概要~新入社員・新人エンジニアに贈る仕事の本質が書かれた良書紹介~
私はそろそろベテランの域に達しているエンジニアですが、若手の頃から本を読む習慣があります。
今でも定期的に技術書や自己啓発本を読んでいますが、最近では自己啓発本を読むたびに「あの本にも同じことが書いてあったな」と感じることが増えてきました。つまり、多くの本に共通して書かれている大切なこと(本質)があるのだと実感しています。
この投稿では、そんな仕事の本質や大切なことが丁寧に書かれている良書を紹介します。
最新の本は流行の影響を受けやすいので、今回は時間が経過しても長く読まれている良書に限定して紹介します。
エンジニアのための投稿ですが、エンジニアが本で学ぶべき技術領域は人それぞれです。そこで、今回紹介する本は技術書ではなく、自己啓発本のような非エンジニア本に絞りました。
これらの本は、技術だけでなく仕事や人生の本質を学ぶことで視野を広げ、多角的な視点から物事を考える力を養います。また、成功例やポジティブなメッセージが多く含まれているため、仕事へのモチベーションが向上します。さらに、自己理解が深まり、自己成長のヒントを得ることができるでしょう。
題して、新入社員・新人エンジニアに贈る、仕事の本質が書かれた良書紹介です。これらの本を通じて、エンジニアとしてだけでなく、一人の社会人として成長する手助けになれば幸いです。
参考
私の技術領域はJavaやAWSだったりするので技術領域が合う方は以下の記事もおすすめです。
AWS Lambda おすすめ本5冊紹介 ~サーバレス基礎からAmplifyを使った本格開発まで~
結果
まずは結果です。
忙しい人は結果だけご覧ください。
新人エンジニア向け良書10選
- さあ、才能(じぶん)に目覚めよう
- 世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方
- コンサル一年目が学ぶこと
- 習慣が10割
- 頭のいい人が話す前に考えていること
- 苦しかったときの話をしようか
- 7つの習慣
- 運転者 未来を変える過去からの使者
- 大富豪からの手紙
- なぜ僕らは働くのか
それではそれぞれの紹介を始めます。
さあ、才能(じぶん)に目覚めよう
まず1冊目です。この本は、自分自身の才能を見つけ、それを最大限に活用する方法を教えてくれます。
新人エンジニアにとって、自分の 強み を理解し、それを活用することは非常に重要です。
仕事の成功の1つに自分の 強み は何か。どう使えば、自分だけのとっておきの「武器」になるか。を把握することが重要になってきます。 強み であれば苦労せずに継続して伸ばしていける。「弱み」を克服するのは誰でも苦労する。この事実をみなさんも容易に想像できるのではないでしょうか。
この本はWebテストでその 強み がわかるようになっており、自分の才能を見つけるための視点を得ることができます。
ちなみに私は
最上志向 責任感 慎重さ 目標志向 親密性 学習欲
でした。結構当たっていると思いました。
本はよく読むし技術の勉強も嫌いではないです。仕事では上位を目指したい(ナンバー1でなくても良い)ですし、そのため目標をもって物事を進めます。成果に責任は意識しますしチームの親密さも重要視しています。(短い文章で少し無理やりまとめてますが事実です(^^;))
この本の初版はおそらく10年以上前ですが、増版・時代に合わせて改版が繰り返されており、全世界で約3000万人、日本では累計140万部のベストセラーになっているので、非常におすすめの1冊になっています。
この本を読むことで、自分自身の才能に目覚め、それを最大限に活用する方法を学ぶことができます。新人エンジニアの皆さんにとって、自分の強みを理解し、それを活用することは、自分自身の成長とキャリアの成功にとって非常に重要だと思っています。
世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方
続いて2冊目になります。
「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう」で自分の才能に気づいた後、次に考えるべきは やりたいこと です。「世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方」は、自分が本当にやりたいことを見つけるための本になっています。「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう」では自分に合った資質がわかります。ただ資質から実際の行動や仕事にどう生かせば良いかわかりにくかったりします。(私の場合、最上志向って仕事のどの部分で発揮すればよいのかな?という感じです)
この本ではその資質から具体的な仕事(行動)に移し、自分のキャリアパスを見つけることを体系立てて論理的に見つけられる方法が書かれている本になっている点が2冊目として非常におすすめです。
この本のキーワードは、 「自分探しゲーム」から解放される方法、教えます。 です。
よく自分探しの旅にでるなど、自分がなかなか見つけられない人におすすめです(^^;)
コンサル一年目が学ぶこと
「やりたいこと」を見つけたら、次に必要なのは実際に仕事を推進していく スキル です。
そこで3冊目は「コンサル一年目が学ぶこと」の紹介です。
仕事通し他社の方と関わっているとこの人仕事できるなと思うことがあります。
そして、その人達の多くがコンサルタント会社で働いていることがよくあります。
そこに目を付けているこの本は非常に上手いなと思います。
エンジニアとして圧倒的な技術力があればある程度仕事で活躍できると思いますが、この本に書いてあるようなベーシックスキルがあって初めて、その技術力が生かせる・さらには2倍3倍の効果になるのも確かだと思います。
例えば、技術書に以下は書かれていませんが、仕事で成功する本質の1つと思っています。
すべての仕事には、なんらかの形で相手が存在します。その相手の期待値を把握して、それに常に応えて、時に上回るようにしていくことが「期待値のマネジメント」
クライアントはいちいち明確に説明してくれません。
同じ仕事内容だったら同じ成果出すだけではダメなのです。相手に合わせて成果出す必要があります。
人気書籍で図解版を出版されているので合わせて読むとさらにオススメです(^^)
習慣が10割
仕事はスキルを身につけたら終わりではありません。そこから維持・向上させるため必要があります。特にエンジニアはその周期が早い業種になります。そこで 習慣 が必要になってきます。
この「習慣が10割」という本は、物事を成功するための習慣の重要性と習慣化のノウハウが丁寧に書かれています。
誰でも仕事に技術・スキルが必要なことは知っていると思います。それを知っていながら、技術・スキルを維持・向上される行動を継続するのは簡単ではありません。
そこで習慣の登場です。
この本は技術・スキルを維持・向上させる行動をどのように習慣化するのか、脳科学の分野にも言及しつつ解説してくれている本になります。この本を読んで、良い習慣を続ければ、長期的な成功につながると思います。
頭のいい人が話す前に考えていること
「習慣が10割」までは 個人 の成長に関する本を中心に紹介してきました。この本は仕事では欠かせないチームワークにかかわるコミュニケーションスキルに関する本になります。
どれだけ考えても、伝わらなければ意味がない。
では、伝えるように話すにはどうすれば良いのか。
その内容が 7つの黄金法則 と 5つの思考法 という内容で紹介されています。それを使って 話しを伝える 、さらには人の心を動かす人になると仕事はきっともっとうまくいきます。
個人的には次の法則など仕事の本質を付いていると感じました。
知識は だれか のために使って初めて知性となる。
(ちなみにこの本のコンサルタント22年で得た知見。とのことです。コンサルタントはほんとに凄いですね)
補足としてコミュニケーション本の紹介で非常に迷ったのが「人は話し方が9割」です。
こちらも人気書籍なので好みに合わせて選んでもらえると良いと思い、タイトルだけ紹介です。
苦しかったときの話をしようか
次は「苦しかったときの話をしようか」の本の紹介になります。これまでの本などでいろいろ勉強した。実際の仕事の現場を通して経験も積んだ・それでも仕事をしているといつか誰もが経験する苦しかったときの乗り越え方から、仕事のやりがい、キャリアアップについて書かれた本になります。
今やUSJ再生のマーケターとして有名な森岡さんが書いたこの本は、大学生になった子供のために、就活・昇進・転職・起業などキャリア形成について書きためていたプライベートな文書を書籍化したという珍しい本の内容になっています。
そのため(もちろん森岡さんの子供ではない私であっても)書かれている内容の熱量が非常に伝わってきて、心に響くものがある本になっているのが特徴と思っています。(この本の伝え方がひとつ前で紹介した「伝える」ことの本質なんだと感じさせてくれます)
社会人として生きることに勇気が湧いてくる作品である。
読むと実感できます。
7つの習慣
このタイミングで歴史的良書の紹介になります。
この本は有名過ぎて内容の紹介は不要と思っているのでここでは詳しく書かないのですが、なぜ7冊目なのかというところだけ補足しようと思います。
会社の新人研修でも取り上げられる社会人最初の1冊目として紹介されるべき本ではあるのですが、アメリカで発売・日本語訳の本になっているので新社会人がいきなり読むにはイメージしづらいかなと思い、他の本をいくつか読んだ後に・仕事を少し経験した後に、読んだ方がいろいろな学びが得られると考えて7冊目として紹介しました。(7つの習慣ということで7冊目の本という部分にかけつつ(^^;))
または1年目に読む、3年目に読む、10年目に読む、と再読を繰り返すことで以前読んだ時には見えていなかった部分が見えてくる。非常に 深みのある本 という良書でもあります。
運転者 未来を変える過去からの使者
いよいよ残り3冊、ここから8冊目の紹介になり、終盤戦になります。
ここからは 仕事 ・人生ってなんだろうという 仕事や人生の本質 に関する本の紹介になります。
その1冊目は、
辛いことがあった時には、このお話を思い出そう。
という本です。
類似本もたくさんありますが、タクシー運転手との会話方式で書かれているので読みやすい内容になっていることがこの本の特徴だと思います。
頑張っていて壁にぶつかった時、
本当のプラス思考というのは、自分の人生でどんなことが起こっても、それが自分の人生においてどうしても必要だから起こった大切な経験だと思えること
といった記載など、随所にハッとさせられる内容が書かれていて自分を見つめ直すいい機会になる・心に響く良書になっています。
この本はシリーズ化されているので運転者を読んでみて良かったと思えたら、ぜひ次の1冊も読んでみることをお勧めします
こちらも心に響く内容になっています、今まさに新入社員という方はこちらから読むのも良いと思います。
大富豪からの手紙
大富豪の祖父が残したものは、「お金」ではなく「9つの手紙」だった。
この本はこの文章から始まる「9つの手紙」いろいろな 本質 が書かれている内容になっています。
仕事で成功している人、今は苦難に直面している人、いずれの状況でも学べる内容が非常に多い良書と思います。
心に響く内容は、「人それぞれ」「状況次第」というところがあるのですが、私が新人エンジニア向けと個人的に感じた部分をちょっとだけ紹介します。
決断:決めると、物事は動き出す、自分の新しい未来を創り出す、決められないことはやってこない
仕事:人生で最高の喜びは「誰かに何かをしてあげて、感謝されること」であり、それが「仕事の醍醐味」
仕事に前向きに取り組めるようになる内容になっていると思います。
なぜ僕らは働くのか
いよいよ最後です。最後はタイトルの通り「なぜ僕らは働くのか」です。
「なぜ僕らは働くのか」は、働く理由と働く価値について考えさせてくれます。
マンガということもあり中高生向けに書かれたようですが、新人エンジニア、また私のような中堅・ベテランエンジニアでも十分勉強になる良書になっています。
この本を読むと今まで紹介してきた本のいろいろなところに同じことが書かれていてやっぱり大切なことを共通している。あとは各個人がそれをどう感じてどう行動に移すか次第。というところが重要と感じられると思います。
私個人で印象に残っているところは、
世界は仕事で繋がっている
です。
もちろん仕事以外でも世界と繋がっていると思いますが、仕事でこのことが感じられる人は仕事が成功している人、人生の多くの時間を仕事に費やすことを考えるとこう感じられた方がきっと人生は楽しい。と思えた一文でした。
まとめ
以上、新人エンジニアにおすすめの非エンジニア本の10冊(おまけを含めると13冊)を紹介しました。これらの本は、新人エンジニアが自分自身を理解し、自身のキャリアアップ、仕事の仕方(または人生の過ごし方)を考える上で非常に大切な内容が書かれていると思っています。それぞれの本が、エンジニアの誰かの成長を支える一助となること願っています(_ _)