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初めて誰かのTaskを解決するまでの5ステップ

Last updated at Posted at 2023-02-02

Creatorには伝わるTableauですが、一般にはまだあまり知られていません。
特に中小企業・個人店など、データはあるが可視化できていないところは多いと思います。

そこで、個人店を営む方のTaskを解決したプロセスを、時系列順にまとめてみました。
先方はこれまでTableauに触れたことがなく、今回初めてVizを体感された方です。

少しでもお役に立てれば幸いです!

1.必要なデータをイメージ

まずヒアリングの前準備として、あると嬉しいデータを書き出しました。
何が分かると分析できそうか」を軸に、必要なデータの候補を考えていきます。
例えば下記のようなデータがあると、分析できることが多いと思います。

  • レジデータ
  • 決算書(税務申告を行う資料)
  • 売上規模がわかるもの

特にレジデータには、売上が計上された日時・時間帯・商品など、非常に多くの情報が詰まっています。オープンデータと合わせれば、気候と紐付けることも可能です。
もしレジをデジタル化している店舗であれば、ぜひ入手したいデータの一つです。

2.ヒアリング

続いて、先方とヒアリングを行います。
私は以下のアジェンダで進めました。

  • データ分析の説明
  • Tableauができることを紹介(Tableau PublicでViz紹介)
  • データ分析で解決したいTaskの確認
  • 使用するデータ・受け渡し方法の確認
  • 次回打ち合わせ(分析結果の報告)のアポイント

初めてデータ分析に触れる方だったため、シンプルな例を用いて何ができるかをざっくりとお伝えしました。具体的には「売上が計上された日時・商品から売上動向がわかる」、「曜日・時間帯・気象を組み合わせると回転数がわかる」といった内容です。
また完成品のイメージがつきにくいと考えたため、パブリッシュされているVizを目の前で動かして「こんなことができます!」と紹介しました。

説明とViz紹介でイメージを掴んでいただけたので、ここから「課題に感じていること・知りたいこと」をヒアリングしてTaskの確認を行いました。

  • When(いつ):日付(年月週)、曜日、時間帯、気象、温度(季節)、イベント
  • Where(どこ):掲載メディア、フロア
  • Who(誰):従業員(社員・アルバイト)、客層(男女)
  • What(物):商品、売上、利益、原価、集客数、予約数、勤続期間、客単価、人数

上記を一緒に見ていただきながら、「何ごとに何を見たいか」を探索しました。
Tableauのデータペインを一覧にしたイメージです!

Taskの確認が完了したら、使用するデータの確認を行います。
1でイメージしたデータとTaskを基に「何のデータがあれば分析できるか」を擦り合わせました。
どうしても必要なデータがアナログだった場合は、自分で手打ちして落とし込みます。

最後に報告会のアポイントを取得したら、ここからViz作成に移ります。

3.データの整理

全てのデータにざっと目を通し「何の項目があるのか」を確認します。
重複しているデータ、不要であると明らかになっているデータの列は削除します。
シンプルな構造の場合は、変換できるデータであれば、Excelのみで整えることも可能です。

アナログデータをお預かりした場合は、自身で手打ちしてデジタルデータを作ります。

4.Tableauで分析

Taskの解決に向けて、MECEを意識しながらデータを分析します。
漏れなくダブりなくするため、Taskを頂点に置いたピラミッドを組み立てながら探索しました。
ここで「さらに表せた方が良いこと」を見つけたら、+αとして分析・提案します。

今回はデータ内の期間中に変動する要因が多く、先方が「どの条件で可視化したいか」はあらゆるケースがあると考えたため、情報を絞れるようにフィルターを多く設置して連動させました。
比較したい項目は並べて出す、フィルターでノイズを消せるようにする」を意識すると、探索型・説明型のどちらか、あまり迷いなく作成できると思います!

散布図の場合は「原因を横軸に、結果を縦軸に」を統一することで、思索が非常に楽になります。

5.分析結果の報告

アポイントまでに分析を完了し、実際に目の前でVizを操作して報告します。
私は以下のアジェンダで報告しました。

  • 分析結果の説明
  • Taskの解決策を提案
  • Tableau Readerの紹介
  • +αの提案

4でフィルターを多く設置したので、先方が可視化したい条件を訊きながら、目の前でVizを操作してお見せしました。結果が一目で分かるため、「それならこの組み合わせはどうだろう?」と様々な思索をその場で試すことができます。
最終的に「このデータも追加してさらに分析してほしい!」と追加要望をいただき、まだ見えていなかった新しいTaskを浮き彫りにすることもできました。

実際に手で操作していただくために、まずは無料のTableau Readerを紹介しています。
また+αの提案として、レジデータのさらなるデジタル化、Vizの自動化などもご提案しました。



以上、初めて誰かのTaskを解決するまでの5ステップでした。

データを可視化して初めて見つけられるTaskが、あらゆる場所に眠っていると思います。
Taskを解決するための最もストレートな近道がデータドリブンだと思うので、ぜひ周囲を巻き込んで、気軽にTableauを活用してみてください!

最後に、今回の取り組みにご協力いただいた皆様へ、心より感謝申し上げます。


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