はじめに
Amazon Cognitoは、モバイルアプリやWebアプリケーションにおけるユーザー認証や承認の課題を解決する、非常に便利で強力なツールです。
特に、セキュリティと利便性を両立したソーシャルログインや多要素認証の機能が魅力的です。
本記事では、Amazon Cognitoの基本的な機能や用途、さらにAWS Identity and Access Management(IAM)との違いについて解説します。記事は簡潔な内容となりますが、少しでもお役に立てれば幸いです。
書こうと思ったきっかけ
現在、受講しているITスクールでのハッカソン活動の中で、「Amazon Cognito」を使用する要件が出てきました。
しかし、私自身これまでCognitoを使った経験が全くなかったため、どのように技術をキャッチアップすれば良いのか悩んでいました...。
一方で、AWS Identity and Access Management(IAM)を使ったアーキテクチャ設計には比較的慣れているため、CognitoとIAMを比較しながら理解を深める方法が有効だと考えました。
今回のブログでは、Amazon CognitoとIAMの違いを整理し、その知識を横展開できる形でまとめたいと考えています。
Amazon Cognitoとは?
Amazon Cognito(アマゾン コグニート)は、モバイルアプリやWebアプリケーション向けの認証・認可、ユーザー管理、データ同期を提供するAWSのサービスです。以下の特徴があります。
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スケーラビリティ
- 数億人規模のユーザー管理が可能。
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ソーシャルログイン
- Google、Facebook、AmazonなどのソーシャルIDを使用した認証をサポート。
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セキュリティ強化
- 多要素認証(MFA)やアドバンスドセキュリティ機能を提供し、アカウント管理の安全性を向上。
これにより、開発者は安全で柔軟な認証・認可機能をアプリケーションに簡単に統合できます。
Cognitoを使った構成は調べた感じこんなイメージ
パターン:サーバーレス認証・アクセス制御パターン
引用画像:https://aws.amazon.com/jp/builders-flash/202210/cognito-userpool-endpoint/
Amazon CloudFrontを利用した静的Webページを通じて、認証はCognitoユーザープールで提供しています。
また、バックエンドサービスでは、Cognitoユーザープールが発行するIDトークンを使用してAPIへのアクセス制御を行っています。
AWS Identity and Access Management(IAM)との違い
Amazon Cognitoは、アプリケーション開発者にとって、ユーザー認証やセキュリティ強化を簡単に実現するための便利なツールです。
以下に、Amazon CognitoとAWS Identity and Access Management(IAM)の違いを簡単にまとめました。
興味のある方は参考にしてみてください!
項目 | Amazon Cognito | AWS Identity and Access Management(IAM) |
---|---|---|
対象 | アプリケーションユーザー(人) | AWSリソース(システム) |
用途 | アプリの認証・認可 | AWSリソースへの認証・認可 |
ログイン要件 | 必須(トークンによるアクセス) | 必須ではない(IAMロールで即アクセス可能) |
特徴 | ソーシャルID、カスタム認証をサポート | AWSリソースのアクセス制御に特化 |
IAMはAWSリソースへのアクセス管理に特化しており、これら2つは利用対象や用途が異なるため、適切に使い分けることが重要です。
主な違いのポイント
対象範囲の違い
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Amazon Cognito:アプリケーションのユーザー認証を担い、外部ユーザー(アプリの利用者)向け。
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AWS Identity and Access Management(IAM):AWSリソースへのアクセスを制御するため、主に内部ユーザーやシステム向け。
利用フローの違い
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Amazon Cognito:ログイン後にトークンを使用してクエリを実行。
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AWS Identity and Access Management(IAM):IAMロールを付与されたユーザーが直接クエリを実行可能。
まとめ
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。今回の記事を通じて、Amazon CognitoとIAMの違いについて改めて体系的に整理することで、それぞれの役割や使いどころを理解する良い機会となりました。
今後のチーム開発や個人的なプロジェクトでも、これらのサービスを積極的に活用していきたいと思います!
こうした基礎的な内容を継続的にアウトプットすることで、自分の知識を深めるとともに、必要なときに振り返るためのきっかけを作りたいと考えています。この記事が少しでも皆さんの参考になれば幸いです!