WSL2 + Testcontainers + Eclipse で快適な開発環境を構築する

はじめに

Docker Desktop のライセンス問題があるため、私は WSL2 に Docker をインストールして運用していました。
VSCode であれば WSL2 にリモート接続して開発作業ができるので問題なかったのですが、Eclipse の場合はそういった機能がないため困ってしまいました。

環境

• Windows 11
• WSL2 Ubuntu 22.04
• Eclipse
• Java 21
• Testcontainers

Testcontainers について

Testcontainers はユニットテストを実行する際に、DB等の外部サービスをDockerコンテナで自動作成してくれるライブラリです。

例えば、GitHub の CI 環境のインスタンスには Docker がインストールされているので、Testcontainers を使って実装すれば特別な準備をすることなく CI 環境でユニットテストを実行できてとても便利です。

やったこと

Windows11 から Docker にアクセスできるように設定を修正する

WSL2:/etc/docker/daemon.json

{
  "hosts": ["tcp://0.0.0.0:2375", "unix:///var/run/docker.sock"]
}

WSL2:/lib/systemd/system/docker.service

-ExecStart=/usr/bin/dockerd -H fd:// --containerd=/run/containerd/containerd.sock
+ExecStart=/usr/bin/dockerd --containerd=/run/containerd/containerd.sock

WSL2 を再起動させるためシャットダウン

Windows11

> wsl --shutdown

Windows11 の ターミナル を起動して Ubuntu 22.04 タブを起動

疎通確認

Windows11

> curl http://localhost:2375/containers/json
[]

WSL2 の IP アドレスを取得（localhost だと Testcontainers からの接続が失敗するので）

WSL2

$ ip a | grep eth0
2: eth0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1280 qdisc mq state UP group default qlen 1000
    inet 172.31.241.180/20 brd 172.31.255.255 scope global eth0

Windows11:~/.testcontainers.properties

docker.host=tcp\://172.31.241.180\:2375

まとめ

Docker Desktop のような統合ツールを導入することなく、Windows11 から Docker を活用することができました。課題は WSL2 側の IP アドレスが変更されてしまった場合の考慮ですが、今回はここまでとさせていただきます。