組みです。

トレースには以下のような主な利点があります:

利点 説明
可観測性の向上 分散システムの動作を詳細に可視化できるため、パフォーマンス問題や障害の特定が容易になる
効率的な障害対応 リクエストの処理フローを追跡できるため、問題の発生箇所を迅速に特定し、修正することができる
最適化の支援 リクエストの処理時間や待ち時間などを分析することで、システムの最適化に役立てられる
開発プロセスの改善 デバッグや性能チューニングの効率化により、開発サイクルの短縮が期待できる
マイクロサービス環境への適用 マイクロサービス間の依存関係や通信状況を可視化できるため、複雑な分散システムの管理が容易になる

スパン

スパンは、トレースの基本単位です。1つのリクエストが処理される過程で生成される個々の処理単位をスパンと呼びます。

スパンには以下のような情報が含まれます:

情報 説明
スパンID 各スパンを一意に識別するID
親スパンID 呼び出し元のスパンID
開始時刻と終了時刻 スパンの処理時間
オペレーション名 スパンが表す処理の名称
タグ スパンに関する追加情報(エラー、メッセージ、リソース情報など)
ログ スパンの処理中に記録されたログ情報

スパンの階層構造を可視化することで、リクエストの処理フローを詳細に把握できます。

分散システムの概要

分散システムとは、複数のシステムが協調して1つのタスクを実行する仕組みです。

分散システムには以下のような主な特徴と課題があります:

特徴

特徴 説明
スケーラビリティ 必要に応じてリソースを追加することで、処理能力を拡張できる
高可用性 1つのコンポーネントが故障しても、他のコンポーネントが代替して処理を継続できる
柔軟性 異なるハードウェアやソフトウェアを組み合わせることができる

課題

課題 説明
複雑性 各コンポーネントの連携を管理するのが難しい
通信コスト コンポーネント間の通信に時間とリソースがかかる
障害対応 1つのコンポーネントの障害が全体に波及する可能性がある

これらの課題に対処するため、トランザクション管理やトレース、スパンなどの概念が重要な役割を果たします。

トレースとスパンの関係性がよくわからない

よくわからないですが以下と認識しました。

  • リクエスト: 料理を作ること
  • トレース: 料理の作り方を記録・可視化
    • 調理の各工程の開始時間、終了時間、使用した食材や調味料などを記録
  • スパン: 料理を作る際の個々の調理工程
    • 例: 野菜を切る、肉を炒める、ソースを作る など

スパンの階層構造を可視化することで、料理の全体像を詳細に把握できるようになります。これがトレースとスパンの関係性

トレースの例(例:Webアプリケーション)

ユーザーがWebページにアクセスすると、以下のようなトレースが生成されます
ユーザーのリクエストがAPI Gatewayを経由し認証サービスとコンテンツ配信サービスを呼び出していることがわかります。また、各処理の所要時間も確認できます。

スパンID 親スパンID 開始時刻 終了時刻 タグ 料理
1 - 10:00:00 10:00:05 URL: /index.html 料理全体
2 1 10:00:01 10:00:02 Service: API Gateway 具材を炒める
3 2 10:00:01 10:00:01.5 Service: Authentication 盛り付ける
4 2 10:00:01.5 10:00:02 Service: Content Delivery 仕上げ

まとめ

概念 説明 料理の例
分散システム ・複数のシステムが協調して1つのタスクを実行する仕組み
・特徴: スケーラビリティ、高可用性、柔軟性
・課題: 複雑性、通信コスト、障害対応
・複数の調理スタッフが協力して1つの料理を作る仕組み
・特徴: 調理工程の並列化で効率化、調理担当者の交代で高可用性
・課題: 調理工程の連携管理が複雑、調理スタッフ間の通信コスト
トレース ・分散システムにおいて、リクエストがどのようにシステム内を流れたかを記録・可視化する仕組み
・主な利点: 可観測性の向上、効率的な障害対応、最適化の支援、開発プロセスの改善、マイクロサービス環境への適用
・料理の調理工程を記録・可視化する仕組み
・主な利点: 調理の問題点の特定、調理時間の最適化、調理スタッフの教育
トランザクション ・一連の操作を1つの論理的な単位として扱う概念
・4つの重要な特性: 原子性、一貫性、分離性、耐久性
・代表例: 銀行の口座引き出し、オンラインショッピングの注文処理
・料理の調理工程を1つの論理的な単位として扱う概念
・4つの重要な特性:
1. 原子性: 全ての工程が成功するか失敗するか
2. 一貫性: 調理前後の食材・器具の状態が整合
3. 分離性: 並行して調理しても相互に影響しない
4. 耐久性: 完了した調理工程の結果が永続的に保持
スパン ・トレースの基本単位
- 1つのリクエストが処理される過程で生成される個々の処理単位
・含まれる情報: スパンID、親スパンID、開始/終了時刻、オペレーション名、タグ、ログ
・スパンの階層構造を可視化することで、リクエストの処理フローを詳細に把握できる
・料理の個々の調理工程
・含まれる情報: 工程ID、前工程ID、開始/終了時刻、工程名、メモ、ログ
・工程の階層構造を可視化することで、料理全体の調理フローを把握
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