この記事は何か
表題のファームウェアを作りました。
そのhexファイルとソースコードを紹介します。
経緯
初めての自作キーボードを作りました。
キットはHHKBベースの配列とスペースバー分割が魅力的な「7sPro」です。
しかし、家でも職場でもPCは基本的にJIS配列設定で、他の人が使用する場合があるなどの都合でUS配列設定に変更することができません。
これまではULE4JISという変換ソフトを活用していましたが、触れるPC全てにこれを導入するのもなんだかなという感じがあります。
そのため、ULE4JISと同等の変換を行うカスタムファームウェアを作成しようと思った次第です。
同じように「JIS設定PCにUS配列キーボードをそのまま刺して使用したい!」という方がいらっしゃるかと思い、ファームウェアとソースコードを公開いたします。
ファームウェア(hexファイル)
こちらからDLしてください。
https://drive.google.com/file/d/1rP4Tg7jqCkSk_IkTsk2gwHyI9M2Qzqgo/view?usp=drive_link ←2024/1/3更新。viaプロトコル9対応。
https://drive.google.com/file/d/1Qv9hHbpHlk7k9BDQ5rf_zfuFqrAMnKny/view ←旧バージョンのRemap(0.18)用です。
他のファームウェアと同様、Pro Micro Web Updater などで書き込めます。
ソースコード
githubで公開しています。
https://github.com/p2heycocoon/qmk_firmware_7skb_via_jtu
↑2024/1/3更新。viaプロトコル9対応。
qmk_firmware の keyboards/salicylic_acid3/7skb/keymaps
の直下に
via_jtu
が来るように配置して、
QMK MSYSで make salicylic_acid3/7skb:via_jtu
をすることにより
上記hexファイルが作成されます。
keymap.c
内の // 以下追加
から // 追加ここまで
がベースから追加した内容なので、
他のキーボードにも同じことをすれば活用できるかもしれません。
hexフォルダ内のファイルは上記「こちらからDLしてください。」のファイルと同じです。
特徴
良い面
- 上記の通り、JISキーボード設定のWIN機でそのまま使用できるようになります。
- VIA対応です。
-
KC_AT
など、シフト押下後を直接指定するキーコードにも対応しています。 - 変換対象キー(@や’など)を押しっぱなしで、通常キーと同じ様に連続出力できます。
- 変換対象キーを押したままで、放す前に他のキーを押しても問題ありません。
悪い面
- MAC機など、WIN機以外でどうなるか未検証です。
- 変換対象キーをシフトキーといっしょに押したままで、変換対象キーを放す前にシフトキーを放すと別のキーコードが出力される場合があります。(なので、文字入力やプログラミングなどには問題ないと思いますが、ゲームには不向きかもしれません。)
この2番目の「変換対象キーをシフトキーといっしょに押したままで・・・」を解決できそうな案がございましたら、何卒コメントにお願い申し上げます。。。
謝辞
7skb、7sProの開発者であるサリチル酸様がqmk公式 https://github.com/qmk/qmk_firmware に公開された keymap.c
をベースにさせていただきました。ありがとうございます。
変換処理はkoktoh様の https://github.com/koktoh/jtu_custom_keycodes を参考にさせていただきました。ありがとうございます。
2022/09/04 追記
KC_PEQL(単独のイコール) KC_PCMM(単独のカンマ)に対応していなかった不具合を修正しました。
(リンク先のhexファイルとgithubのソースコードを修正)
2024/01/03 追記
2023年9月にバージョンアップしたRemapに対応するようにソースコード、ファームウェアを更新しました。