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本当にデキルようになる英語勉強法

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#エンジニアと英語
 IT分野では、用語を調べるにしろ、コードのミスを調べるにしろ、英語で調べるほうが圧倒的に多くの情報量が得られることが多いです。一方で、英語は苦手だ、と敬遠する人も少なくないです。また、英語が得意になりたい!、と言いながら、新しい本や英会話学校に何度も挑戦しては挫折する人も数多いように感じます。

 私自身は、英語が全く話せない状態から海外に放り込まれた経験から、ビジネスレベルの英語であれば、読み書き会話と一通りできるようになりました。その際に培った英語学習法を展開することで、少しでも英語ができるエンジニアが増えてほしいと思い、本稿を綴ります。

 私は英語の専門家でも、勉強法の専門家でもなんでもないため、一個人の意見である点は、ご承知おきください。

#目指すべき英語のレベルを定める
 いろんな人と話をしていると、”英語がデキル”のレベル設定がオカシイ人が多いように感じます。
 
『TOEIC満点の人は、日本語と同レベルに英語が操れて、英語の本もスラスラ日本語の本を読むかのように読めるし、外国人ともちょっとした冗談を交えた会話を楽しんでいるに違いない。自分もそうなりたい、』という漠然とした理想で勉強しているようです。そして、いつまでたっても理想にたどり着く気配がないため、つまらなくなって勉強が続かない。。。

 しかし、その英語レベル(本スラスラ、外国人とペラペラ)、本当に必要でしょうか?

 そもそも日常会話レベル<ビジネスレベルという基準が日本ではまかり通っていますが、これ自体も誤りだと思います。日常会話のほうがビジネス英会話よりも、ずっと難しいです。必要なボキャブラリー数も把握すべき文脈も無限にあります。ビジネスでは、文脈も必要な語彙も限られるので、ずっと簡単に求めるレベルまで達することが可能です。

 英語を学ぶ際には、英語ができるようになることで"何が実現できたら"成功なのか、具体的な目標を設定しましょう。その際、資格試験の点数はレベルを測るための手段であって、目標にすべきものではありません。マルウェア解説の英文記事を読めるようになる、勉強会で外人相手に得意技術の発表ができるようになる、英語でStackOverflowにQAを書けるようになる、海外のセキュリティセミナーを聴講する、など、英語を勉強することで何をできるようになりたいのか、具体的にイメージしましょう。
 
具体的な目標設定が、挫折しない英語勉強法の最も大事な一歩です。

#英語勉強に銀の弾丸はない 基礎文法と暗記が超重要
 巷では、聞くだけで話せるようになる、といった甘言で誘う英語学習教材も多いですが、そんなことは不可能です。そんな学習法が本当にあるなら、文科省なり大学なりが教育プログラムにとっくに取り入れていることでしょう。

英語ができるようになるために必要なものは、基礎的な文法知識と基本的な文型/語彙の暗記です。この際、TOEICで問われる前置詞の細かい文法は全く必要ないですし、学生時代に利用していた単語が2000も載っているような単語帳を引っ張り出す必要もありません。

 上述したように、聞くだけなどの楽な方法ではなく、暗記する必要があるので、学習は一定程度習慣化する必要があります。ただ、進歩が感じられれば楽しく学習が続けられるはずですから、着実な進歩を感じるためにも、具体的なゴール設定が重要であることは忘れないでください。(進歩を感じるため、であれば、TOEICなどの資格試験も有用かもしれませんね。

#文法 基本文型(SV,SVC,SVO,SVOO,SVOC)の理解

 文法で必要なのは、5文型(SV,SVC,SVO,SVOO,SVOC)の知識だけです。多くの人は勉強していると思うので、再度文法を学びなおす必要はないでしょう。自信がない人には、"総合英語 Evergreen"をお勧めします。裏表紙にまとめられている"英語の基本文型と表現のまとめ"が理解できればひとまず十分なレベルです。学生時代の教科書/参考書がまだある、というのであれば、それらでも。
 
 文法マニアになる必要はありません。TOEIC英文法だとかTOEIC問題集なんてものは、全く必要ありません(昇格するためにTOEICでいい点をとることが目標である、というのでなければ)。こういう本を買って、英語を勉強した気になっている人が多すぎるように思います。。。

#暗記 生きた英語例文を100コ暗記する
 最近のテレビで、エイトブリッジの別府ちゃん(芸人)が学者さんと対談させられるが、学者さんの言っていることが難しすぎて、トンチンカンな返答をするというバラエティー番組がやっていました。『私はPM2.5なんてものに留まらず、5.5、ひいては10.5を目指すべきだと思う』、とか言っていました笑

 これって実はすごく良い例だと思います。日本語であっても、知らない単語や文脈の文章は全く聞き取れないし、会話はできないんです。英語も同じです。英語が聞き取れないな、とか、英語を読んでもわからないな、というときは、自分の中にその表現や単語、文章が知識として存在しないからわからないんです。
 
 日本人は勤勉なので、英単語や文法はよく知っている人が多いです。しかし、どの単語とどの単語が結びつくんだということはよくわかっていません。(専門的には、共起表現、というらしいです。)

 例えば、『この本、(君に合うかはわからないから少し控えめに)オススメだよ』という日本語を英語にしたいとしましょう。『おすすめ 英語』でググると"Recommend"とでます。しかし、実はこれは誤りです(英語専門家の方、間違ってたらゴメンナサイ🙇)。Reccommendの共起表現は、strongly/highlyであり、『めっちゃオススメ!』という文脈でこそ使うものです。『控えめにオススメ』という文脈の場合には、suggestなどのほうが適切に思われます。英語できる風の人が、なんとなくこの表現は間違っている、とか言ってくるのは共起表現の感覚が身についているからなんですね。

 若干難しい例を出しましたが、要は文法とか単語を別々に勉強しても意味ないし、なんとなく多読とか英会話しても実際に使える英語になっていないから何の意味ない、というのがメッセージです。これを身に着ける方法は例文を丸々暗記して、自分の中に英文を根付かせることです。
 
 暗記する文章は、可能な限り目標に近しいところから持ってくるのがいいでしょう。StackOverflowを暗記するもよし、英語セミナーや勉強会の書き起こし文書を暗記するもよし、英語記事の文章を暗記するもよし。。。個人的には、100コ例文を暗記すると、似たような文章なら一通り読み書きできるし、会話もできるようになると感じます。ひとつの分野ができるようになったら、次の分野で100コ例文を探せば、それだけ世界が広がっていきます。

 そうはいっても、最初から目標にする文章を利用するにはレベルが高すぎるという人には下記の勉強がお勧めです。

タイトル 説明
書籍 どんどん話すための瞬間英作文トレーニング 簡易な例文について、和文・英文が並べて記載されており、使いやすい。これさえ暗記すれば最低限の英語は対応可能に。
英語圏の映画 何度も同じ映画を見る。気に入った映画を完コピするようなつもりで。個人的には、ダジャレも多く、英語も聞き取りやすいディズニー映画がオススメ。できれば、英語字幕機能がある媒体で見たほうが答え合わせができて良い。Disney+はある、という熱いディズニー推し。
Weblio 共起表現検索や英語例文検索が無料。自分が覚えたい分野の単語がどういった文脈で使われているのか例文ベースで覚えられる。

#再度のゴール設定 英語勉強に終わりはない
 例文を100コ暗記して、自分が目標にしていたことが実現できるようになったら、次の目標を定めましょう。きっと、そのころには次に実現したい目標が自然とできているはずです。勉強の方法論は先ほどと同じで、例文を100コ暗記することです。

 技術もそうですが、言語も使わなければドンドンさびついていきます。しかし、一度暗記したことは、またすぐに思い出せますし、全くの無駄、ということにはなりません。3日坊主になってもいいですから、なんども根気強く挑戦してください。楽しい、と感じられるようになったら、儲けものです。

#まとめ
少しでも皆様の英語学習の糧になれば幸いです!

  • エンジニアは英語ができたほうが世界が広がる
  • なんとなく勉強ではなく、英語学習の具体的なゴールを定める
  • 大事なのは基礎的な文法と例文の暗記
  • 暗記が必要なので学習の習慣化は必要。進歩を感じながら、楽しんで。
  • 文法は5文型が理解できるレベルで十分
  • 暗記は、単語や文法レベルではなく、例文の単位で100コ覚える
  • あとはゴール設定と例文暗記の繰り返し
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