はじめに
Viはシンプルで軽量な基本的テキストエディタで、古い環境や最低限の編集作業に適しています。一方、Vimは拡張性が高く、現代の開発者やシステム管理者にとって非常に便利なツールです。
実は私は「Vimmer(※)」と思われがちですが、実際のところ、ViとVSCodeだけでこれまでやってきた人間です。
※Vimmerとは、テキストエディタ「Vim」を使用する人のことを指します。
この記事は個人レベルの備忘録としてまとめたものですが、どなたかの技術の支えになれば幸いです。
書こうと思ったきっかけ
最近、MacBookなどで他の人がどのようなエディタを使っているのか気になり、いろいろと質問する機会がありました。
その中で、以前から「Vimが便利」という話を聞いてはいたものの、実際に操作画面を目にすると、その拡張性の高さとスピーディーなコマンド操作に感動しました。
この体験を通じて、「Viエディタを使っていた自分」に対して、Vimの魅力を再認識させたいと思い、この記事をまとめることにしました。
私がViを使っていた理由
では、なぜ私が今までViエディタを使っていたのかというと、多くのサーバーを管理していた経験があったからです。
Viエディタは多くの環境で標準インストールされており、追加の作業をせずにそのままファイルを編集することができます。
一方で、Vimエディタは標準でインストールされていない場合があり、その場合は手動でインストールする必要があります。
しかし、この「インストール」という作業自体がシステムの変更作業に該当します。そのため、Vimをインストールした後に何らかの不具合が発生すると、システム障害に繋がるリスクがあります。
このような背景から、私は無意識のうちにViばかりを使うようになり、その延長でMacBookでもViエディタを使い続けていた、という経緯があります。
そもそも、Vi と Vim とは?
Vi (Visual Editor)
特徴
- 軽量で高速: シンプルな設計で、システムリソースをほとんど消費しません。
- 基本的な機能のみ: テキスト編集に必要最低限の機能を提供します。
- UNIXの標準: ほとんどのUNIXシステムで利用可能。
メリット
- ほとんどのUNIXベースのシステムで利用可能(互換性が高い)。
- 必要最低限の機能で軽量。
デメリット
- 拡張性がなく、現代的な機能(コード補完、シンタックスハイライトなど)がない。
Vim (Vi Improved)
特徴
- シンタックスハイライト: コードを見やすく色分け。
- コード補完: プログラムを書く際に自動補完が可能。
- プラグイン対応: 様々な機能を追加できる。
- 多言語サポート: メニューやメッセージが多言語対応。
- 多彩な操作性: 履歴、複数バッファ、検索と置換の拡張機能など。
メリット
- Viよりも高機能で柔軟。
- 開発者やシステム管理者に人気。
- プラグインを使ってさらに拡張可能。
デメリット
- 初心者には設定や操作が少し難しい。
- Viに比べて若干重い(ただし、近代的な環境ではほとんど問題にならない)。
主な違いのまとめ
ここまでの内容を、簡単に表形式でまとめましたので参考にしてください。
項目 | Vi | Vim |
---|---|---|
登場時期 | 1976年 | 1988年 |
開発者 | Bill Joy | Bram Moolenaar |
機能 | 基本的なテキスト編集機能のみ | 拡張された編集機能、シンタックスハイライト、プラグインなど |
拡張性 | なし | 高い |
動作速度 | 非常に軽量 | Viよりやや重い(現代環境では問題なし) |
主な用途 | 基本的なシステム管理や設定ファイルの編集 | プログラミングや大規模なテキスト編集 |
まとめ
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
普段使いでは Vim を選ぶのがおすすめですが、Vi は標準でインストールされている環境が多いため、基本的な操作を覚えておくと非常に役立ちます。
今後も基礎的な内容を積極的にアウトプットしながら、自分の知識を整理し、振り返りのきっかけを作っていきたいと思います。