ばかだ。
僕はばかだ。
システムの運用をするときに 手運用をしている僕は、ばかだ。
人間は愚かしい生き物だ。
なぜシステムという英知を目の前にして
わざわざ非効率なやり方をしているのか
きちんと設計さえすれば100%間違えないコンピューターがあるのに
なぜ必ず間違いが起こる人間が作業をしないといけないのか。
システムとは人間の生活を豊かにするものにつくられたはずだ。
なのに我々人間の工数が増えてどうするのか
当たり前と思って嘲笑するそれでもいい。君は僕ほど愚かではないということだからだ。
でもそうじゃないならこの手紙を読んで
少しでも利口にならなくちゃあいけない。
チェックリストを作るものは、ばかだ。
手作業でミスがあった時チェックリストを作るだろう。
ばかだ。
それでまたミスがあった時今度はチェックの項目を増やすのかい?
そうして項目が20個も30個にもなった時ちゃんと全部確認するのかい?
するならかまわない、この話は仕舞いにしよう。
今年もアドベントカレンダーは盛り上がっている。
こんなところで油を売ってないで面白い記事を読みに行くといい。
https://qiita.com/advent-calendar/2019/handslab
https://qiita.com/raki/items/8aab477b4d64c7e7610e
しないだろ?
確認項目が多いということは
その項目の数だけミスするチャンスがあるということだ
ああはいったが、チェックすることは大事だ。
けれど項目は少なければ少ないだけいい。
大量の確認項目を人力でなんとかしようとするのは決していいことばかりではない。
あげく、また作業ミスをしてしまっては元も子もない。
少しでもいいから機能に任せるべきだ。
ダブルチェックでなんとかしようとするものは、ばかだ。
ダブルチェックは必要だ。
人間が何かをするときに間違えないなんてことはない。
だけど**ダブルチェックで満足しているならそれは愚かだ。
**
そう思うなら会社の人間全員でチェックして貰えばいい。
一番いいのは目検が無いことだ。
人の目よりバリデーションの方が正確だ。
もし正確で無いならそれはバリデーションが間違っているだけだ。
でも、それでも、1人でやるよりは人の助けを借りたほうがはるかに利口だ。
他人もまた自分と同じように過ちを犯す人間だということを忘れなければ。
マスタを手メンテしているものは、ばかだ。
更新頻度が低いならまだいい。
高いのはだめだ。単に機能要件を拾いきれていない。
設計漏れだ。
更新頻度がそこまででないからこそ、手運用に頼りがちになる事もある。
でも、人の手がかからないなら一番だ。
人の手がかかるとそれだけミスが増える。
機能の改修は時間がかかるが
しないことによって引き起こされる障害の復旧工数を思えばやすいかもしれない。
エクセルでリストを作るものは、ばかだ。
お前は経理か
いや、何も経理をディスってゐるんじゃあない。
エクセルは優れたアプリケーションだ。
使いこなせればそこいらの輩がやるより何倍も効率がいい。
でもお前は違う。
DBから抽出したデータをなんとなく面倒だからエクセルで集計しているだけだ。
Excel関数かVBAの技術の卓越した技術を持っていればそんな事もないかもしれない。
ただそういうものは総じてすぐバグる
メンテを怠ってはいけない。
怠らないのも手間かもしれない
極力SQLで吐け、csvなら大体のDBエンジンなら吐ける。
そうもいかない場合はおそらく担当者がエクセル信者なのだろう。
画面で見れるようにするんだ。
それでご不満ならエクセルダウンロード機能をつけてやればいい。
どの言語でもライブラリはある。
難しいことかもしれないが、だからといってやらない理由にはならないはずだ。
本番のデータを直接いじるやつは、ばかだ。
そんなやついるのか
ああ、いるんだよ。すまんな。
運用どころかセキュリティとしてアウト
だ。
アウトだ・・・僕はアウトだ。
前提としていじらなくていいものを作るのが一番だ。
変更が必要なデータが入らないように徹底して設計した方がいい。
それでも万が一直接いじることが必要なら差分をとれ
gitならまだいいだろう。diffをとれ。
DBならトランザクションを貼れ
一回流してbegin;
で確実に変更が担保できてからcommit
しろ。
対象のデータだけ見るな。
対象以外が変わっていないことまで含めて確認だ。
手作業がルーティンになるものは、ばかだ。
突発的な依頼や、障害対応。
そういう時の手運用は仕方がないものがほとんどだ。
君の気のすむまで手運用したらいい。
重要度がわかっているからこそ普段以上に慎重にやるはずだ。ミスはないだろう。
問題は頻度が増えてきてからだ。
初回は慎重に確認した君もなんどもなんどもやるうちに
大丈夫だろう
という気になってくる。
それがいけない。
油断こそがもっとも敵だ。
とはいえ、毎回毎回慎重に確認するのは神経をすり減らす
理想は、頻度が増えるならその前にシステム化した方がいい。
難しいならやはり、確認項目を最低限にするべきだろう。
君ばかりが心を砕く必要はない。
やたらめったら自動化しようとするものは、ばかだ。
さっきまでと言ってることが違うかもしれないが
そんな簡単に自動化できるならとっくにやっている。
いきなり自動化したとしても失敗するだろう
大体は考慮事項が多かったり要件が煩雑なものが手運用になりがちだ
そういうものはまず手順の整理から
だ
作業のステップを細かく分割し、まずは手順書か何かにまとめることを目指すといい。
まとめなくてもいい。まとまるくらい簡潔になれば自動化できる。
全部は無理でも少しずつ自動化はできるだろう。
いきなり人の手ゼロを目指すのはやや無謀だ。
の負荷を少しずつ減らすために、一歩ずつやった方がいい。
精神的に向上心があるものは・・・・・・・・
理想ばかり語ってなにもしないものが1番のばかだ。
そうはいってもな事情があるだろう、すぐに変わらない事もあるだろう。
だが一歩づつ何かを変えようとすることは決してばかじゃない。
運用は「できて当たり前の世界」だ
ミスは決して許されないが、成果にはなりにくい
そんな決して優しいばかりでない世界で戦う君たちを同志として誇らしく思う。
たとえ何か大きなミスをしてしまって
「ぼくはばかだ・・・」と落ち込む必要はない。
大事なのは次間違えない仕組みをつくることだ。
手運用はよくないが、卑屈になるのはもっとよくない。
たとえその結果53万円の損失を出してしまったとしても・・・・
落ち込むものじゃあないんだ・・・・
ばかだ・・・・
ぼくはばかだ・・・・・