今回のAWS Summit Tokyo参加レポ一覧
AWS Summit Tokyo 2019 2日目 参加レポート その1 "コンテナとサーバレス " - Qiita
AWS Summit Tokyo 2019 2日目 参加レポート その2 "動画メディアクラウド利用事例" - Qiita 👈今ここ
AWS Summit Tokyo 2019 2日目 参加レポート その3 "認定者ラウンジ偵察とクラウドにおけるアーキテクチャの設計原則" - Qiita
制作・管理・アーカイブ・配信までエンドツーエンドのAWSメディア最新事例 12:00-13:40 会場:K
前提
- Netflix、Hulu、AmazonプライムがAWS上で動いている。
- AWSはelementalなど、映像やメディアソリューション系の会社を数多く買収している。
- よって、メディア関連は圧倒的にAWSが強い。
制作がなぜクラウド登用しているか
- 働き方改革
- 場所を問わずに働けることに対するニーズの高まり
- 物理的なリソースの制限からの解放
- コスト
- 初期費用不要 従量課金
- 定期的な設備投資から運用コストへ
- セキュリティ
- 物理的なアクセス一切不可
- 全てのアクセスコントロール可能
- 高画質化へのニーズの向上
コンテンツの管理やアーカイブにおける主な課題
- 耐久性 可用性
- 消失が許されない
- 利用したいときにすぐ取り出せる
- 中長期にわたって利用可能な形式
- セキュリティ
- コンテンツの流出や改ざんの防止
- 機密情報も含めた情報の取り扱い
- 検索性
- 有用なメタデータつけ
- プレビュー 機能
- 直感的なUI UX
個別事例5つ紹介
1.Jスポーツのクラウド編集の事例について/ジェイ・スポーツ 富久洋次郎様 沼倉様
遍歴
-
201802
プロ野球 4球団 春季キャンプを毎日三時間放送
クラウド収録編集環境の実証実験
編集ソフトはEDIUS クラウド編集は本番番組制作には使用せず -
201812
全国高等学校ラグビーフットボール大会におけるクラウド編集の利用 エンディング
尺は6分 注目度高い
導入の背景と課題と目的
- 重労働の負荷を下げる
- 機材を持っていく 場所は制限 時間もめちゃくちゃかかる 特に年末年始
具体的な作業
- 大量の素材から試合素材の抜き作業
- 素材を抜いて(クラウド)、final cut pro(ローカル)で加工
- なのでファイルをローカルに移して来る必要あった
- しかし、テープによる巻き戻しなどの作業は減った
メリット
- 編集場所が制限されない 編集部屋に缶詰にならずに済んだ かさばるハードディスクをくっつける必要がない
- 迅速にどこでも変更要望を受けることが可能 1カットくらいならコピーはそこまで苦ではない
- リソースのシェア 別の人間との並行作業が可能
今後に向けて
- クラウドへのingest経路の手配
- オンプレでの完パケか
- 複数の編集作業で使うに向けたワークロード
現状整理 パターン化 社内啓蒙活動
2.ボスプロやCG領域におけるクラウドの利用/NHKテクノロジーズ 菅原様
CD制作でのインフラの悩み
- いくら投資してもキリがない
- サーバ、ネットワーク、ストレージ
- 増えるばかりのデータ量
- デザイナはクオリティを上げたい
- ゆか代、電気代かかる
- マシン、ラック、空調
- 毎年やってくるマシン入れ替え増設
- 設置、リペア
レンダリング処理の要求曲線
- レンダーファームの処理限界が存在していて、放送の1週間前のピークには妥協するしかない
AWSでの解決策
- スポットインスタンスの利用
- 入札方式で使われていないec2インスタンスを利用
- 最大90%程度の大幅コストカットが可能
- 他のクラウドの特性として
- セットアップ一台 AMI再利用
- 電気とかゆか代は利用料金に含まれる
- 使用しない場合は停止削除してきコストカット
- 事実小無限のマシンリソース
CG制作の現場と、クラウドの特性めちゃめちゃマッチした!!!
どんどん使っていきましょう
AWS thinkbox deadline10
- deadline = ディスパッチャ(ジョブキュー管理システム)
- aws各サービスと統合
- スポットインスタンスの積極的な活用
- 柔軟なライセンス体系
- プリペイドで使った分だけ支払い
- オンプレミスのライセンスサーバを参照
- 上記2つをシームレスに利用
- 構成要素
- deadline repository データベース
- deadline slave サーバ
- aws portal レンダリングファーム起動
- cloudformationによりawsの環境がプロビジョニングされる
- スポットフリートを設定し、スポットインスタンスを積極的に活用
- 手っ取り早く開始するにはいい方法
まとめ
- CGレンダリングとクラウドは相性抜群
- クラウドの4k 8k時代には欠かせないツールとあなる
- aws thinkbox deadline 10を使用 クラウドでのレンダーファーム管理構築が可能
- deadline pythonでカスタマイズ可能
NHKテクノロジーズとして 現在〜今後
- deadline aws portal の検証かこれから
- データハンドリングを完全に把握したいので避けていた
- amazon FSx for Lustreのテストの導入
-
Teradici PCoIPを利用したリモートプロダクション
- ラックもなくせそう
- AWS direct connect ec2作業用 レンダーファームクラスタをリモート操作
3. クラウド活用したフジテレビ新マスターのコンテンツ管理プラットフォーム/フジテレビジョン 井村 副部長
放送局のマスターとは
- 放送局における心臓部と呼ばれています
- DM 提供 番組素材 系列局からの番組 天気 などなど組み合わせて放送
- 放送局は放送事業だけではなく、配信、番組制作もやっている
今まで
- 部分的にはファイルベースで最適化
- 全体は最適化されていない
システムコンセプト
- 番組コンテンツのサービス間共有と迅速なマルチアウトプット
- システム統合によりコスト削減と業務効率化
- 迅速な対応、スケールアウトを可能にする
- 総合コンテンツ管理システムで一括asset管理
ワークフロー
今回のシステム構築にいたるまで
- 2013 re:Inventでnetflixの全てクラウドでまかなっていることに刺激
- だんだんとクラウドサービスを利用してきた
苦労している点
- 一時間の番組27GB 重い どうしてもDirect Connectを使わざるおえない
- 保存料金は安ければ安い方ほど良い
- 待望のamazon S3 Glacier deep archive
- 場合によっては迅速に取り出したい
- aws direct connect経由のダウンロード料金がなかなか値下がりしない
- ファイルサイズが大きいのでインターネット経由のでダウンロードはしない
- DX経由ではインターネットにくらいべ 半分くらいの時間で
- フレームの話とAWSの話どちらもわかるエンジニアは少ない
導入効果
- 初期設備投資費、維持費が抑えられる
- 使いたい番組素材にすぐにアクセス可能
- 何にどれくらいコストがかかっているか使われているかの見える化
- 10Gでdirect connectしているとec2がオンプレサーバのように使える
- サーバスペックが容易に変更可能
- 利用状況に応じてec2の数を変更
- aws elementalをうまく使ってmp4コンバートしてくれる
4.ポストプロダクション/ IMAGICA Lab.
最近3社合併して名前変わったらしい
トピック
ポストプロダクション
ポストプロダクションとは 事業内容
- 映像を作りたい届けたい残したいを叶える
- 撮影からICTソリューションサービスまでやっている
- とにかく映像が好きな人間がやっている
AWS上でポスプロの何ができるの
映像アーカイブ ポストプロダクション デジタルメディアネットワークサービス
クリエイティブサービス フィルム関連サービスは難しい
ポスプロワークフロー例
編集依頼 -> スケジュール -> 編集 -> 納品
スケジュール
スケジュール管理システム要望
- 全社員が使えるスケジュール管理
- 編集室と編集スタッフの組み合わせ
- 複数の拠点で共同で使える
- 作品ごとのリソース集計
- サクサク動いて欲しい
スケジュール管理システム PANDA
- AWS上に作成
- 確定かどうかが色で管理できる
大変なところ
- 朝一番はアクセス急増
- 月末月初になるとアクセス急増
- それでもサクサク動いて欲しい
aws AutoScaling
- 大変なとこ全部解決した
- 土日はアクセスが少ないので通常の半分の台数に
クラウド編集 管理 納品
-
ediusをAmazon workspacesにインストールしてDirect Connectでedit
(amazon workapaces client ) - taskee でaset管理(S3を使用)
クラウド編集
- クラウドの編集の後のoutoputどうするのか
- taskeeを作った
taskee
- わかりやすい3層構造での管理
- 3階層それぞれに任意のメタデータを付与可能
- メタデータをキーに素早く検索
- ブラウザ上で映像の中身を確認
- マスターデータに紐づくプロキシを再生
- マスターがMXF Prores等の場合 プロキシは自動生成可能
- 任意のユーザーに期限付きダウンロード権限を付与
- ダウンロード履歴の確認可能
- 海外とのやりとりの実績あり オプションで高速可対応化
taskee ユーザー事例
- パルコ
PARCO劇場映像アーカイブのデジタル化 - ベネッセ
インドネシアのTV局間のリソース転送 - ユニバーサルミュージック
アーティストの作品グッズ音声など素材の一元管理
5. メディア技術 2K4K同時配信 CMAF テレビ視聴計測/フジテレビジョン
2K同時配信
- ADS 広告挿入を完全自動化
- 送出マスターの情報をwebAPIで提供するサービス開発
- aws elemental を利用
- 共通配信基盤をaws上に開発
- lambdaでelemental mediaconvertに投げて配信用エンコード、パッケージ化
この共通基盤が5局の放送局で採用!!!
CMAF
課題
- マルチデバイス対応
- HLS MPEGの方式がある
- 両方の運用が必要
- 配信の遅延
- バッファを出す 遅延する(セグメントごとのエンコードだと)
解決策
- 中で使われる形式をCMAF(fMP4)で統一
- セグメントファイル CMAF Media Object Model にフラグメント (CMAFチャンク)を使用する
すると。。。
- チャンクが出力されるので遅延が軽減される
- CMAF対応の配信エンコーダ elemental mediastore cloudfront
- チャンク単位で取得 再生処理
テレビ視聴計測
- athenaを使用 QuickSightでリアルタイムに出力
まとめ
- awsを使って大規模な施設なしでアジャイルな開発が可能
- メディア技術時代の若手育成が課題
感想
ドメインの知識なさすぎ問題 動画フォーマットやエンコード ワークフローに関して#awssummit
— nari@エンタメ系エンジニア (@fukubaka0825) June 13, 2019
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上記のツイートの通り、もう動画を扱う業界にきて5ヶ月目なのに、映像ドメインの知識が全然深まってないなぁと反省した(セッションで当たり前のように出てきた単語たちがわからなすぎてググりまくった)
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AWS Direct Connect とAWS Elemental MediaConvertはどこも必ずといっていいほど使ってるなぁと思った、反面asset管理のシステムは自前で形成したり、あるツールをラップしたり結構まちまち。(いやでも編集に関しても、ediusをworkspacesに入れてたりもしてましたね)
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しかし、多くの初期投資なしには成立しなかった動画やテレビのメディアのお仕事が、AWSなどのプロバイダーのサービスによって、よりビジネスやユーザーへ価値を届ける部分に労力が避けるようになっていっている事例をたくさん聞けた
- 今自分が知見をためているクラウド周りの知見は、多くのtoilを減らすし方向性は間違ってないなと思いました。
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今後は、クラウドサービスやdevopsの知見を深めながら、業務で扱っている動画周りの知識も増やしていく
あ、後セッションで二回も名前が出てきたこのコミュニティ 次回絶対参加したい
Media-JAWS | Doorkeeper