実施環境
Microsoft Edge 124.0.2478.67 (64bit)
0. 概要
世界的な IPv4 資源の枯渇を受け、 AWS は 2024 年 2 月 1 日より、パブリック IPv4 アドレスに対する料金体系を変更しました。
これまではパブリック IPv4 アドレスを 1 つのインスタンスにつき 1 つまでは無料で利用できましたが、今後はすべてのパブリック IPv4 アドレスに対し一律課金されるようになります。
その代わり、 EC2 の無料枠として、アカウント作成から 12 か月の間、月 750 時間までパブリック IPv4 アドレスを利用できるようになりました。
上記のようにパブリック IPv4 アドレスの料金体系が変更された今、利用しているパブリック IPv4 アドレスの管理はより重要度を増しています。
そのようなパブリック IPv4 アドレスの管理に役立つ AWS の機能が「 Amazon VPC IP Address Manager ( IPAM ) 」です。
今回は IPAM を利用できる状態にして、「パブリック IP に関するインサイト」画面を確認してみます。
なお、最新の手順は以下を参照してください。
1. IPAM 作成
デフォルトの状態では IPAM を利用できないので、まずは IPAM を利用できるようにしましょう。
AWS マネジメントコンソールの画面左上、検索フォームに「 ipam 」と入力します。
すると、検索結果に「 Amazon VPC IP Address Manager 」が出てくるので、それをクリックします。
「 IPAM を作成」をクリックします。
「データレプリケーションを許可」の項目があるので、チェックを入れます。
今回は無料利用枠の範囲で利用するため、「無料利用枠」にチェックを入れます。
全てのリージョンから情報を取得したいので、「すべてのリージョンを追加」をクリックします。
ただし、無料利用枠で複数リージョンを選択しても、現在のリージョン以外のリージョンの情報を取得できるのは今回利用する「パブリック IP に関するインサイト」画面だけです。
その他の画面や機能で現在のリージョン以外のリージョンを利用したい場合は、有料の「アドバンストティア」を選択する必要があります。
「 IPAM を作成」をクリックします。
正常に処理できれば、以下のようなメッセージが表示されます。
なお、設定から情報の取得までには少し時間がかかります。
2. 管理画面
では早速画面を見てみましょう。
左側のメニューで「モニタリング」⇒「パブリック IP に関するインサイト」を選択します。
これが「パブリック IP に関するインサイト」画面です。
不要な IP アドレスが残っていないか、 IP アドレスを使いすぎていないかなどをこまめに確認して、無駄な支出を極力減らすようにしましょう。