25
15

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 5 years have passed since last update.

ゼルダBotWのロックオンカメラ研究

Posted at

ロックオンのカメラワーク

ゼルダBotWのZ注目ビューの見やすさが極まりまくってる。
※ゼルダBotW = ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド
過去作と比べてもかなり改良されていて、見やすさに磨きがかかっている。

ひとまず、「ロックオン」が前提とする条件を書き出し。

  • 自プレイヤー、注目対象が常に(あるいはほとんど)画面に収まる
  • 注目対象は大抵が敵キャラで、お互いに働きかけるアクションがある
    • ほとんどの場合、アクション=攻撃
  • 注目対象からの働きかけに対して、何らかのリアクションすることが目的
    • リアクション=回避だったり、カウンターだったりする
    • 注目対象の動きや、距離が把握しやすい状態を維持することが重要

要するに「敵をロックオンしてバトルする」ゲーム仕様を前提に、カメラワークを研究。

ゼルダBotWのカメラワーク仕様

※画面から読み取れる情報からリバースエンジニアリング(笑)をしただけなので完全では無いです

参考動画

【Youtube】リザルフォス戦
https://www.youtube.com/watch?v=pXzL56UdOnE

【Youtube】ライネル戦
https://youtu.be/I2wnIQ6ohjE?t=5m22s (5:22~)

基本ルール

 

  1. 注目対象が画面の左側に映っている時、自プレイヤーは右側に映る
  2. 自プレイヤー位置のセンターラインからのオフセットは控えめ
  3. 一度画面上の左右の位置関係が決まったら、ロックオンを解くまで入れ替わらない
  4. 距離が近いときや横から、遠いときは上から覗き込むようなビューになる

注目対象が画面の左側に映っている時、自プレイヤーは右側に映る

image15.jpg

基本というか、よくある仕様。左右逆パターンも然り。
画面のほぼ対角線上に自分と敵が配置されるので、自分の画面上の位置から敵の位置が推測できるようになっている …ような気がする。(無意識レベルでわかりやすさのサポート)

自プレイヤー位置のセンターラインからのオフセットは控えめ

111.JPG

注目対象が画面内左右に動ける範囲に対して、自プレイヤーの表示範囲(可動域)は狭い。
自分が画面上で激しく左右に動かすと、自分を見失いやすくなるため、その対策として入っているのではと推測

左右の位置関係を決めたら、ロックオンを解くまで入れ替わらない

これは前作まではなかったルール。↑みたいなパターンが無い
このパターンがあると、「どっちが自分だっけ?」という感じで自分を見失う問題への対策なんじゃないかと予想

【Youtube】ゼル伝 BotW リザルフォス戦
https://youtu.be/pXzL56UdOnE?t=1m57s (1:57~)
これがわかりやすい。自分が左に移動しても、自分が画面の中央から左へは行かないようになっている

【Youtube】ゼル伝 時オカ スタルフォス戦
https://youtu.be/6RlM1PgOSgU?t=21m49s (21:49~)
こっちは逆に画面上の位置が入れ替わっちゃう。カメラのY回転量を抑えられるというメリットはあるけど、混乱招きやすい

距離が近いときは横から、遠いときは上から覗き込むビューになる

image11.jpg

もうちょっとエンジニアっぽくいうと、距離が近いときはカメラのX角度が小さくなり、Y角度の絶対値が大きくなる。
これも前作まではなかったルール。距離が遠いときは上から覗き込むようなビューになることで自プレイヤーと注目対象の間の地面が見え、距離感がわかりやすくなっている

4.JPG

近距離では臨場感を重視で、横からのぞき込むような感じに。

【Youtube】リザルフォス戦(BotW)
https://youtu.be/pXzL56UdOnE?t=48s (0:48~)
このシーンの遠距離からの急接近で、その変化がわかりやすい

他ゲームのロックオンビューとの比較

※前置き。書き方的にコキ下すような雰囲気になってますが、ゲーム性的に問題にならなかったり、演出コンセプト的に敢えてやってる部分もあると思います。

ゼルダの伝説 スカイウォードソード

https://youtu.be/AXEAX6FZyac?t=2m13s (2:13~)
敵と自分の画面上の位置が被りすぎてて、距離感がつかめないことがある

キングダムハーツ2

https://youtu.be/zATArqglK3g
遠いときも近いときもカメラのX角度に変化がなく、距離感が分かりづらい。
また、近距離時に横から覗き込むような変化を担保していないため、キャラが重なって見えることが多い。

進撃の巨人

image1.jpg

https://youtu.be/7arU4stO9TA?t=7m29s (7:29~)
注目対象が画面から見切れるケースが多い。また、対象に急接近する時に臨場感を優先してる関係上か、距離感が分かりづらい。
貫通するような動きはどう見せるのがベストか、という課題に対していろいろ学ぶべき点、反面教師にすべき点が多そう。別途考察。

ガンダム EXVS.MB

https://youtu.be/4PGxxgJmYMI
敵と自分の画面上の位置が被って見えなくなるケースが多い
また、注目対象と自分の、画面上の左右位置関係が激しく入れ替わることが多く、見失いやすい
画面内に収める強制力が強く(遊びがない)、カメラがグイグイ動きすぎて目が疲れる




ゆくゆく、Unityでスクリプトに落とし込んで、以前書いた「スマホゲームでゼルダっぽい3Dカメラ挙動の研究」の続編で紹介しようと思います。

25
15
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
25
15

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?