数年ほど業務でAWSを触っており、AWSマネジメントコンソールを日常的に利用しています。しかし、理解の浅さをしばしば課題に感じていました。このため、AWS認定資格であるSolutions Architect - Associate(SAA-C03) を受験し、合格しました。本記事は、その記録となります。
合格時のスコアレポートは以下の通りです。
受験のきっかけ
会社で「AWS認定資格取得キャンペーン」が開催されていました。このキャンペーンは、合格すると(受験料15,000円に対して)報奨金30,000円が支給されるというものです。
さらに、不合格でも再試験が無料になるAWS 認定 再受験無料キャンペーンとの併用ができました。これにより、仮に落ちても(2回目の)試験勉強の一環だと思えたので、キャンペーン最終日の12月15日に滑り込みました(受験日の3日前でも予約ができました)。
受験に向けた勉強
ひとり孤独に学ぶのではなく、コミュニティに参加して学んだ
10月から、資格取得を目標にAWSを学ぶ社内勉強会が開催されていました。私にとっては、この勉強会の存在がとても大きかったです。
若手社員がファシリテーターを務め、「先輩に教える」タイプの勉強会です。例えば新入社員の小島さんはSkill Ownership制度という資格取得支援制度を使ってAWSの資格を入社後に取得しました。現在は、小島さんがファシリテーターとして4~5人の参加者を担当し、私を含め30名以上の社員がこの勉強会で資格取得を目標に学んでいます。
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勉強会は「週2回、1回あたり30分で『その回の担当者』がAWSのサービスを1つピックアップし、説明する」という形式で開催されていました。
説明を担当する回では、事前に下記のAWS公式の資料「Black Belt」を確認しておきます。私の場合、基本はPDFで確認したうえで、わかりづらかったところはYouTubeの動画を見るようにしました。
タイトル | YouTube | |
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Amazon EC2 | YouTube | |
Amazon Elastic Container Service (Amazon ECS) | YouTube | |
AWS Lambda Part1 | YouTube | |
CON141 コンテナ入門 | YouTube | |
CON120 AWSコンテナ全体概要 | YouTube | |
Amazon Elastic Block Store (EBS) | YouTube | |
Amazon Simple Storage Service (S3) | YouTube | |
Amazon Elastic File System (EFS) | YouTube | |
Amazon DynamoDB | ||
Amazon ElastiCache | ||
Amazon Relational Database Service (RDS) | YouTube | |
Elastic Load Balancing (ELB) | YouTube | |
Amazon Virtual Private Cloud (VPC) | YouTube | |
Amazon CloudFrontの概要 | YouTube | |
Amazon Route 53 Resolver | YouTube | |
Amazon CloudWatch | YouTube | |
AWS CloudFormation | YouTube | |
AWS CloudTrail | YouTube | |
AWS Well-Architected Framework | YouTube | |
AWS Identity and Access Management (IAM) Part1 | YouTube | |
AWS Identity and Access Management (IAM) Part2 | YouTube | |
Amazon Kinesis | ||
Amazon Redshift | YouTube | |
Amazon API Gateway | YouTube | |
Amazon Simple Notification Service (SNS) | YouTube | |
Amazon Simple Queue Service (SQS) | YouTube | |
Amazon Simple Email Service (SES) | YouTube |
当日は、グループの方々に対して、資料を画面に映しながら自分の言葉で説明していきます。この「説明する」という行動により、自身の理解を深められました。事前のスライドなどの資料作成は不要だったので、負担だと感じることはありませんでした。
説明が終わると、その説明を聞いていた方からの質問・感想や、すでに認定資格を取得している方からの補足をもらえます。私も、他の方の発表の際には積極的に質問をしました。私は人の話をじっくり聞くのが苦手なので、他の方の発表中は何を質問しようかとひたすら考えるようにしていました。
少し前に、下記の記事を読みました。記事にあるように「学び続ける組織」=「ひとり孤独に学ぶのではなく、コミュニティに参加して学べる環境」に身を置けたことが、資格取得への最大のモチベーションになったと感じています。
Udemyの模擬試験問題集を解いた
試験の4日前になってから、ようやく【SAA-C03版】AWS 認定ソリューションアーキテクト アソシエイト模擬試験問題集(6回分390問)を解き始めました。会社がUdemy Businessの契約をしていたので、特別に課金せず受講でき、ラッキーでした。
全6回中3回ぶんを解きました。残りの高難易度の問題集については解いていません。
当初、模試の成績は50点前後でした。しかし、点数自体はあまり気にせず、試験の形式に慣れることと、復習によりAWSのアーキテクチャのイメージを掴むことを目的としました。これにより、自身の理解が浅い分野を特定して、効率よく学習することができました。
また、公式のAWS Certified Solutions Architect - Associate (SAA-C03) 試験問題サンプルについては、その選択肢が正答である理由を説明できるような練習をしました。試験直前の確認として、役に立ったと思います。
実際に触ったときの経験をふりかえった
ほかには、過去に業務でAWSマネジメントコンソールを触ったときの記憶や記録をたどり、そのときの操作を復習して「何をやったのか」を確認しました。当時は単に手順書の通りに作業していた内容でも、試験勉強後に振り返るとその操作の意味がわかるようになっていきました。
ECS/Fargateを利用してBIツールを動かしたり、AWSを利用して構築したシステムで想定以上の費用がかかっていたときのトラブルシューティングの経験などが活きました。
試験本番と感想
試験本番ですが、1問目から全くわからず一瞬絶望しかかりました。しかし、冷静に「後で見直す」フラグを立てて対応し、迷った問題は最後にまとめて見直すことで対応しました。簡単な問題もありますし、そのような問題の回答を応用して、なんとか正答を導き出せたと思います。
あとは、自宅からのオンライン試験ではなく、試験センターでの受験を選んでよかったと思います。部屋の片付けが大変だというのもありますが、停電などの予期せぬトラブルによるネットワーク切断により、試験が無効になってしまう可能性を避けられました。
今回、私は10年ぶりぐらいに資格取得のための勉強をしたのですが、とても楽しく学ぶことができました。最近は「学び続ける」習慣をつけるために、「楽しく学ぶ」コミュニティを育てたいと考えているのですが、一緒に学べる仲間がいる環境に身を置くことの大切さを身をもって再確認できました。
私は社内ではベテランと呼ばれる立場なのですが、今回は年下から学ぶ(若者と同じ土俵で競う)こともできて、とても満足できました。
参考記事