Proxmox VEを使っていると、新しいデバイスを追加した際にネットワークが接続できなくなることがあります。この問題は、DebianベースのOSがデバイスを認識する際のデバイス名の決定方法に起因します。ここでは、ProxmoxにおいてNICのデバイス名を固定する方法について説明します。
1. 設定方法
udevルールを使用することで、デバイス名を固定することができます。例えば、特定のMACアドレスを持つデバイスに対してvmnic0
という名前を割り当てるudevルールを作成します。
echo 'SUBSYSTEM=="net", ACTION=="add", ATTR{address}=="a8:a1:59:a5:06:74", NAME="vmnic0"' > /etc/udev/rules.d/10-network.rules
このルールにより、指定されたMACアドレスのデバイスが常にvmnic0
という名前を持つようになりますので、ネットワーク設定ファイル(/etc/network/interfaces
)を修正して、新しいデバイス名を反映させます。
root@pve:~# diff -ruN /etc/network/interfaces.20240711 /etc/network/interfaces
--- /etc/network/interfaces.20240711 2024-07-09 23:20:49.794636816 +0900
+++ /etc/network/interfaces 2024-07-11 00:24:07.190602090 +0900
@@ -12,7 +12,7 @@
auto lo
iface lo inet loopback
-iface enp8s0 inet manual
+iface vmnic0 inet manual
iface enp6s0f0 inet manual
@@ -22,7 +22,7 @@
iface vmbr0 inet static
address 192.168.11.45/24
gateway 192.168.11.1
- bridge-ports enp8s0
+ bridge-ports vmnic0
bridge-stp off
bridge-fd 0
2. 動作確認
OSの再起動後、以下の通り確認を行います。
root@pve:~# ip link show | grep vmnic0
2: vmnic0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc pfifo_fast master vmbr0 state UP mode DEFAULT group default qlen 1000
3. 注意点
NICを変更した際など、MACアドレスが変わった場合にNICが認識出来なくなります。
この場合は、手動で設定変更を行う必要があります。