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この記事は カオナビ Advent Calendar 2021 18日目です。

はじめまして! QAエンジニアのfenecrg1218と申します。
Seleniumを長年使ってきて、現在は業務を通じてTestCafeを勉強中です。今回のアドカレは賑やかし枠として参加してみました。

この度、コロナ禍をきっかけにフルリモートでのQA/QC活動を経験することができましたので、起きた問題と改善の取り組みについて、ゆるく振り返ってみようと思います。

質問するハードルが高い

コロナ禍以降に参画されたメンバーから「質問するハードルが高い」といった意見が挙がりました。

  • まとまった資料は多数あるが、どれを見ればよいか分からない。
  • どこで誰に対して何を質問、相談すればよいか分からない。
  • 余計なこと、見当違いなことを言うと怒られるのではないか。

この時点では、フルリモートになったことでチーム間やQAエンジニア間の繋がりが希薄になってしまったことが原因ではないかと推測しました。

面識、コミュニティの有無でハードルが上がる

ヒアリングを続けて深堀りしていくと、下記の違いがあることに気付きました。

  • コロナ禍以前に参画したメンバーはハードルの高さを感じてはいない。
  • コロナ禍以降に参画したメンバーはハードルの高さを感じている。

弊社では過去にQA組織が存在しました。会社全体で品質意識を保持するため、現在はQA組織を解体、各チーム内にQAエンジニアが所属してQC活動を行っています。つまり、対面での面識があり、対人関係が築けている。または、質問や相談ができるコミュニティを形成できている。この有無が関係していることが発覚しました。

※アジャイル開発におけるQC活動では、企画者、開発者、デザイナーなど各職種と仲良くなり、そのチームに合った手段で仕様上の不明点や進捗を明確にしていく、テストのために環境やデータ準備などちょっとした協力を依頼していく能動的な姿勢が必須です。また、チーム外で同じくQC活動を担当するメンバー間で伝授・継承されていくその現場ならではのノウハウも重要となります。横の繋がりなくして品質は担保できません。

心理的安全性をつくる

人間関係で相性や価値観の相違はつきものです。必ずしも共通したやり方が通じるわけではありません。少しでも参考になればと思い、久し振りに「実践アジャイルテスト」や「SCRUM BOOT CAMP THE BOOK」を読み返したり、巷で話題の「心理的安全性のつくりかた」を読みつつ、同僚の皆様にも相談して、コロナ禍以降に参画したメンバーのハードルを下げる取っ掛かりとなる改善策を考えて以下を実行していきました。

参考1:テスターとアジャイルチームのための実践ガイド 実践アジャイルテスト|翔泳社の本
参考2:SCRUM BOOT CAMP THE BOOK【増補改訂版】 スクラムチームではじめるアジャイル開発|翔泳社の本
参考3:心理的安全性のつくりかた - JMAM 日本能率協会マネジメントセンター 「人・組織・経営の変化」を支援するJMAMの書籍
  • QAエンジニアが集まり相談する場を設ける。
  • 質問しやすい雰囲気を心掛けて、成功体験を繰り返して信頼関係を築く。
  • 文字でのコミュニケーションにて、冷たい印象を避けるため、表現を和らげる。
  • 起きたことで誰かを責めず、自分自身を「問題」の中に入れる。(当事者意識を持つ。)
  • MTGや口頭で決まったことは明文化して関係者に周知。認識を合わせる。
  • 「知っているはず」と思い込みをせず、経緯と背景を伝える。
  • 日報、分報などでお互いのタスクや進捗を共有する。
  • 気軽に質問、相談してね! ではなく、俯瞰して、自分事として能動的に立ち回る。
  • 感謝を伝える。(仕事はひとりではできない。敬意を持って人に接する。)

改善活動の結果

チームメンバー全員が平等となり、健全な議論や助け合いが行われるようになりました。

例えば「XXXって分かりますか?」と質問されたとき、もし分からなければ叱られると萎縮して黙り込んでしまう場合、「教えてください!」と遠慮なく言える場合の二通りがあると仮定します。質問者は善意で教えてあげたいと思っていても、様々な理由で前者になりがちです。寡黙で口調がややキツめだが実は優しくて面白い人、おおらかな人、話すのが苦手/好きな人など、お互いに人となりが分からないと誤解や遠慮をしてしまうため、リモートワークこそ適度な雑談が必要だと学びがありました。

せっかくなので直近で見聞きした雑談アイデアを少しだけご紹介。

  • 分報で近況報告。とあるエンジニアさんの分報を見てオススメのみかんを買いました。
  • 出入り自由の「談話室」チャンネルにて小休憩を兼ねて雑談していました。
  • とあるチームではコーヒーブレイクの通話時間を設けて交流を図っていました。
  • 業務終了後、出社したメンバーでクリスマス会 + 外部勉強会を上映して登壇者を応援していました。

個人的には、通話中に乱入する犬猫配信は最高に癒されますね!!!

おわりに

実際に改善活動をやってみて、QC活動で普段から心掛けていることと変わらないことに気付きました。相手を知り自分を知ること。レビューやバグ報告では言い方ひとつすら気を遣うため、QAエンジニアは心理的安全性に敏感な人が多いのかもしれません。

お読みいただきありがとうございました!
明日のカオナビ Advent Calendarもお楽しみにです!!

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