はじめに
システムインフラを構成するうえで欠かせない存在となっているのが「ミドルウェア」です。
OSとアプリケーションの中間に位置し、様々な機能を提供することで、開発や運用の効率化を支えています。
この記事では、インフラ領域でよく使われるミドルウェアの種類をカテゴリごとに紹介します。
1. Webサーバ
WebブラウザなどのクライアントからのHTTPリクエストを受け取り、静的コンテンツやアプリケーションサーバとの連携を通してレスポンスを返す役割を担います。
代表例
- Apache HTTP Server
- Nginx
- Microsoft IIS
2. アプリケーションサーバ
Webサーバと連携し、アプリケーションのビジネスロジックを処理するミドルウェアです。主にJavaアプリケーションの実行環境として使われます。
代表例
- Tomcat
- JBoss / WildFly
- WebLogic
- GlassFish
3. データベース管理システム(DBMS)
構造化データを保存・取得・管理するためのミドルウェアです。アプリケーションと連携して、データを効率よく扱えるようにします。
代表例
- MySQL / MariaDB
- PostgreSQL
- Oracle Database
- SQL Server
- MongoDB(NoSQL)
4. メッセージングミドルウェア
複数のシステム間で非同期通信を可能にし、キューイングやストリーミング処理を行います。マイクロサービス構成などで活用されます。
代表例
- RabbitMQ
- Apache Kafka
- ActiveMQ
- Amazon SQS
5. 認証・認可系ミドルウェア
ユーザー認証やアクセス制御を担い、セキュリティを強化するための基盤を提供します。
代表例
- OpenLDAP
- Keycloak
- Auth0
- Shibboleth
6. キャッシュサーバ
データベースへのアクセス頻度を減らし、レスポンス速度を向上させるためのキャッシュ機能を提供します。
代表例
- Redis
- Memcached
7. 監視・ロギング系
システムの状態を可視化し、異常をいち早く検知するための仕組みを提供します。また、ログを収集・分析することで、トラブルシューティングやセキュリティ対応にも役立ちます。
代表例
- Prometheus + Grafana
- Zabbix
- Datadog
- Elasticsearch / Logstash / Kibana(ELK Stack)
8. リバースプロキシ / ロードバランサ
トラフィックを複数のサーバに分散し、システムの可用性とスケーラビリティを向上させるためのミドルウェアです。
代表例
- HAProxy
- Nginx
- AWS ALB / ELB
9. コンテナオーケストレーション
コンテナベースのアプリケーションを効率よく管理・スケーリングするためのミドルウェアです。
代表例
- Kubernetes
- Docker Swarm
- Amazon ECS
おわりに
インフラ領域におけるミドルウェアは、システムの安定稼働や運用効率に大きな影響を与える重要な要素です。
個人の備忘録程度の走り書きとなっておりますが、温かい目で見守っていただければ幸いです。
プロジェクトの目的や構成に応じて適切なミドルウェアを選定し、導入することが成功への鍵となると思っています!