この記事を書く経緯
- 2年半Agile開発をして、一区切りついたので、今の状態の記録をしようと思った
- 次のプロジェクトに生かすためにも、良かったことを書き留めておきたいと思った
プロジェクトの規模(終了時点)
- 人
- エンジニア10人
- スクラムマスター1人
- プロダクトオーナー2人(3人)
- エンドユーザー2人
Agileマインド
- この2年間、Agile開発にどっぷり浸って、今この時点で一番大事だと思うことはステークホルダーの「心理的安全」を確保すること
- そうすることで、よりAgileできるということ
- プロジェクト終了にあたって、名残惜しさとかもっとこのチームで働きたいとか思えるようなプロジェクトになるくらい風通しの良い雰囲気だった
- 様々な取り組みを通して、得たAgileマインドを大切にしたい
心理的安全をどう確保したか
始めから心理的安全性が高かったとは思っていません。チームで考えて、改善して、を繰り返しての結果です。個人的に効果があったんじゃないかと思う取り組みを列挙します。
ティータイム
午後2時になると、10分間チームで雑談をする時間
- 最近読んだおすすめの本とか、学生時代のサークル活動、休日の出来事とか話題はなんでも良い
- お互いのことを知ることができる
気持ちのふりかえり
スプリントごとのレトロスペクティブのタイミングでそのスプリントの感情の推移に着目して一人一人話す
- 実はスプリントの最初の頃タスクの進捗が良くなくて、かなり焦ってました、とか
- あの時こんなことを考えていた、思っていた、を知ることができ、そこからチームの心理的安全性が下がっているものを特定して、対策を考えることができた
- 単純に相手の思考のプロセスを知ることができ、それを踏まえたコミュニケーションを取ることができた
セレモニーはオフラインで全員参加
エンジニア、スクラムマスター、プロダクトオーナー、エンドユーザー、全員でスプリントレビュー・レトロスペクティブ
- 対面で話していくことで、お互いの人柄が知れるし、お互いをより思いやれる
チームの分割
最大時に7人いたチームを3~4人にした
- 人数が少ない方がコミュニケーションの質も上がるし、一人一人の意見を確実に吸い上げることができる
- 一人一人が意見を発するタイミングも、量も増えるので、言えないストレスがない
「とりあえずやってみよう」マインドを繰り返し唱える
何かやりたいという意見が出た時に、効果はあるのかなどやる意義に時間を費やすのではなく、例えば「とりあえず一週間だけやってみようか」と言ってみる・やってみる
- 「とりあえずやってみよう」は「失敗してもいいんだ」とセット
- やりたいことの結果を推測するよりも、やってみた方が早い
- やってみてなんか微妙だったらすぐにやめればいい
失敗も成功もチームの成果
やったことが成功したら、チームみんなで喜ぶ。例え失敗したとしても、それはチームでやっちまったことなので対応策考えよう
- うまくいったら、みんなでバンザイ
- 失敗しても、そのタスクに着手した人のせいではなく、気づけなかったチームの失敗
- 失敗から学ぶことに重きを置くマインド
体験入学
自分以外のチームに入って開発をしてみる
- 外に飛び出すと価値観がわっと広がる
- 雰囲気の良いチームに入ると、アイディアが見つかる
心理的安全を確保したからこそ作れた世界
誰もが居心地よく、楽しく、離れがたいチームが作れたからこそ、できることがある
挑戦マインド
たくさんの案を考えて、たくさんの挑戦をできた
- やってみようの精神で実践して、良い大きな効果を得たものがある
- 例えば、ペアプロやモブプロ
フラットな関係
上下、立場関係なく意見を言い合える、発信できる環境
- エンドユーザーやプロダクトオーナーに提案をバシバシできる
- 先輩後輩関係なく、対等に議論し合える
良い空気のラストラン
プロジェクトとしては、結果は残念なもの。でも最後まで、前向きにそのプロダクトの最善を考え続けるチームだった
- エンドユーザーからも最後のふりかえりに参加したいと言ってもらえた
- 最後までみんな明るく、楽しいと思える雰囲気でクローズした
感謝の言葉
最後のスプリントレビューで全員がみんなの働きに感謝を言葉で伝え合うことができた
まとめ
- 心理的安全を確保することで、よりAgileできる
- どんな手法を用いるかじゃなく、どんなマインドを持つかがAgileにおいては大事
- このプロジェクトで培ったAgileマインドを次にも生かして、今を超えるものにしたい