はじめに
自宅でLinux環境を検証する際、長らくCentOSを愛用していましたが、CentOS 8のサポート終了が発表されたことで、長期的に利用可能なOSへの移行を検討する必要がありました。
そして最終的に、CentOSの後継として「AlmaLinux」を選ぶに至りました。
この記事では、備忘録として、AlmaLinuxの概要や特長、私が後継種として選択した理由について記録していきます。
AlmaLinuxとは?
AlmaLinuxは、RHEL(Red Hat Enterprise Linux)と完全互換を目指して開発された、オープンソースのLinuxディストリビューションです。
非営利団体「AlmaLinux OS Foundation」によって管理・開発されており、CentOSの代替として注目を集めています。
開発の背景
2020年12月、Red HatがCentOS 8のサポート終了を発表。これに伴い、CentOS Streamへの移行が提案されましたが、「安定したOSが必要」という声が多く上がりました。
これを受け、安定性を重視した新たなディストリビューションとしてAlmaLinuxが誕生しました。
名前の由来
「Alma」はラテン語で「魂」を意味します。この名前には「Linuxの魂を受け継ぐ」という強い意志が込められています。
私がAlmaLinuxを選んだ理由
私がAlmaLinuxを選んだ理由は以下の通りです。
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長期サポートの提供
CentOS 8のサポート終了後、長期的にサポートされるOSが必要でした。AlmaLinuxは通常10年間のサポートを提供しており、安心して利用できます。 -
完全なRHEL互換
RHELとバイナリ互換があるため、これまで使用してきたアプリケーションや設定がそのまま利用可能です。 -
コミュニティ主導の運営
AlmaLinuxは非営利団体によって運営されており、企業の意向に左右されることなく安定した環境を提供しています。 -
無料で利用可能
高機能かつ無料で利用できるため、コストパフォーマンスが非常に高いのも魅力です。
AlmaLinuxの特徴
安定性と信頼性
AlmaLinuxはRHELと同じ基盤を共有しており、商用環境でも利用できる高い安定性を持っています。
これにより、CentOSユーザーが移行しやすい環境を提供しています。
幅広い利用シーン
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Webサーバー:
ApacheやNginxを利用したウェブホスティング。 -
データベースサーバー:
MySQLやPostgreSQLを用いた運用。 -
仮想化環境:
DockerやKVMを使用した仮想化。 -
開発環境:
PythonやRubyなどのプログラミング環境の構築。
また、長期サポートとして通常10年間のサポートを受けられるため、長期的な運用に適しています。
CentOSからAlmaLinuxへの移行
CentOSからの移行は非常にスムーズです。公式が提供する変換スクリプトを使うことで、既存環境をそのままAlmaLinuxに移行できます。
事前にデータや設定をバックアップしてから、ご自身の責任で移行作業は実施してください。
変換後、動作確認を行い問題がなければ再起動して完了となります。
curl -O https://raw.githubusercontent.com/AlmaLinux/almalinux-deploy/main/almalinux-deploy.sh
sudo bash almalinux-deploy.sh
まとめ
AlmaLinuxは、CentOSの代替として安定した環境を提供するLinuxディストリビューションです。自宅での検証環境や企業の本番環境まで、幅広く活用できます。
CentOSからの移行を検討している方や、長期サポートが必要な方にとって、非常に魅力的な選択肢です。
今後、AlmaLinuxを使ったさらなる検証を進めていきたいと考えています。
このブログ記事が、皆さんのAlmaLinux導入の参考になれば幸いです。
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