はじめに
AWS環境でのインフラ構築は、クラウドサービスを活用することで、スケーラビリティや冗長性を備えたシステムが実現できる魅力的な手段です。
しかし、複数のサービスが関わるため、事前に明確な構成図を作成することが重要です。
構成図を作ることで、サービス間の関係やデプロイ手順を整理し、チーム内のコミュニケーションもスムーズになります。
本記事では、AWSインフラ構成図の重要性とおすすめツール、さらに実際に構成図を描く上でのポイントについて解説します。
インフラの構成図とは
インフラ構成図は、システム全体の構成を視覚的に表現したものです。
引用画像:https://liginc.co.jp/585169
AWSのインフラ構成図では、VPCやサブネット、EC2インスタンス、ALB(Application Load Balancer)、RDS(Relational Database Service)などの主要コンポーネントがどのように相互接続されているかを示します。
構成図を用いることで、インフラの全体像が一目で把握できるため、チームでの話し合いやトラブルシューティングが容易になります。
おすすめのツールは「draw.io」
構成図を作成するツールとしておすすめなのが「draw.io」です。
draw.ioは無料で使えるオンラインの図作成ツールで、AWSアイコンを含むさまざまな図形が豊富に用意されています。
また、Google DriveやDropboxと連携して、作成した図をクラウド上に保存できるため、チームメンバーと簡単に共有することも可能です。
特にAWSの公式アイコンを使えば、視覚的にわかりやすい構成図が短時間で作成できます。
draw.ioの利点
- 無料で使用可能
- 豊富なAWS公式アイコン
- クラウド連携で簡単に図を保存・共有
これ以外にも、個人的にはシンプルなインターフェースで使いやすい点が大好きです。
実際に描いてみた
実際にAWSのインフラ構成図を描いてみました。
下記のスクリーンショットは、基本的なVPC構成から、ALB、ECS、RDS、IAMなどの複数サービスのアーキテクチャー設定を示したものです。
この構成図は、アプリケーションをインターネットからアクセス可能にしつつ、プライベートサブネットでデータベースを保護する一般的なウェブアプリケーションのインフラを表現しています。
書く上でのポイント
インフラ構成図を描く際には、以下のポイントに注意すると、よりわかりやすく、メンテナンスしやすい図になります。
以下のサイトも参考にしてみてください。
ポイント①:全体のレイアウトを決める
最初に、ネットワーク構成を大枠で決めてから、各サービスを配置しましょう。VPCやサブネットの区画ごとに色分けを行うと、視認性が高まります。
ポイント②:サービスごとにアイコンを揃える
AWSの公式アイコンを使うことで、サービスの種類が一目でわかるようにします。 また、ネットワークアイコン、データベースアイコン、セキュリティアイコンなど、アイコンごとにカテゴリ分けが大事になります。
ポイント③:アクセスの流れを矢印で明示する
ユーザーからのアクセスや、内部通信の流れを矢印で示すことで、各サービス間のデータの流れがわかりやすくなります。例えば、インターネットゲートウェイ(IGW)からALB、ALBからECSコンテナといった順番を矢印で示します。
ポイント④:冗長性や障害対応も図示する
障害発生時のイベントや対応を図示することで、トラブルシューティング時に役立ちます。 例えば、CloudWatchのアラートやEventBridgeによる自動復旧プロセスなども図に含めると一目で分かります。
ポイント⑤:注釈を活用して詳細情報を付加する
必要に応じて、各アイコンの横に注釈を入れると、構成の目的や設定のポイントが理解しやすくなります。
まとめ
AWS環境のインフラ構成図は、複雑なシステムを視覚的に整理し、チーム間のコミュニケーションを円滑にするために不可欠です。
draw.ioを使うことで、効率的にわかりやすい構成図を作成できます。
構成図作成時には、レイアウトやアイコン選択、データフローの可視化、冗長性の表現などに配慮することで、完成度の高い図になります。
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