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【TeX】数学の『式』をVSCodeで簡単・キレイに表示する

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🦊メーカーなどの工学や化学などのお仕事では、数式を含む文章を作らなきゃいけない場合がありますよね!

数学の教科書に載っているような$\sum\limits_{k=1}^n k = \frac{1}{2}n(n+1)$みたいな式をサクッと書きたい! そんなときWordの数式タブを使って、マウスとキーボードを交互にカチカチ……という方法もありますが、メモ程度にポチポチはンマーめんどくさい。 そんなあなたに朗報です! 実は数式はVSCodeを使えばテキスト形式だけでかけちゃうんです!

本日はテキストだけで簡単に教科書っぽい数式をが書けちゃう$ \TeX $記法と、それを出力する方法について紹介しちゃいます!

Qiitaでも使えるのでぜひ使ってみてください!

カンタン準備

準備はカンタン。 VSCode上でテキストファイルを用意するだけ!

まずはVSCodeでマークダウンファイル(*.md)を作成しましょう。

TeXの書き方をサンプルコードと一緒に紹介するので、実際に書いてみてください。

Ctrl + KVのコマンドで、編集中の隣のタブにマークダウンのビューが表示されます。 表示しながら作業すると数式の編集がやりやすのでオススメです。

とりあえず数式を表示してみよう

まずはカンタンな1+1=2をキレイな数式で表示してみましょう。
キレイな数式を表示するには、テキストで記述した数式を$で囲うだけでOK!
サンプルの式を$式$のように$で囲ったものをmdファイル上に記述すると、ビューに教科書に載ってそうな書体で式が表示されます。

1+1=2

$1+1=2$

もちろん、数式にxやyなどの文字を使うこともできます。

y = 2x + 1

$y = 2x + 1$

数学用の記号の表示

掛け算の記号『$\times$』や割り算の記号『$\div$』といった数学特有の記号の出力には コマンド を使います。
例えば、掛け算の記号は\times、割り算の記号は\divです。

2 \times 7 \div 3 = 4 \cdots 2

$2 \times 7 \div 3 = 4 \cdots 2$

等号・不等号

意味 記述 出力
等しくない(not equals to) \neq $\neq$
以下(less than or equals to) \leq $\leq$
小さい < $<$
大きい > $>$
以上(greater than or equals to) \geq $\geq$

数学の式のパーツを配置してみよう

数式に含まれる分数や平方根など、小さな数式をまとめる部品のような記号の表示にも、それらに対応するコマンドを使います。 コマンドの後に{}を記述し、その中に数式を記述します。

分数

分数は\frac{分子}{分母}の形で記述します。

\frac{1}{2}

$\frac{1}{2}$

{}の中には式を書くこともできます。

\frac{1 \times 3 + 2 \times 2}{2 \times 3} = \frac{7}{6}

$\frac{1 \times 3 + 2 \times 2}{2 \times 3} = \frac{7}{6}$

平方根

平方根は\sqrt{式}の形です。

\sqrt{a \times b} = \sqrt{a} \times \sqrt{b}

$\sqrt{a \times b} = \sqrt{a} \times \sqrt{b}$

これらの部品を組み合わせることももちろん可能です!

D = -\frac{b \pm \sqrt{b^2 - 4ac}}{2a}

$D = -\frac{b \pm \sqrt{b^2 - 4ac}}{2a}$

かっこで囲む

数式の一部をかっこ($( )$、$\{ \}$、`$[ ]$)で囲むことができます。

(x + 2)(x + 3) = x^2 + 5x + 6

$(x + 2)(x + 3) = x^2 + 5x + 6$

中かっこは\{\}のように\でエスケープする必要があります!

\{a_n\}

$\{a_n\}$

かっこ記号の前に\left\rightを付けると、かっこの中身に応じてかっこのサイズが調整されるようになります。

記述 出力
$\left( x \right)$ $\left( x \right)$
$\left\{ x \right\}$ $\left\{ x \right\}$
$\left[ x \right]$ $\left[ x \right]$
$\left| x \right|$ $\left| x \right|$

天井関数や床関数もかっこの一種です。

記述 出力
$\lceil x \rceil$ $\lceil x \rceil$
$\lfloor x \rfloor$ $\lfloor x \rfloor$

基本的な数学の式

三角関数

\sin(角度)\cos(角度)\tan(角度)で記述します。

\tan(\theta) = \frac{\sin(\theta)}{\cos(\theta)}

$\tan(\theta) = \frac{\sin(\theta)}{\cos(\theta)}$

指数関数・対数関数

ネイピア数を底にとる指数関数は\exp(式)、対数関数は\log(式)で記述します。

\exp(\log(x)) = x

$\exp(\log(x)) = x$

総和

\sum \limits_{下限}^上限で記述します。

\sum \limits_{k=1}^n k = \frac{1}{2}n(n-1)

$\sum \limits_{k=1}^n k = \frac{1}{2}n(n-1)$

集合・論理分野で使う式

要素と部分集合

属するの記号『$\in$』は\in(逆向き『$\ni$』は\ni)、部分集合の記号『$\subset$』は\subset(逆向き『$\supset$』は\supset)です。

要素を列挙する記法『$\set{内容}$』は\set{内容}と記述します。

1 \in \set{1,2,3} \subset \mathbb{N}

$1 \in \set{1,2,3} \subset \mathbb{N}$

集合演算

共通部分の記号『$\cap$』は\cap、共通部分の記号『$\cup$』は\cupです。
補集合の記号『$\overline{集合}$』は\overline{集合}と記述します。

自然数全体の集合『$\mathbb{N}$』や実数全体の集合『$\mathbb{R}$』といった特殊な集合を指す二重線の太字は\mathbb{アルファベット}で記述します。

\overline{A \cap B} = \overline{A} \cup \overline{B}

$\overline{A \cap B} = \overline{A} \cup \overline{B}$

論理の「ならば」『$\Longrightarrow$』は\Longrightarrowです。

x \in A かつ x \in B \Longrightarrow x \in A \cap B

$x \in A かつ x \in B \Longrightarrow x \in A \cap B$

解析分野で使う式

微分・偏微分

分数(\frac{分子}{分母})を使います。
偏微分の記号『$\partial$』は\partialです。

\frac{dy}{dx} = \frac{\partial y}{\partial t} \cdot \frac{\partial t}{\partial x}

$\frac{dy}{dx} = \frac{\partial y}{\partial t} \cdot \frac{\partial t}{\partial x}$

積分

積分記号『$\int$』は\intで、積分範囲の上限は上付き文字^で記述します。 下限も同様に下付き文字_を使います。

\int_1^2 x^2 dx = [\frac{1}{3}x^3]_0^1 = \frac{7}{3}

$\int_1^2 x^2 dx = [\frac{1}{3}x^3]_0^1 = \frac{7}{3}$

極限

\lim \limits_{変数 \to 極限}で記述します。
無限大の記号『$\infty$』は\inftyです。

\lim \limits_{n \to \infty} \frac{1}{n} = 0

$\lim \limits_{n \to \infty} \frac{1}{n} = 0$

統計分野で使う式

統計量

母平均『$\mu$』は\mu、母分散『$\sigma^2$』は\sigma^2です。
正規分布『$N(\mu, \sigma^2)$』は$N(\mu, \sigma^2)$で記述します。

分布に従うことを示す記号『$\sim$』は\simです。
$X \sim N(\mu, \sigma^2)$

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