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CHUWI MiniBookのBIOS差し替え

Last updated at Posted at 2022-02-11

概要

UMPCなCHUWI MiniBook↓のBIOSをカスタム版に差し替えた際の覚書.

対象としたのはIndiegogoMakuake経由ではなく,一般販売後のMiniBook 8100Y (16GB+512GB)モデル
※N4100モデルではないので注意

出来上がったのは

  • 色んな設定を変えられるBIOS化(オリジナル状態では何も出来ない)
  • ファンが爆音な状態の回避(バッテリの持ちもマシになる,ハズ)

なMiniBook.
ついでにBIOS差し替えによって生じた

  • 指紋認証デバイスが認識されなくなる

という問題も解決した.

ちなみにBIOS画面に行きたい場合は起動時にESC,USBメモリから起動しないなどBootメニューに行きたい場合は起動時にF7で入れる.

なおBIOSをイジる作業なので,当然の事ながら自己責任です.

経緯

経緯としては,

  • Windows11に上げたいなぁ
  • でも「TPM 2.0がこのPCでサポートされ、有効になっている必要があります。」と言われてシステム要件を満たしてないなぁ…
  • BIOSイジってどうにかならないか?
  • デフォでは何の設定も出来ないヤツだ…

tpm
となり,BIOSをカスタム版へ差し替えてみたという感じ.

なお結論としては,これではWin11へ上げられなかった(TPM周りの設定を変えても反映されなかった).
原因は

とか書かれてるけど,よくわからず.
結局よくあるTPM 2.0チェック回避でいくしかない模様.

(今の所,未テスト)

BIOS差し替え

参考にしたのは↓

今の所登場しているBIOSは以下の3種な模様.

オリジナルBIOS
転がっていないので下手に変更すると戻せない
公式BIOS(ファン騒音低減版)
TDPが7W→6.5Wになる形なので計算性能的には低下するとのこと
Unlocked BIOS
色々設定を変えられるminih4x氏版

公式イメージは↓から落とせる.OSイメージもあるので念の為手元に置いておくと安心かも(タイミングを逸するとリンク切れになったりする模様).

ダウンロード

必要なBIOSやEC(Embedded Controller)を落とす.

公式BIOS(ファン騒音低減版)は[Minibook][Official Version] Chuwi Minibook drivers,OS,BIOS,EC,tutorial DownloadBIOS: 8100Yにある
http://www.mediafire.com/file/3r55ugxze1guqh5/8100Y_BIOS.rar/file
から入手可能.
(一度入れてみたけどメニューが増えたりはしなかったので直ぐにUnlocked版へ変えたため,挙動は未確認.)

Unlocked版はBIOS Update - Mod/unlockのminih4x氏の手順で作れる模様.ただしイジった後のイメージも配布されていたので,それを入手できればそのまま使えて楽.
2022/02現在ではとっくにリンク切れなのだが,スレッドを追っていくと"I found another location"と仰っている方が居るのでまだ手に入る.
コチラは↓この方が置いておいて下さっている模様.

というわけで,minih4x氏とまーびい氏に感謝しながら容易にUnlocked版への差し替えが可能にm(_ _)m

USBディスクの作成

  • WINPEというボリュームラベルでFAT32にて適当なUSBメモリをフォーマット
  • 展開したファイル群をコピー

するだけ.
BIOSでもECでも同様.
usb
"Then delete the bios.bin and Startup.nsh from the USB drive. Copy your patched BIOS to the drive and name it bios.bin."とあり,fsでドライブ指定してAfuEfix64.efi bios.bin /pしましょうと書いてあるのだが,自分の場合はStartup.nshの処理に任せたまま,

  • 公式BIOS(ファン騒音低減版)を置いたUSBメモリを用意
  • bios.binだけUnlocked版へ入れ替え

で済ませた.
公式BIOSは8100Y BIOS.rarの中に共用BIOSというディレクトリがあり,その中にまたBios2019-09-28.rarというのがあるので,コレを展開した中身が必要ファイル群.
ECの場合は2019-09-30日版EC.rarを展開したままが必要ファイル群.

なお,何も考えず公式ファイル群windows tutorialというWordファイル
http://www.mediafire.com/file/5hvraiskbjsthi1/Mini_book_installation_windows_tutorial.docx/file
を参考にしてしまうとNTFSと書いてあるので注意.
(コレはOS of 8100YJapan version 8100Yなどを入れる時用?)

差し替え

  • 再起動してUSBメモリからブートがかかるとそのままフラッシュされる

だけ.
(横着してStartup.nshに任せたが,ちゃんと手打ちするなら自前でコマンドを打つ.)

すると,
FAT32
のように処理が進んで終わるので,再起動してESC連打して変わっているか確認する.

ちなみにNTFSだとShell: Cannot read from file - 800000000000001Fとなってしまった.

NTFS

ECの場合は
EC
こんなノリで完了する.

そして,公式BIOSでは差し替えても特に変わらないが,Unlocked BIOSにうまく変わっていると
bios_main
という感じに,メニュー大幅増なBIOSを拝める.

指紋認証デバイスドライバの復旧

おそらく一連の入れ替えの影響で,指紋認証デバイスが認識されなくなった.
(最初に試した公式BIOSでも起きたし,その後Unlocked BIOSにしても直らなかった.どちらかというとECのせいかな?)
hello_fail
デバイスマネージャを見るとIntel(R) Serial IO SPI Host Controller - 9D2Aが不明なデバイス扱いとなっている.
driver1
これを認識させたい.

ドライバの準備

ドライバ自体はChuwi Minibook 8100y finger print sensorに公式が置いてくれている
http://chuwi.mediafire.com/file/fob9l4jjgc0iqnm/Fingerprint_driver.rar/file
のだが,これでも認識してくれない.
(なお,このドライバファイルはディレクトリ名が指纹驱动と簡体字が混じっているため,解凍ツールやその後必要となる編集時のエディタによっては名前を変更してしまわないと少し厄介かも.)

そこで,↓を参考に復旧を試みる.

この中のzenbob氏の投稿がドンピシャで,

のようにACPI\FTE4800なのに配布ドライバ内のftwbioumdfdriverv2.infACPI\FTE3600とズレているためな模様.
そこで,

ftwbioumdfdriverv2.inf(edited)
[Standard.NTamd64]
%SPIDeviceName%=SPIdevice_Install, ACPI\FTE4800
%USBDeviceName%=USBdevice_Install, USB\VID_2808&PID_9338
%USBDeviceName%=USBdevice_Install, USB\VID_2808&PID_93A8&MI_00

ftwbioumdfdriverv2.inf
[Standard.NTamd64]
%SPIDeviceName%=SPIdevice_Install, ACPI\FTE3600
%USBDeviceName%=USBdevice_Install, USB\VID_2808&PID_9338
%USBDeviceName%=USBdevice_Install, USB\VID_2808&PID_93A8&MI_00

へと書き換える.
しかし,ご本人様が"I had to enable unsigned driver installation"と仰ってる通り,このままではインストールできない.

ドライバ署名の強制を無効にした立ち上げ

Unsigned Driverを入れるため,

を参考にセキュリティレベルを下げる.
(自分の場合は初めからセキュアブートはオフだったので割愛.)

テストモードを有効にするため,管理者権限のコマンドプロンプトで

CommandPromptAsAnAdministrator
> bcdedit /set TESTSIGNING ON

on.png
とし,
設定更新とセキュリティ回復PCの起動をカスタマイズする今すぐ再起動
で回復オプションメニューに入る.
その後,
トラブルシュー ティング詳細オプションスタートアップ設定
options
ts
detail
startup
から再起動する.
今度はスタートアップ設定メニューで起動するので,リストの内7) ドライバー署名の強制を無効にするで起動するためにF7キーを押す.
f7
この状態で立ち上げ,画面右下にテストモード
test_mode.png
と出ていればOK.

ドライバのインストール

ftwbioumdfdriverv2.infの右クリックメニューからインストールしても良いかも知れないが,自分はデバイスマネージャの該当デバイスのプロパティ画面を出し,
ドライバーの更新コンピューターを参照してドライバーを検索
から強制的に指定した.
その際,
driver3
の様に警告はされるが,強行すれば
driver4
となってくれる.

認識の確認

うまくいけば,デバイスマネージャでも認識されるし,
設定アカウントサインイン オプション

hello.png
と表示され,指紋認証が復活したことがわかる.

設定を戻す

CommandPromptAsAnAdministrator
> bcdedit /set TESTSIGNING OFF

off.png
として再起動し,指紋認証でログインできれば解決.

パフォーマンス周りの設定変更

以下は「とりあえずこうしてみた」という備忘録であり,効果は未確認.
ただし少なくとも「電源接続した状態で起動して置いておくと,何もしていなくてもファン全開になる」という状況は解消した.

BIOS

起動時にESC連打で入れるBIOS設定画面での変更点.
オリジナルBIOSや公式BIOS(ファン騒音低減版)では無理で,Unlocked BIOSへの差し替え後のメニュー でないと変えられない.

Intel Turbo Boost Technology

AdvancedPower & PerformanceCPU Power Management ConfigurationHDC ControlTurbo Mode
Disabledにした.

advanced
power_performance
cpu

これで1.1GHz3.4GHzにはならなくなる(筈だ)が,いつの間にやらバッテリが空だとかいう駆動時間の問題はマシになるかと.
能力不足を感じたら戻すかも知れない.

TDP周り

変更してないが,先のTurbo Modeの下にあるConfig TDP Configurationsから色々変えられる.
TDP

温度周り

こちらも変更してないが,
AdvancedThermal ConfigurationPlatform Thermal Configuration
から動作に絡む温度関連を触れる.
thermal_configuration
platform_thermal_configuration

Windows側の電源設定

電源オプションプロセッサの電源管理について,
システムの冷却ポリシーパッシブ
最大のプロセッサ状態95%
に変更した.
95
こちらもTurbo Boost と同様に能力不足を感じたら戻すかも知れない.

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