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初学者向け:venvを活用してPython仮想環境を構築する方法について

Last updated at Posted at 2024-12-30

はじめに

Pythonのプロジェクトを進める際、複数のプロジェクトがそれぞれ異なる依存関係(パッケージやライブラリのバージョンなど)を持つことがあります。

このような場合、Pythonの仮想環境を利用することで、各プロジェクトごとに独立した環境を作成し、依存関係を効率的に管理できます。

本記事では、Pythonの仮想環境を構築する方法について、自分用の備忘録も兼ねて、体系的にまとめています。

Pythonの仮想環境とは?

仮想環境とは、Pythonやそのパッケージをプロジェクトごとに隔離して管理する仕組みのことです。仮想環境を活用することで、以下のようなメリットがあります。

  • プロジェクトごとに異なる依存関係を管理
    他のプロジェクトに影響を与えずに特定のバージョンのパッケージをインストールできます。

  • グローバル環境を汚さない
    Pythonのシステム全体への影響を避けられます。

さらに詳しい解説は、以下のサイトを参考にしてください。

仮想環境の構築手順

ここでは、M1 MacBookを使用して仮想環境を構築します。

環境によって操作が異なる場合がありますので、ご自身のOSやPythonバージョンに応じて適宜対応してください。

1. Pythonのインストールを確認

仮想環境を構築する前に、Pythonがインストールされているか確認します。以下のコマンドをターミナルで実行してください。

python --version
# または
python3 --version

私の環境では、以下のようにバージョンが確認できました。

➜  Desktop git:(honda-branch) ✗ python --version 
Python 3.12.0

もしPythonがインストールされていない場合は、以下のリンクを参考にしてPythonをインストールしてください。

2. venvモジュールで仮想環境を作成

まず、仮想環境を作成するためのディレクトリを用意します。

Pythonの標準ライブラリである venv を使用して仮想環境を作成します。以下のコマンドでは、必要に応じて親ディレクトリ(projects)が存在しない場合、自動的に作成されます。

mkdir -p ~/projects/my_project

ディレクトリを作成したら、その中に移動します。

cd ~/projects/my_project

次に、以下のコマンドを実行して仮想環境を作成します。

python -m venv venv

venv は仮想環境のディレクトリ名です。他の名前に変更することも可能です。

3. 仮想環境を有効化

作成した仮想環境を有効化します。環境によって手順が異なりますので、以下を参照してください。

Linux/macOS:

source venv/bin/activate

Windows:

venv\Scripts\activate

有効化が成功すると、コマンドラインの先頭に仮想環境名((venv))が表示されます。

(venv) $

これで仮想環境が有効になり、以降の作業はこの仮想環境内で行われます。

4. パッケージのインストール(任意)

仮想環境を有効にした状態で、必要なパッケージをインストールします。

例:requestsパッケージをインストール

以下のコマンドで requests パッケージをインストールできます。

pip install requests

さらに、依存関係を記録するために requirements.txt を作成しておくことをおすすめします。これにより、後から同じ環境を再現しやすくなります。

pip freeze > requirements.txt

5. 仮想環境の無効化

作業が完了したら、仮想環境を無効化します。無効化することで、グローバル環境に戻ります。

deactivate

まとめ

Pythonの仮想環境を使用することで、各プロジェクトごとの依存関係を安全かつ効率的に管理できます。

これにより、開発作業がスムーズになり、環境の衝突を防ぐことができます。

仮想環境はPython開発における基礎的なスキルの一つですので、ぜひ今回の記事を参考に、仮想環境を活用してプロジェクトを進めてみてください!

おまけ:仮想環境の削除

不要になった仮想環境は、以下のコマンドでディレクトリを削除するだけでOKです。

rm -rf venv

これにより、仮想環境を完全に削除できます。

参考記事

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