はじめに
MySQL サーバーに接続する際には、環境変数の確認やクライアントツールのインストールが必要になります。
本記事では、MySQL 環境変数の確認方法、クライアントのインストール手順、実際の接続コマンドについて解説します。
書こうと思ったきっかけ
Alpine Linux 環境や Docker コンテナ内で MySQL に接続しようとした際、環境変数の設定やクライアントのインストール方法が分からず困ることがありました。
本記事では、その手順を明確にし、スムーズに MySQL に接続できるようにまとめました。
MySQL 環境変数の確認と接続方法
1. MySQL 環境変数の確認
env | grep MYSQL
このコマンドは、現在の環境変数の中から「MYSQL」を含むものをフィルタリングして表示します。
目的
-
MYSQL_HOST
,MYSQL_PORT
,MYSQL_USER
,MYSQL_PW
,MYSQL_DB
などの値が正しく設定されているかを確認する。 - コンテナ環境やスクリプト実行時に適切な設定が適用されているかをチェックする。
使用例
MYSQL_HOST=localhost
MYSQL_PORT=3306
MYSQL_USER=root
MYSQL_PW=secret
MYSQL_DB=test_db
2. MySQL クライアントのインストール
apk add --no-cache mysql mysql-client
このコマンドは、Alpine Linux 環境で mysql
および mysql-client
パッケージをインストールします。
ポイント
-
apk add
は Alpine Linux のパッケージ管理コマンド。 -
--no-cache
オプションを指定することで、キャッシュを使用せず直接インストールする。 -
mysql-client
をインストールすることで、MySQL への接続が可能になる。
補足
-
mysql
パッケージをインストールすることで、MySQL サーバー自体も利用可能になるが、通常クライアントツール (mysql-client
) のみで十分。 -
mariadb-client
を使う場合も同様にインストール可能。
3. MySQL への接続
mariadb -h $MYSQL_HOST -P $MYSQL_PORT -u $MYSQL_USER -p$MYSQL_PW --ssl=OFF $MYSQL_DB
このコマンドは、mariadb
コマンド(MySQL クライアントと互換)を使用して MySQL サーバーに接続するためのものです。
各オプションの意味
オプション | 説明 |
---|---|
-h |
接続先のホスト名 ($MYSQL_HOST ) |
-P |
ポート番号 ($MYSQL_PORT ) |
-u |
ユーザー名 ($MYSQL_USER ) |
-p |
パスワード ($MYSQL_PW を直接指定) |
--ssl=OFF |
SSL 接続を無効化 |
$MYSQL_DB |
接続するデータベース名 |
使用例
MYSQL_HOST=localhost
MYSQL_PORT=3306
MYSQL_USER=root
MYSQL_PW=secret
MYSQL_DB=test_db
mariadb -h $MYSQL_HOST -P $MYSQL_PORT -u $MYSQL_USER -p$MYSQL_PW --ssl=OFF $MYSQL_DB
注意点
- 環境変数が設定されていない場合は、適切な値を手動で指定する。
-
-p$MYSQL_PW
のように-p
オプションとパスワードの間にスペースを入れないこと。 -
--ssl=OFF
を指定しないと、SSL が必要な設定の MySQL に接続できない場合がある。 -
mariadb
コマンドはmysql
コマンドと同じように使用可能。
まとめ
-
env | grep MYSQL
で環境変数を確認。 -
apk add --no-cache mysql mysql-client
で MySQL クライアントをインストール。 -
mariadb -h ...
コマンドで MySQL に接続。
この手順を実行することで、Alpine Linux 環境で MySQL に簡単に接続できるようになります。