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AWS LambdaとAPI Gatewayを使用したPOSTリクエスト対応のサーバーレスアーキテクチャ構築

Last updated at Posted at 2024-10-05

はじめに

AWS LambdaとAPI Gatewayを組み合わせることで、インフラ管理が不要でスケーラブルなWebアプリケーションやAPIを簡単に構築できます。

イベント駆動型のアーキテクチャを採用することで、システムのスケーリング、コストの最適化、運用負担の軽減などのメリットを享受できます。

この記事では、Lambda関数をAPI Gatewayで公開し、シンプルなAPIを構築するための具体的な手順を解説します。

前提条件

この記事の内容を実施するには、以下の要件が揃っている必要があります。

AWSアカウント:
AWSアカウントを持っていることが前提となります。

AWS CLIの設定:
ローカル環境からAWSにアクセスし操作できるよう、AWS CLIをセットアップし、認証情報を構成しておいてください。

LambdaとAPI Gatewayの基本理解:
両サービスの基本的な機能や操作方法についての理解が前提となります。公式ドキュメントや入門書を参考に、事前に学んでおくとスムーズです。

達成したいこと

API Gatewayを使ってLambda関数を公開:
API Gatewayを通じてHTTPリクエストをLambda関数にルーティングする方法を学びます。

APIの動作確認:
構築したAPIを実際にテストし、リクエストが正常に処理されているか確認します。

スクリーンショット 2024-10-05 23.05.27.png

POSTリクエストの受信と、その内容をLambda関数で処理し、結果を返すプロセスを実装します。

補足事項

Lambdaが選ばれる理由について
Lambdaのサーバーレスアーキテクチャにより、トラフィックの増加に応じた自動スケーリングが可能です。これにより、急なアクセス増にも対応できる堅牢なAPIを構築できます。

Lambdaはリクエストに応じて起動されるため、常時稼働するサーバーを持たない構成が可能です。これにより、稼働時間に応じた従量課金が適用され、効率的なコスト管理が実現します。

実装手順

ステップ 1: Lambda関数の作成

最初に、AWS Lambdaで関数を作成し、APIからのリクエストに応答する処理を実装します。

今回はリクエストのボディから「name」を取得し、挨拶メッセージを返すシンプルな関数を作成します。

1. AWS Lambdaの作成

AWSコンソールにログインし、Lambdaサービスに移動して「関数の作成」をクリックします。関数名に「HelloWorldFunction」と入力し、ランタイムにはPython 3.x(またはNode.jsなど他のランタイム)を選択します。

image.png

「関数の作成」ボタンを押して、関数を作成します。

2. Lambda関数コードの編集

次に、Lambda関数に処理を追加します。以下はPythonを使用した例です。API Gatewayでエンコードの問題が発生した場合は、Lambda関数側でBase64デコードの処理を追加します。

import json
import base64

def lambda_handler(event, context):
    body = event['body']
    
    # Base64デコードの処理
    try:
        body = base64.b64decode(body).decode('utf-8')
    except Exception:
        pass

    response = {
        'statusCode': 200,
        'body': json.dumps(f"Hello, {body}!")
    }
    return response

この関数は、API Gatewayから送信された「name」を受け取り、「Hello, [name]」というメッセージを返します。

image.png

3. 関数を保存してテスト

コードの編集が終わったら「保存」をクリックし、テストイベントを設定して動作を確認します。

テストイベントのJSON例:

{
  "body": "Alice"
}

テストを実行し、「Hello, Alice!」と応答が返ってくることを確認します。

ステップ 2: API Gatewayの設定

次に、API Gatewayを設定し、HTTPリクエストでLambda関数を呼び出せるようにします。

1. API Gatewayの作成

AWSコンソールで「API Gateway」に移動し、「APIの作成」をクリックします。次に「HTTP API」を選択し、APIの名前に「HelloWorldAPI」と入力して作成を進めます。

image.png

名前を「HelloWorldAPI」と入力し、デフォルト設定のままで「作成」をクリックします。

image.png

2. Lambda統合の設定

作成したAPIの「統合」タブに移動し、「統合の追加」をクリックします。統合タイプとして「Lambda関数」を選択し、先ほど作成した「HelloWorldFunction」を指定して保存します。

image.png

3. APIエンドポイントの設定

APIのルートに「POST /」を設定し、「エンドポイントの作成」を行います。デフォルトの「POST」メソッドを使用して保存します。

image.png

4. APIデプロイ

APIをデプロイするには、「デプロイ」ボタンをクリックし、公開URLが生成されます。このURLが、API Gatewayを通じてLambda関数を呼び出すエンドポイントです。

image.png

ステップ 3: APIのテスト

公開されたAPIエンドポイントにPOSTリクエストを送って、Lambda関数が正しく応答するか確認します。

image.png

1. APIエンドポイントの確認

AWSコンソールでAPI GatewayのエンドポイントURLを確認します。例えば次のようなURLが生成されます。

image.png

$defaultステージ:https://upnujwfjw8.execute-api.ap-northeast-1.amazonaws.com
devステージ:https://upnujwfjw8.execute-api.ap-northeast-1.amazonaws.com/dev

2. Postmanやcurlを使ってリクエストを送信

APIをテストするために、Postmanやcurlを使用します。以下はcurlのコマンド例です。

curl -X POST https://clxi8gxtp1.execute-api.ap-northeast-1.amazonaws.com/devv/HelloWorldFunctionn -d "BOB"

curlコマンドでアクセスする際のURLについては、API作成時に設定したリソースパスが必要になります。忘れないように注意してください!

3. レスポンスの確認

Lambda関数が正常に動作していれば、以下のようなレスポンスが返ってきます。

{
  "Hello, Bob!"
}

実際のプロンプト画面

image.png

この手順を通じて、API GatewayとLambdaを組み合わせた簡単なサーバーレスAPIの構築が完了しました!

まとめ

今回のハンズオンでは、AWS LambdaとAPI Gatewayを使ってシンプルなサーバーレスアーキテクチャを構築しました。このように、サーバーを管理することなくスケーラブルなAPIを実装できることがAWSの強みです。

Lambdaのスケーリング設定やセキュリティグループ、IAMロールなどを適切に設定することで、より実用的なアーキテクチャを作成できます。

参考文献

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