第1部か第2部がまだ読んでいない方は、下記リンクからお願いします。
目的
今まで、サポートメールを登録したり管理したりするアプリを作成しました。でも、元々の目的は重複に返事しないようにメールに担当者を付与することなので、今からメールの担当者を管理する機能を追加します。
担当者のフィールドを追加
まず、担当者のフィールドをエンティティに追加します。PowerAppsウェブサイトにサインインして、左側のメニューのCommon Data Service
のエンティティ
のリンクをクリックします。第1部で作成したサポートメール
のエンティティをクリックします。
サポートメールの画面で、フィールドの追加
のボタンを押します。以下のように設定します。
- 表示名:
担当者
- 名前:
Assignee
- 種類:
テキスト
入力が終わったら、保存
のボタンを押します。
アプリを修正する
PowerApps Studioを開いて、前回保存したアプリの隣にある編集するボタン(鉛筆のアイコン)を押します。
エンティティを修正したので、一応データソースを更新します。コンテンツ
のメニューのデータソース
のボタンをクリックして、右側のメニューでサポートメールの三点のメニューで最新の情報に更新
を押します。
左側のメニューでSupportEmailDetails
の画面を選択して、受信日時や件名のカードを選択します。右側のオプションメニューに全部のフィールドが現れます。追加した担当者のフィールドがありますが、非表示されているので、担当者の目のアイコンを押します。
そうすると、担当者のカードが表示されますが、件名の下に移動したいので、右側のオプションメニューの担当者の項目を件名の項目の下にドラッグします。
それから、画面の下にあるカスタムカードの追加
のボタンを押します。追加したカードを選択して、挿入
のメニューでボタン
を押します。追加したボタンを選択して、右側の詳細設定メニューで以下のプロパティを編集します。
- Text:
"担当者になる"
- X:
30
- Width:
Parent.Width - 60
ユーザーがこのボタンを押すとき、現在のユーザーはこのメールの担当者になることが欲しいので、OnSelect
のプロパティに以下の値を与えます。
Patch(サポートメール,ThisItem,{Assignee: User().FullName})
以上の命令はボタンが押さられるとき、実行します。実行すると、このサポートメールのAssignee
つまり担当者のフィールドに現在のユーザーの姓名を与えて、サポートメールのレコードを更新します。
Patch
はエンティティなどを更新する関数です。Patch
の参照はこちら(英語)。レコードの全部のフィールドを更新したい場合は、Updateの関数もあります。今回は担当者のフィールドだけ更新するので、Patch
を使います。
Patchの引数
- コレクション:エンティティやデータベースのテーブルなど
- 更新するレコード
- 更新するフィールドと値
User
の関数は現在のユーザーを戻します。参照はこちら(英語)。
そして、現在のユーザーが担当者になった場合は、このボタンを無効にしてください。。右側の詳細設定のメニューでのDisabled
のプロパティに以下の値を与えます。
ThisItem.Assignee = User().FullName
この項目のAssignee
つまり担当者のフィールドが現在のユーザーの姓名と合っている場合、このボタンが無効になります。
PowerAppsの条件文では=
、>
、<
、>=
、<=
、<>
などの演算子が利用することができます。全ての演算子の参照はこちら(英語)。
これで、担当者になる
のボタンが完成です。
現在のユーザーはもうこのメールの担当者になりましたが、外したい場合のため、もう一つのボタンを追加します。以前追加したカードをまた選択して、挿入のメニューでボタン
を押します。
新しいボタンを選択して、以下のプロパティを編集します。
- Text: "担当者をリセットする`
- Fill:
RGBA(201, 48, 44, 1)
- DisabledFill:
ColorFade(RGBA(201, 48, 44, 1), 50%)
- X:
30
- Y:
150
- Width:
Parent.Width - 60
このボタンが押されるとき、担当者を消したいので、OnSelect
プロパティに以下の値を与えます。
Patch(サポートメール,ThisItem,{Assignee: ""})
そして、担当者がない場合、このボタンを無効したいので、Disabled
のプロパティに以下の値を与えます。
IsBlank(ThisItem.Assignee)
IsBlank
の参書はこちら(英語)。
これで、この画面は以下の感じになりました。
アプリを試す
ファイルメニューで保存
を押します。それから、ファイルメニューで開く
を押して、アプリをクリックします。これで、パソコンでアプリを試してみることができます。
一つのサポートメールのアローアイコンをクリックします。作成した担当者の機能を試してみてください。
スマホで利用する
自分のスマホでPowerAppsアプリを使いたかったら、PowerAppsのスマホアプリが必要なので、以下のリンクでダウンロードしてください。
ダウンロードしてから、アプリを開いてPowerAppsのアカウントにサインインしましょう。
作成したアプリを選択します。
これで、自分のアプリはスマホで利用することができます。
他のユーザーにアクセスを付与する
一人しかこのアプリを利用できなっかたら、あまり役に立たないと思うので、他の社内のユーザーが使えるように組織に共有しましょう。
PowerAppsのウェブサイトを開きます。左側のメニューのアプリ
のリンクを押します。今回作成したアプリの三点のボタンを押して、出るメニューの共有
のリンクを押します。
このページで他のユーザーとアプリを共有することができます。各ユーザーのメールアドレスで追加することができるし、組織の皆さんを追加することができるし。
組織と共有したいので、組織と共有
のリンクを押して、保存
のボタンを押します。
これで、組織のユーザーの皆さんが利用することができます。
まとめ
ついにこの連続記事の元々の目標を達成しました。作成したアプリはサポートメールを全部記録して、そのメールはスマホアプリで管理することができます。そして、メールを重複に返事しないように、メールの担当者を付与することもできます。
この連続記事で初めてのPowerApps アプリを作成して、様々なPowerAppsの基本的な機能を利用しましたが、まだ使っていない機能がまだまだ残っているので、次回の記事でその機能を調べるつもりです。