こんにちは。船井総研デジタルのいっちーです。
エンジニアとして新たに社会人の道を歩み始めた皆様、おめでとうございます。
今回はいわゆるポエムの書き飛ばしになりますが、これからエンジニアの道を歩んでいく若い人たちに伝えておきたい…というか、私が新人のときにこういう言葉が欲しかったなぁ…ということを語ってみようと思います。
本稿で「エンジニア」とは、いわゆる「ITエンジニア」を指すものとします。とはいえ、ITエンジニア以外の方にも当てはまることはあると思いますが…。
エンジニアにとって最も必要なスキルとは?
プログラミングの知識とか、英語とか数学とか、色々大事なスキルがあると思いますが、私はまず 「国語力」 を挙げたいと思います。この商売、技術書、仕様書、ソースコードなど、仕事として色々なドキュメントを読み書きするということが日常的に発生しますので、何よりもまず国語力を鍛えておくことが大切と思います。特に、社内外の技術に明るくない方と会話するとき、専門用語をわかりやすく説明するには、国語力が欠かせません。
また、きちんとした国語力に裏打ちされてこそ、英語や数学、プログラミング言語といった他の分野の知識が学習でき、活きてくると思います。技術書ではなくても良いので、本でも新聞でも、文章のプロが書いた文章を読む習慣はつけておきましょう。
技術書を買おう
ネットで最新の情報が手に入る時代にはなりましたが、それでもできるだけ紙の書籍を使って勉強することが大切と思います。書籍は出版社による校正を通っていますので、ある程度情報の品質が保証されています。また、下品な広告で気を散らされたり、「ここから先は有料会員様のみご覧いただけます」と肝心な情報が隠してあったり、目障りな全画面広告に切り替わってイライラさせられるといったことがないので、精神衛生上とても良い。
さらに、調べ物をしてパラパラめくるたびに、関連する用語が必ず目に入ってくるので、「これ、この本のどこに書いてあったぞ」というリファレンスが勝手に頭の中に作られていきます。赤ペンで自ら入れた下線や注釈も、かけがえのない財産になるでしょう。これはネットや電子書籍では、たぶん得るのが難しい効果だと思います。
最近の書籍は、出版社のウェブサイトや著者のGithubからサンプルコードが取得できたりもします。これは私がエンジニアとして働き始めた頃にはあまり無かった(大抵CD-ROMでの配布でした)もので、その頃から比べると現在の学習環境は格段に良くなっています。
仕事に関係する法令の知識は持っておこう
労働基準法をはじめとするいわゆる労働三法、民法(の特に契約に関する部分)、著作権法、下請法、派遣法、電気通信事業法など、エンジニアの業務を取り巻く法律は結構たくさんあります。その全てを条文単位で細かく知っておく必要はないですが、それぞれの法律の 立法趣旨 は最低限理解しておいたほうが良いと思います。
法律で決着をつける…という事態が無いに越したことはないですが、いざという時に損をしたり、トラブルに巻き込まれないためにも、自分の仕事に関係する法律は知っておきましょう。
エンジニアが絶対にやってはいけない、「技術の〇〇」2つ
技術の悪用はするな
まぁ、これは当然ですね。仕事をしていると、個人情報や機密情報といったデリケートなものを取り扱う機会も増えてきます。故意に悪いことをしないのはもちろんのこと、「知らなかったことによる過失」で会社やクライアントに迷惑をかけることがないように、日々勉強や行動の見直しは怠らないようにしましょう。
技術の安売りはするな
エンジニアは自分の技術…言うなれば自分自身そのものが商品です。自分の市場価値は年収幾らぐらいに相当するのか、定期的に棚卸しをして、自分自身に適正な値札を付けましょう。
この考えは、研修や先輩の指導から離れてクライアントと仕事をするようになったときに、特に意識しておくべきことだと思います。クライアントからのチャージは幾らぐらいなのか、給料・年収は市場価値相応なのか、第三者的な目線で自分を評価しましょう。
本来の市場価値に比べて著しく安い給料に甘んじてしまうと、適正な給料を受け取っている他の多くのエンジニアに仕事が回らなくなってしまい、業界全体に迷惑がかかったり回り回って自分の首を絞める事になってしまいます。市場価値と比較して自分の年収が著しく低いのであれば、自分自身のためだけではなく、他の多くのエンジニアのためにも、勇気を持って会社を変えることを検討しましょう。
そんなこんなで
IT土方なんて自嘲したり馬鹿にされたりすることも多いこの仕事ですが、何だかんだ言っても私はエンジニアの仕事が結構好きで、ずっと続けていきたいと思ってます。若い方たちのこれからのエンジニア人生に幸多からんことを、心より祈ります。
それではまた。