はじめに
Windows 10 Home では、Active Directory (AD) に参加する機能が提供されていません。
企業や組織のネットワークで Active Directory を利用した管理を行う場合は、Windows 10 Pro 以上のエディションが必要になります。
しかし、個人的に調べたところ、Windows 10 Home でも一部の機能を活用する方法がいくつかあるようです。
本記事では、その方法と代替案をまとめました。
1. Windows 10 Pro にアップグレードする
Windows 10 Home では AD に参加する機能がないため、最も確実な方法は Windows 10 Pro にアップグレードすること です。調査したところ、以下の手順でアップグレードが可能なようです。
- 「設定」→「更新とセキュリティ」→「ライセンス認証」に移動。
- 「ストアに移動」をクリック。
- Windows 10 Pro の購入画面が表示されるので、購入してアップグレードを実行。
- アップグレードが完了したら、PC を再起動。
- Active Directory ドメインへの参加は「設定」→「システム」→「バージョン情報」→「ドメインまたはワークグループ」にある「ドメインに参加する」から実行可能。
2. ローカルアカウントで AD リソースにアクセスする
Windows 10 Home ではドメイン参加はできませんが、AD に接続されたリソース(共有フォルダやプリンターなど)には、AD ユーザーアカウントを使用してアクセスすることが可能 であると分かりました。
手順:
- エクスプローラーを開く。
- アドレスバーに
\\サーバー名\共有フォルダ名
を入力。 - 「ネットワーク資格情報の入力」画面が表示されるので、AD ユーザー名とパスワードを入力。
- 正しく認証されると、ネットワーク共有フォルダにアクセス可能。
これにより、AD 環境の一部を利用することができるようです。
3. Azure AD に参加する
Windows 10 Home では オンプレミスの Active Directory には参加できません が、Azure Active Directory (Azure AD) には参加可能 であることが分かりました。企業や教育機関がクラウドベースの管理を行っている場合は、Azure AD への参加が有効なようです。
手順:
- 「設定」→「アカウント」→「職場または学校にアクセスする」を開く。
- 「Azure AD に参加する」を選択。
- 企業や学校から提供された Azure AD アカウント情報を入力。
- サインインすると、Azure AD に参加した状態になる。
Azure AD では、シングルサインオン (SSO) やデバイス管理などが利用可能になるとのことです。
4. VPN を活用して AD にアクセスする
Windows 10 Home では直接 AD に参加することはできませんが、VPN(仮想プライベートネットワーク)を使用して、AD 環境にリモートアクセスする 方法があるようです。
手順:
- IT 管理者に VPN 設定情報を確認する。
- 「設定」→「ネットワークとインターネット」→「VPN」を開く。
- 「VPN の追加」をクリックし、提供された VPN 設定情報を入力。
- 接続後、エクスプローラーを開いて
\\サーバー名\共有フォルダ名
を入力してリソースにアクセス。
VPN を利用すると、リモートワーク環境でも AD ドメインの共有リソースを利用できるとのことです。
まとめ
方法 | Windows 10 Home で利用可能か | 説明 |
---|---|---|
Windows 10 Pro へのアップグレード | ❌ | Windows 10 Pro にすると、AD に参加可能になる |
ローカルアカウントで AD リソースにアクセス | ✅ | 共有フォルダやプリンターなどのリソースにアクセス可能 |
Azure AD に参加 | ✅ | クラウドベースの Active Directory に参加可能 |
VPN を活用して AD にアクセス | ✅ | VPN を使えば、AD のリソースを利用可能 |
調査した結果、Windows 10 Home ではオンプレミスの Active Directory に直接参加することはできませんが、リソースの利用、Azure AD への参加、VPN 経由でのアクセス など、いくつかの代替方法があるようです。
特に業務で Active Directory を利用する場合は、Windows 10 Pro へのアップグレードが最も確実な方法のようです。