文と式の基本
const greeting = "Hello, ";
const target = "world!";
console.log(greeting + target);
この文からわかるように、Typescriptの文は基本的にセミコロンで終わる。
次に、変数を文字を入れるときにはクォテーションマークが必要である。逆に、greetingやtargetは、greetingやtargetのような変数にはクォテーションマークは必要でない。
また、この文で多用されている「const 変数 = 式」は、変数宣言をしている式だと考えることが出来る。
greetingというものに Hello,というものを代入されていて、targetというものにもworld!というものが代入されているのだ。このように文字や値が変数に入ることを代入と呼ぶ。
Hello,World!
このように、Typescriptというのは、式と式を演算子で繋ぐことが出来る。
また、この式の後にセミコロンがある文のことを式文と言って、与えられた式を実行するという役割がある。
式文は式を実行するためのもので最も基本的な文法といえる。
変数の宣言と利用
1.変数宣言の構文
const 変数名 = 式;
これが変数宣言の基本形である。
const greeting = "Good,";
const target = "Worldwide!";
console.log(greeting + target);
このプログラムでは、最初に変数greetingを作られる。
その変数に"Good,"という式の結果が代入される。
その後、targetという変数が作られる。その変数に式の結果が代入される。=の後はどんな式でも良くて、
const greeting = "Good,";
const target = "Worldwide!";
const text = greeting + target;
console.log(text);
Good,Worldwide!
こういった式でも構わないのだ。
変数宣言の別の形として、複数の変数の宣言を,で繋げることも可能である。
const greeting = "Good,",
const target = "Worldwide!",
const text = greeting + target;
console.log(text);
ただ、この書き方はPrettierの普及やメンテナンスの観点により、あまり人気がない。最後をセミコロンで締める書き方が主流で、この,で締めるやり方は使わないほうがいい。
2.識別子
変数宣言の構文で変数名として使えるのは識別子だ。
変数名としてはどんなでたらめな文字列も使えるわけではなく、一定のルールがある。
識別子として、使える文字は決まっている。
半角アルファベット、ひらがな・カタカナ・漢字は識別子に使用可能だ。
const あいう = 123;
const 技術評論 = あいう + 3454;
console.log(技術評論);
3577
どのような文字が識別子に利用可能かは、Unicodeという文字コードの企画で定義されている。
const ! = 0;//構文エラー(!は識別子に使用できない)
const foo bar = 123;//構文エラー(空白は識別子に使用できない)
const if = 2423;//構文エラー(ifのような予約語は識別子に使用できない)
const const = 2423;//構文エラー(constのような予約語は識別子に使用できない)
このように、予約語や!、空白は識別子に使用できない。
一部の文字は、先頭以外の位置でのみ識別子につかることが出来る。
代表的なものは数字であり、例えば、foo1は識別子として使用できるが、1fooは識別子として使うことが出来ない。
識別子にはアルファベットの大文字・小文字は自由に使うことが出来る。ただ慣習として、変数名は小文字で始め、型名は大文字で始めることが多い。
3.もう一つの関数宣言
もう一つの関数宣言としてletを使う方法があるが、letはコードの分かりやすさから極力使わないほうが良いので、ここでは説明を省略する。letとconstの違いは、再代入出来るかどうかで、基本的には同じなので、constを参考にして書けばいいと思う。