はじめに
家庭のインターネット環境について考えたことはありますか?
日常的に使っているWi-Fiの仕組みを詳しく知ることで、ネットワークトラブルの対応やセキュリティの強化につながります。
本記事では、家庭のローカルネットワークで使われる「NAPT(Network Address and Port Translation)」について解説します。
書こうと思ったきっかけ
最近、家庭内のデバイスがどのようにインターネットへアクセスしているのか気になり、調べてみました。
その過程で「家庭のネットワークはNATなのか?NAPTなのか?」という疑問が生じたため、まとめることにしました。
NATとNAPTの違い
家庭のルーターでは、一般的に NAPT(Network Address and Port Translation) が使用されています。
NAT(Network Address Translation)とは?
- IPアドレスのみを変換する技術。
- 1対1の変換が基本。
- 例: グローバルIP 203.0.113.1 ⇄ ローカルIP 192.168.1.10。
- 1つのグローバルIPを1台のデバイスでのみ使用可能。
NAPT(Network Address and Port Translation)とは?
- ポート番号も変換 する技術(これが一般的に「NAT」と呼ばれることが多い)。
- 1つのグローバルIPを複数のローカルIPで共有可能。
- 例: 203.0.113.1:50001 ⇄ 192.168.1.10:80, 203.0.113.1:50002 ⇄ 192.168.1.20:80。
- 家庭のネットワークで、複数のデバイスが1つのグローバルIPを使ってインターネットに接続できる仕組み。
家庭のルーターとNAPT
一般的な家庭用ルーターでは、NAPT(PATとも呼ばれる)がデフォルトで有効になっています。
例えば、家の中にあるスマートフォンやPCがインターネットにアクセスすると、すべてのデバイスは1つのグローバルIPを使用します。
しかし、ルーターはそれぞれのデバイスの通信を識別するために送信元ポート番号を変更します。**
これにより、複数のデバイスが同時にインターネットを利用できるのです。
まとめ
家庭のローカルネットワークは通常「NAPT(PAT)」を使用している。
単純なNAT(1対1の変換)は一般家庭ではほぼ使われない。
ルーターはポート番号を利用して、複数のデバイスを同じグローバルIPで管理している。
ルーターの設定画面を確認すると、「NAPT」または「ポートマスカレード(Port Address Translation)」という項目があるはずです。
興味がある方は、ぜひ一度設定をチェックしてみてください!