Qiitaがはてな等他のブログサービスより使われる理由を解説します。代替サービス開発の一助となれば幸いです。
Qiitaが一般的なブログサービスより率先して使われる理由は公開した記事の周知能力、およびこれによるそのテーマに先鞭をつけた人物と日時を明らかにする証拠能力です。
個人ブログでいかに優れた記事を書こうと人に知られなければ存在しないのと変わりません。最悪、記事を盗用されるリスクさえあります。
Qiitaにメジャーなタグをつけて記事を投稿すれば高確率で存在だけは認識されます。不特定多数の人間の目に触れる機会が与えられます。加えて少なからぬ人の目にさらされるので明らかな不正は追及され、出稿日時も証明されるなどの付随効果もあります(もちろん承認欲求の充足も)。これがQiitaが選ばれる理由です。記事を書きやすく読みやすいから使われているという点も主要な要因ではありますが最大の要因ではありません。
つまりQiitaの代替サービスとなるためには全ユーザーの投稿を一元化して発信する機能として、新着記事や人気記事をTwitterに投稿するBotやタグ購読機能が必要です。すなわちQiitaはすべての執筆者に対して平等にメディアとしての役割を果たしているから単なるブログサービスよりも強いのです。書きやすさ読みやすさだけ追及してもメディアとしての効果をすべての執筆者に分け隔てなく提供できなければQiitaの優位性を代替することは困難です。
しかし最低限やるべきことはBotと購読機能(Botに丸投げするのもあり)の実装だけと技術的難易度は非常に低いです。たったこれだけのことをせずにみすみす成功を逃す手はありません。Botはリツイートの一本化や記事の身元保証にも有用です。必ず実装しましょう。人気コンテンツのような掲示機能があるとなおいいです。要するに他のブログより初心者が浮かばれやすくするのです。
なお前提としてQiita同様プログラミング関連のテーマのみ扱うものとしています。用途を限定せずに発信に同名異議で用いられたタグの記事や企業のセールスといったノイズが入ってしまうとここで述べた発信機能の利益は得られません。Qiitaのユーザーを得たいならQiita同様プログラミング関連の非営利投稿のみを対象としたサービスにするのが得策です。
マーケティングには年齢や所属、境遇などでターゲットを絞り込んだタイトルやキャッチコピーで訴求性を上げる手法があり、Qiitaはその効果を受けていることも理由として挙げられます。心理学上はおそらく類似性のバイアスに分類されるでしょう。
これらの要点は学生や新卒等スキルの低い新規参入者を対象としており、高いスキルと知名度を持った人は対象外です。若者がわいわいやってればおっさんは我慢できず向こうから寄ってくるのでおっさんのことは気にしなくてかまいません。若者がたくさん集まっている以上の集客はありません。初心者を第一に考えましょう。
プログラミング関連の制約を外したり実績のない新規ユーザーの投稿を発信しなかったりすることは新規ユーザーの獲得において不利となるため避けるべきです。こうした変更はQiitaに優位性を残します。
最後に、ちゃぶ台を返すようで恐縮ですが上記の点を踏まえて作ったとしても大前提としてサービスの継続性と安定性を担保できるだけの信用がなければ現実には刹那的なサービスとしか見られないと思います。個人でなく法人として複数人で立ち上げることを求めたいところです。