27
28

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 3 years have passed since last update.

Slot Attention ~教師無し物体検知~

Last updated at Posted at 2021-07-30

概要

 土木の分野において、道路や橋梁のひび割れ・破損を物体検知の手法を取り入れられ、様々な場面で適用されています。
 
 通常の教師ありの物体検知では、精度を上げるにはデータが多く必要であり、人間がアノテーションをするのにかなりの労力が必要となります。また、土木分野において、普通の人間では認識が難しいデータセット(例えば、航空写真を使った地形データなど)では、そもそも教師あり学習データが正しいかどうか、判断が難しい場合があります。このような場合、教師無し物体検知が有用だと考えています。

 話は逸れて、自然言語処理や画像分類において、注意機構(Attention)が使われています。Attentionは、AIがどこを見て判断しているか説明(解釈)するために有用だと注目を集めています。個人的には、Attentionの技術にとても注目しています。

 今回の記事では、Slot Attentionを用いた教師無しの物体検知(Object Discovery)について紹介します。また参考にした論文に集合予測について書かれていたので、それについても簡単に紹介したいと思います。
 
 Slot Attention をつかった反復Attentionメカニズム(iterative attention mechanism)は、潜在表現から入力の特徴マップを分解し、グループ分けの手順(grouping strategy)を学習します。つまり、それぞれのスロットで1つの物体を記述することができます。

今回の論文で、はじめて教師無し物体検知・物体中心表現・集合予測を勉強したので、間違っている点が多々あると思います。

論文は以下を引用しています。

またtensorflowのコードが公開されています。

日本語の解説として、以下の解説があります。論文の理解に、とても役立ちました。

物体中心表現については、以下を引用しています。

物体中心表現

 人間が物体を認識するとき、人間の目(網膜)は、3次元の拡がりを持った物体を認識しているのではなく、3次元を2次元に射影したものを認識している。網膜は、奥行きの情報が欠如していても、物体を認識できる。

 機械学習に与える入力データも人間と同じ情報のはずである。しかし、日当たり・影などが変化しても人間は認識できるが、機械学習は、日当たり・影などをの影響を受けてしまい、学習が上手くいかないことが頻繁に起こる。
 
「畳み込み」と「プーリング」によって構成される畳み込みニューラルネットワーク(CNN)は、ヒューベルとウィーゼルの仮設に基づき構築された数理モデルである。畳み込み層は局所的な特徴を抽出し、プーリング層は物体の移動に対して不変となるように導入する。(カプセルネットワークでは、プーリング層に関して否定的である。今回の記事で登場するCNNは、プーリング層は入れない。)

 CNNは、知覚特徴量は抽出できるが、日当たり・影などをの影響についての不変性は考慮されていない。

 Marrらは「物体の内部表現は、網膜像の変化に関して不変であり(物体が暗くなったり、近くまた遠くなったりしても影響は受けないと言うこと)、その表現は物体中心である三次元表現である。」と考えた。このことを物体中心表現と呼ぶ(のだろう)。

 物体中心表現を獲得することで、2次元情報から3次元情報を推論することができる。Slot attentionは、物体中心表現を獲得するためのアルゴリズムである。

 他の表現方法として、分散表現がある。詳しくは理解していないが、分散表現は教師あり物体検知などで使われ、埋め込みベクトルを学習させる方法である。

Attention

 Attention に関しては、多数の分かりやすい記事があるので、大雑把に説明する。
 Attention は辞書オブジェクトと呼ばれている。例えば、Key を[1,2,3]とし Key に対応する要素(Value)を [a,b,c] とする。辞書は

 辞書={1 : a , 2 : b, 3 : c}

みたいになる。Query とは、検索したい Key なので、例えば、Query を 1 とすると

 辞書[1] = a

となり、1 の要素(Value)a が取り出せる。もちろん、Query は Key に含まれなければ Value は取り出せない。

 Attention(正確にはDot Product Attention)は、Key , Query , Value と呼ばれるLayer がある。AI のなかでは、Key と Query は一致しない。したがって、Key と Query の内積、つまり類似度を計算しSoftmax関数で正規化する。これを、Attentoin Weightと呼ばれる。Attentoin Weight に Value を作用させることで値を取り出す。

単純な例を考えてみる。Key を

K=
\begin{pmatrix}
1 & 0 & 0 \\
0 & 1 & 0 \\
0 & 0 & 1 \\
\end{pmatrix}

とし対応する Value を

V=
\begin{pmatrix}
a\\
b\\
c\\
\end{pmatrix}

とする。つまり、Key の$(1\ \ 0\ \ 0)$は Value の $a$ に対応し、同様に、$(0\ \ 1\ \ 0)$は $b$ 、$(0\ \ 0\ \ 1)$は $c$ に対応する。
 Queryが

Q=
\begin{pmatrix}
0.8 & 0.2 & 0.0
\end{pmatrix}

だったとする。この Query は、Key の$(1\ \ 0\ \ 0)$に類似しているため、Attentionを計算すると Value の中の $a$ が取り出せそうである。
 Attention weight を計算してみると(簡単なためSoftmax正規化は行わない)

W=QK^T=\begin{pmatrix}
0.8 \\
0.2 \\
0.0 \\
\end{pmatrix}

Attention は

\mbox{attn} = W^TV = 0.8*a+0.2*b

と求まり、a に近い値が取り出せる(もちろん a,b,c の大きさにも依るが)。

 実際のAIでは、 Key , Query , Value の値は学習により決定する。
 
 Attentionは、AIがどこを見て判断しているか説明(解釈)するために有用だと考えられている。例えば、画像分類を考え、Value を画像の値(または、畳み込みによって得られた特徴量)とすると、Attention weight と Value の計算は、画像に分類に寄与する部分だけ取り出すことを意味するだろう。Attention weight は、Softmax関数で正規化されているので、Attention weight が1に近い要素は、分類に寄与する要素と考えることができ、逆に0に近い要素は分類に寄与しない要素だと考えることができる。

 この記事では、詳細に説明はしないが、CNN + Attentionのネットワークを使い、犬・猫分類を行い、Attention weight をプロットすると以下の画像ようになる。何となく、耳や鼻、目などに注目してそうである。

_1.png
_4.png

Slot attention

 
 Slot attentionのアルゴリズムは以下の図である。以下の図は、論文から引用している。
スクリーンショット 2021-07-19 184235.png

 最初に、画像をCNNに入力して、畳み込み後のサイズ$W,H$として、特徴量 $\mathrm{R}^{W\times H\times D_{input},}$を出力させる。特徴量を平坦化させ、特徴マップ $\mathrm{R}^{N\times D_{input},}$を Slot Attentionの入力とする。

 Slotは、ガウス分布$\mathcal{N}(\mu,\mbox{diag}(\sigma))$から$k$個サンプルする。また、$\mu\in\mathrm{R}^{D_{slot}}$と$\sigma\in\mathrm{R}^{D_{slot}}$は平均・分散である。ガウス分布のパラメータ$\mu,\sigma$も学習させる。
 
 $Q,K,V$をQuery・Key・Valueとする。Softmax Temperature $T=\sqrt{D_{slot}}$として、attentionをQueryとKeyを使い

\begin{align}
\mbox{attn}_{i,j}&=\mbox{softmax}(M)_{i,j} =\frac{\exp\{M_{i,j}\}}{\sum_l \exp\{M_{i,l}\}} \\ 

M&=\frac{1}{\sqrt{D_{slot}}}K(\mbox{inputs})Q^T(\mbox{slots}) \in \mathrm{R}^{N\times k}
\end{align}

とする。Softmax Temperature は内積が大きくならないようにする。Attention Weightは、正規化を行い

\begin{align}
W_{i,j}=\frac{\mbox{attn}_{i,j}}{\sum_l \mbox{attn}_{i,l}} 
\end{align}

Slotは、Attention Weight と Value の積とする。

\begin{align}
\mbox{slot}=W^T V(\mbox{inputs}) \in \mathrm{R}^{k\times D_{slot} }
\end{align}

 Slotの値を(ゲート付き)再帰ニューラルネットワーク(GRU)を使い、Slotを更新する。

 Slot Attentionの意味は、$k$個のSlotが、入力された特徴マップが物体なのか空なのか記述する。Attention のKeyとValueは特徴マップを入力とするが、QueryはSlotを入力とする。Queryを反復させることでSlotは、入力された特徴マップの1部を解釈できるようになり、物体中心表現をもつ潜在表現を獲得することができる(らしい)。

 各スロットは、物体の一部のみの情報を保持しており、それらをまとめてデコードすれば元の画像に復元することができる。

集合予測に関する簡単な説明

 今回の集合予測では、画像内に写っている複数の物体の情報を予測する。CLEVR dataset においては、物体の有無(True, False)、サイズ(small, large)、物性(metal, rubber)、形状(cube, sphere, cylinder)、色(gray, blue, brown, yellow, red, green, purple, cyan)、位置(x, y, z)を予測する。
 
 上記のような集合予測の機械学習アルゴリズムは、置換不変(permutation invariance)または置換同変(permutation equivariance)でなければならない。

 一般的な機械学習アルゴリズムは、入力データが配列となっており、その配列を入れ替えれば予測結果は変わる。例えば、画像や時系列データは、入力データの配列を入れ替えるとデータの意味が変わるので、置換不変・置換同変である必要がなく、一般的な機械学習アルゴリズムが使用できる。

 集合タイプのデータは、入力データの配列を入れ替えてもデータの意味が変わらないので、入力データを変えても予測結果が変わらないようなアルゴリズム、つまり、置換不変および置換同変なアルゴリズムが必要である。

 例えば、AIを$f$、集合タイプの入力データを$[A,B,C]$、出力を$\alpha$とすると、置換不変なAIは、

\begin{align}
[A,B,C] &\xrightarrow[f]{} [\alpha] \\
[A,C,B] &\xrightarrow[f]{} [\alpha] \\
& \vdots  \\
[C,B,A] &\xrightarrow[f]{} [\alpha] \\
\end{align}

を満たす必要があり、入力データ$[A,B,C]$を入れ替えても出力結果は変わらない。
 上記の関係は、関数 $f:\mathrm{R}^{M\times D_1} \rightarrow \mathrm{R}^{M\times D_2} $ として、置換行列を$\pi \in \mathrm{R}^{M\times M}$とすれば、

\begin{align}
f(\pi x) = f(x)
\end{align}

と書ける。

 また、AIを$f$、集合タイプの入力データを$[A,B,C]$、出力を$[\alpha,\beta,\gamma ]$とすると、置換同変なAIは、

\begin{align}
[A,B,C] &\xrightarrow[f]{} [\alpha,\beta,\gamma ] \\
[A,C,B] &\xrightarrow[f]{} [\alpha,\gamma,\beta ] \\
& \vdots  \\
[C,B,A] &\xrightarrow[f]{} [\gamma,\beta,\alpha ] \\
\end{align}

を満たす必要があり、入力データ$[A,B,C]$を入れ替えたら、出力結果$[\alpha,\beta,\gamma ]$も入れ替わる。
 上記の関係は、関数 $f:\mathrm{R}^{M\times D_1} \rightarrow \mathrm{R}^{M\times D_2} $ として、置換行列を$\pi \in \mathrm{R}^{M\times M}$とすれば、

\begin{align}
f(\pi x) = \pi f(x)
\end{align}

と書ける。
 Slot Attention は置換同変なアルゴリズムであり、以下の命題が成立する。


###命題
 $\mbox{input} \in \mathrm{R}^{N\times D_{input}}$ と $\mbox{slots}\in \mathrm{R}^{K\times D_{slots}}$ 、そして、Slot Attention の出力を $\mbox{Slot Attention}(\mbox{inputs},\mbox{slots}) \in \mathrm{R}^{K\times D_{slots}}$ とする。

 $\mbox{input}$ に対する置換行列を $\pi_i\in\mathrm{R}^{N\times N}$ 、$\mbox{slots}$ に対する置換行列を $\pi_s\in\mathrm{R}^{K\times K}$ とする。

 このとき、

\begin{align}
\mbox{Slot Attention}(\pi_i \cdot \mbox{inputs},\pi_s\cdot\mbox{slots}) &= \pi_s\cdot\mbox{Slot Attention}(\mbox{inputs},\mbox{slots}) 
\end{align}

が成立する。


 Slot attention のアルゴリズムに含まれる Key,Quary,Value および LayerNorm そしてGRU は、入力($\mbox{input}$および$\mbox{slots}$)に対して線形な Layer またはアルゴリズムなので置換同変である。
 Attention は、

\begin{align}
\mbox{softmax}(\pi_s\cdot\pi_i \cdot  M)_{k,l} &=\frac{\exp\{(\pi_s\cdot\pi_i \cdot M)_{k,l}\}}{\sum_j \exp\{(\pi_s\cdot\pi_i \cdot  M)_{k,j}\}} \\
& = \frac{\exp\{ M_{\pi_i(k),\pi_s(l)}\}}{\sum_j \exp\{M_{\pi_i(k),\pi_s(j)}\}} \\
& = \mbox{softmax} (M)_{\pi_i(k),\pi_s(l)}
\end{align}

となるので、置換同変である。
 Attention Weightは、置換同変であり

\begin{align}
W_{\pi_i(k),\pi_s(l)} =\frac{ \mbox{softmax} (M)_{\pi_i(k),\pi_s(l)}}{\sum_j \mbox{softmax} (M)_{\pi_i(k),\pi_s(j)}} 
\end{align}

Slotは、Attention Weight と Value の積であり

\begin{align}
\mbox{slot}_{\pi_s(l)}=\sum_k W_{\pi_i(k),\pi_s(l)} V(\mbox{inputs})_{\pi_i(k)}
\end{align}

添え字 $k$ について足し上げるので、$\mbox{input}$ に対する置換行列 $\pi_i$ に関して置換不変、$\mbox{slots}$ に対する置換行列$\pi_s$に関して置換同変である。

 すべてのステップにおいて置換同変なので、命題の

\begin{align}
\mbox{Slot Attention}(\pi_i \cdot \mbox{inputs},\pi_s\cdot\mbox{slots}) &= \pi_s\cdot\mbox{Slot Attention}(\mbox{inputs},\mbox{slots}) 
\end{align}

が成立する。

 画像内に写っている物体の情報を入れ替えたら、出力結果も入れ替わってほしい。Slot の役割は、画像に写っている物体の一部の情報を保持する役割を持っている。写っている物体の情報を入れ替えるとは、Slot を入れ替えることである。Slot Attention は、Slot を入れ替えたら出力結果も入れ替わるアルゴリズムになっている。

物体検知および集合予測のネットワーク構成

 物体検知(Object Discovery)のネットワークの構成について説明する。図は論文から引用した。

スクリーンショット 2021-07-30 115039.png

 物体検知は、エンコーダー・デコーダーからなり、さらにエンコーダーは2つのネットワークからなる。
(1). CNNにより、知覚特徴量を抽出する。位置情報を把握するために、CNNから得られた特徴量にpositional embedding を行う。

(2). Slot Attention により物体中心表現を獲得する。

 デコーダに関しては、Slot から二次元グリッドを作成する。(tf.tileを使い(1,1) -> (width, height)にする。)次にCNNを使いデコードして、最終的な画像出力サイズを、Slotごとに$W\times H\times 4$とする。この出力をRGBの画像$W\times H\times 3$とmask $W\times H\times 1$に分解する。msak は、Softmax関数を使い正規化する。各Slotまとめて mask とRGBの画像を結合して再構成画像を出力させる。誤差関数は、自乗誤差を使う。

 次に集合予測のネットワークの構成について説明する。図は論文から引用した。
スクリーンショット 2021-07-30 115054.png

 最初の部分は、物体検知と同じエンコーダーを用いる。エンコーダーの次に分類用のニューラルネットを追加する。ただし出力次元は、Slot数を$k$として $\mbox{batch}\times k\times \mbox{set classes}$ とする。

 誤差関数は、hangarian loss を使う。hangarian loss は、予測集合 $\hat{Y}=[\hat{y}_1,\hat{y}_2,\ldots,\hat{y}_n ]$とtarget(正解) 集合 $Y=[{y}_1,{y}_2,\ldots,{y}_n ]$として

\begin{align}
\mathcal{L}_{hun}(\hat{Y},Y) = \min_{\pi \in \Pi} \|\hat{y}_i - y_{\pi(i)}  \|
\end{align}

である。$\pi$は置換を意味する。

教師無し物体検知の結果

 バッチサイズは16、Slot の数は7、再帰ニューラルネットの繰り返し数は3として学習させた。学習ステップ数は500000であり、論文と比べると(論文のバッチサイズは64?)バッチサイズが小さいので、学習ステップ数が足りない結果になったと考えられる。計算時間は約5日かかった。

 学習率の変化は、指数関数的減衰させた。学習率は0.0004であるが、10000ステップまで Warm-up させる。

# 学習率の変化
def lr_scheduling(base_learning_rate,global_step,warmup_steps,decay_rate,decay_steps):
  # Learning rate warm-up 
  if global_step < warmup_steps:
    learning_rate = base_learning_rate * tf.cast(global_step, tf.float32) / tf.cast(warmup_steps, tf.float32)
  else:
    learning_rate = base_learning_rate
  # Learning rate の減衰
  learning_rate = learning_rate * (decay_rate ** (
        tf.cast(global_step, tf.float32) / tf.cast(decay_steps, tf.float32)))  
  return learning_rate.numpy()

 以下の図を確認すると、誤差が順調に下がっていることが分かる。
loss_history_object_discovery.jpg

 物体検知の結果を見ると、Slot ごとに物体を検知できていることが確認でき、物体がないところは空になるように記述されている。

20.png

 次に、デコーダの出力画像を見てみる。slotごとに$W\times H\times 4$が出力され、この出力をRGBの画像$W\times H\times 3$ と mask $W\times H\times 1$に分解されている。概ねSlot ごとに一部の情報が再構成され、mask もそれに反応していることが分かる。図の mask は、都合上(カラーbarを出すため)、最小値が 0 で最大値が 1 になるように正規化されている。

20_detail.png

 最後に、Queryを反復させることでslotは、入力された特徴マップの1部を解釈できるようになることを確認する。
 下図の上から、再帰ニューラルネットの繰り返しごとに mask を行った図である。繰り返し数が1の場合は、各Slotにおいて同じ物体をmaskしているSlotがある。しかし、繰り返し数が3になると、Slot ごとに物体を検知し、物体がないところは空になっている。つまり、Queryを反復させることでSlotは、入力された特徴マップの1部を解釈できるようになっていると言える。

20_iterations_plot_.png

学習が足りなかったせいか、上手くいっていない例もある。
4.png
4_detail.png
4_iterations_plot_.png

集合予測の結果

 バッチサイズは16、Slot の数は7、再帰ニューラルネットの繰り返し数は3として学習させた。教師無し物体検知で学習させたエンコーダを転移させて学習を実行した。計算時間は約1日かかった。
 
 以下の図を確認すると、誤差が順調に下がっていることが分かる。
loss_history_set_prediction.jpg

 以下の図は、学習ステップごとの平均適合率をプロットしたものである。図の[inf,1,0.5,0.25,0.125]は、予測された物体と正解の物体との距離の閾値である。この閾値以内かつ、予測結果のサイズ・物性・形状・色が正解データと一致するなら正解とする。

AP_score_history.jpg

 以下の図は、検証データの平均適合率である。
score.jpg

論文と比べると値が低いので、もう少し学習が必要である。

最後に

 今回の記事で使ったデータセットは、物体がはっきりしたデータセットである。物体がはっきりしていないような物体(物体とは言えない。。。地形など)を、検知できるか試す必要がある。

27
28
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
27
28

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?