はじめに
Linux環境での操作は、ほとんどの場合コマンドラインインターフェース(CLI)で行われます。
CLIでは、キーボードでコマンドを入力し、さまざまなタスクを効率的にこなすことができます。
特に実務では、ファイル操作やディレクトリの移動、検索、アクセス権の設定など、日常的に使われるコマンドがたくさんあります。
今回は、Linuxで実務でよく使う7つの基本コマンドを整理し、自分への備忘録としてまとめていきます。
知識整理
Linuxのコマンドはシンプルですが、適切に使うことで作業効率が飛躍的に向上します。
以下は、特にシステム管理や開発において役立つコマンドです。
それぞれのコマンドの用途や使い方を理解し、スムーズな操作ができるようにすることが重要です。
また、過去の記事でも障害対応時に役立つLinuxコマンドを紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
実務でよく使うコマンド7集
1. ls
ファイルやディレクトリの一覧を表示するコマンド。ファイルの状態やアクセス権なども確認できます。
ls -l
長い形式で詳細情報付きのリスト表示を行います。ファイルのパーミッション、所有者、サイズ、最終更新日などが確認できます。
2. cd
ディレクトリを移動するための基本コマンド。ファイル操作の前には、目的のディレクトリに移動することが必要です。
cd /path/to/directory
指定したディレクトリに移動します。絶対パスや相対パスで指定できます。
3. grep
ファイル内で特定の文字列を検索するコマンド。ログファイルの解析や設定ファイルの内容確認など、データの検索時に重宝します。
grep 'search_string' filename
指定した文字列を含む行を表示します。オプションを付けることで、正規表現を使った高度な検索も可能です。
4. cat
ファイルの内容を表示するコマンド。特定のファイルの内容を一気に確認したいときに使います。
cat filename
ファイル全体を表示します。複数のファイルを連結して表示することもできます。
cat filename | grep 'search_string'
さきほどの、grep
コマンドと組み合わせて使うと便利です。
5. diff
2つのファイルの違いを比較するコマンド。コードや設定ファイルの変更点を確認する際に使用します。
diff file1 file2
ファイル間の差分を表示し、変更箇所を視覚的に確認できます。パッチファイルの生成にも利用可能です。
diff -s file1 file2
通常は、ファイル間の違いがある場合にのみ出力されますが、-sオプションを使うと、ファイルが同じ場合にも「ファイルは同一である」というメッセージが出力されます。
6. cp
ファイルやディレクトリをコピーするコマンド。バックアップやファイルの複製時に使用します。
cp source_file destination_file
指定したファイルを別の場所にコピーします。ディレクトリ全体を再帰的にコピーします。ディレクトリごとコピーする場合に使います。
cp -r source_directory destination_directory
通常のcpコマンドでは、コピー先に同じファイルが存在する場合、そのファイルを上書きしますが、-iオプションを付けることで、上書き前に確認のプロンプトが表示されます。
cp -ip source_file destination_file
また、-pオプションを組み合わせることで、ファイルのタイムスタンプやアクセス権限を保持したままコピーすることが可能です。
7. chmod
ファイルやディレクトリのアクセス権を変更するコマンド。ユーザーやグループの権限を適切に設定するために必要です。
chmod 755 filename
ファイルの権限を変更します。例えば、755は所有者に読み書き実行権限を与え、他のユーザーには読みと実行の権限のみを与える設定です。
まとめ
Linux環境での作業を効率化するためには、基本的なコマンドをしっかりと理解し、活用することが重要です。
今回紹介した7つのコマンドは、ファイル管理や検索、アクセス権の設定など、日々の業務で必須となるものばかりです。
これらをマスターすることで、ターミナル上での操作がスムーズになり、作業の効率化が短縮できます。
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