はじめに
FastAPIを用いたバックエンドAPIの構築において、Nginxを併用すべきかどうかは、利用する環境によって異なると思っています...。
個人の備忘録程度の走り書きとなっておりますが、温かい目で見守っていただければ幸いです。
本記事では、AWS環境でアプリケーションロードバランサー(ALB)を使用している場合に、Nginxの使用が必要かどうかを整理します。
※本内容は個人的な備忘録としての調査メモであり、今後さらに検証や調査を深めていく予定です。
結論
ALBを使っている場合、Nginxでリバースプロキシを構成する必要は基本的にないと考えています。ALB自体がNginxの主要な役割を担ってくれるのではないかと思っています。
FastAPI + ALB の構成イメージ
[Internet]
↓ (HTTPS)
[AWS ALB] ← HTTPS終端・ルーティング・ヘルスチェックなど
↓ (HTTP)
[EC2 / ECS / Fargate などで動作する FastAPI + Uvicorn or Gunicorn]
ALBが担う主な機能(Nginxの代替)
機能 | Nginxの場合 | ALBで代替できるか |
---|---|---|
HTTPS終端(SSL証明書管理) | 可能 | 可能(ACMと連携) |
リバースプロキシ | 可能 | 可能 |
負荷分散(ロードバランス) | 可能 | 可能(ALBの標準機能) |
ヘルスチェック | 可能 | 可能 |
URLベースのルーティング | 可能 | 対応 |
静的ファイル配信 | 可能 | 不可(別途S3推奨) |
静的ファイルの配信について
Nginxでは静的ファイル(画像、CSS、JSなど)を高速に配信できますが、AWS環境ではCloudFront + S3の組み合わせを用いることで、より優れたパフォーマンスとスケーラビリティが得られるのではないかと思っています。
ベストプラクティス
目的 | 推奨構成 |
---|---|
動的APIの提供 | FastAPI + Uvicorn または Gunicorn + Uvicorn |
リバースプロキシ、SSL終端 | ALBの利用を想定しています |
静的ファイル配信 | S3 + CloudFrontが効果的だと思われます |
高度なカスタム制御が必要な場合 | 必要に応じてNginxを追加する選択肢もあると思います |
まとめ
- ALBを利用している場合、基本的にNginxは不要ではないかと考えています。
- HTTPS終端、負荷分散、ヘルスチェックなどはALBが担えると考えています。
- 静的ファイルはS3 + CloudFrontで処理するのが効率的だと思います。
- 独自の細かな制御を行いたい場合にのみ、Nginxの併用を検討する形になるのではと思います。