はじめに
現在、アプリ開発者としてプロダクトの持続的な成長や
ユーザーへのコミットに寄与するためにも、
SDLC全体を見渡して開発をすること、
および、それにはテストに関する体系的な知識が必要だと考え、
それを効率良く学べるJSTQB Foundation Levelの資格試験の勉強をしており、
そこでのインプットを記事にしたいと思います。
今回はその中でも特に開発における2つのリスク、
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プロダクトリスク
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プロジェクトリスク
こちらに関する内容を記事にしたいと思います。
プロダクトリスクの解説後にプロジェクトリスクを解説した方が分かりやすく、
また記憶にも残りやすくなると思い、この順番にいたしました。
プロダクトリスクとは?
プロダクトリスクとはソフトウェアなどの作業成果物が
クライアントやユーザー、ステークホルダーなどのニーズを満たさないように
実装されてしまうこと、およびそれに伴う開発上のリスクのことです。
「こんなものを頼んだ覚えはない💢」
こんな感じに怒られてしまうリスクもその一つです。
なお、これにはパフォーマンスなどの非機能要件に関するものも含まれ、
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機能性
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信頼性
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使用性
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性能効率性
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保守性
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移植性
上記のような品質特性によるものもプロダクトリスクに含まれます。
品質特性については以下の記事がわかりやすいのでご参考にしてください。
加えて、このようなリスクが顕在化した際に発生する以下のようなものも含まれます。
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ユーザーに募る不満感
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ヘルプデスクの負担増
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収益、信頼、評判の損失
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メンテナンスコストの増加
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死亡事例などの人身、人命を伴う事故の発生
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第三者への損害賠償
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刑事罰
セーフティークリティカルなものも含め、開発がうまくいかなかったことによる
ユーザー離れ、企業利益の減損やブランドの損失、企業の存亡にも関わりえるものが
プロダクトリスクに該当します。
プロジェクトリスクとは?
一方、プロジェクトリスクとは先述のプロダクトリスクを生み出してしまうような
プロジェクトの発足時、および運営時のリスクになります。
先述のプロダクトリスクがプロダクトそのものに由来するリスクと捉えると、
こちらのプロジェクトリスクは
そんなプロダクトを作ってしまうようなチーム、組織、企業、慣習、風土などといった
よりハイレベルコンテキストなものに由来する開発上のリスクとも捉えられます。
このプロジェクトリスクを大別すると以下のようなものが含まれます。
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組織的な問題
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人の問題
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技術的な問題
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サプライヤーの問題
開発費用の不足、人員不足、教育・技術不足などといった問題に加え、
SDLC後期での大幅な仕様変更やその繰り返し、要件定義の不徹底や甘い工数見積もり、
開発環境の未整備、レガシー化などによる開発の大幅な遅れ、
これに伴うメンバー間の不和などのコミュニケーション上の問題、
およびその負のスパイラル。。。
加えて、第三者に開発を依頼していたりSaaS製品などを使って開発をしている際は
それらによるプロダクトリスク、およびその被害といったことが含まれます。
まとめ
今回はプロダクトそのものに由来するプロダクトリスク、
それを生み出すプロジェクトリスクについて記事にしてみました。
次回はこの中でもプロダクトリスクに関するリスクマネジメント活動である
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プロダクトリスク分析
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プロダクトリスクコントロール
こちらについて記事にしてみようと思います。
参照