これを書いてる人 is 誰
沖縄でなんかいろいろやってるIT技術者です。最近はシフォンケーキを失敗することと、「ざっくり雰囲気をつかむ」のが得意。
個人サイトでもちょくちょく技術記事を書いてます。読んでね(これを追記した2023年4月時点では、よくAWS CDKをラップした爆速サーバレス開発ツールのSSTについて記事にしてるよ)
それから、業務日報SaaS 「RevisNote」 を運営しています。リッチテキストでの日報と、短文SNS感のある分報を書けるのが特徴で、組織に所属する人数での従量課金制です。アカウント開設後すぐ使えて、無料プランもあるから、気軽にお試しください。
本題です。2021年はおよそ1年間、資格取得にフルコミットしてみました。どのくらいの資格を取ったのかというと、
1. LinuCレベル1
2. HTML5プロフェッショナル認定試験レベル1(HTML5, CSS3)
3. HTML5プロフェッショナル認定試験レベル2(JavaScript)
4. Oracle Java Programmer, Bronze SE
5. Oracle Java Programmer, Silver SE 8
6. Oracle Java Programmer, Gold SE 8
7. ORACLE MASTER Bronze DBA 2019
8. ORACLE MASTER Silver DBA 2019
9. ORACLE MASTER GOLD Oracle Database 19c
10. AWS Certified Cloud Practitioner
11. AWS Certified Solutions Architect – Associate
12. AWS Certified SysOps Administrator - Associate]
13. AWS Certified Developer – Associate
14. AWS Certified Data Analytics – Specialty
15. AWS Certified Security – Specialty
16. AWS Certified Machine Learning – Specialty
17. AWS Certified Database – Specialty
18. AWS Certified Advanced Networking – Specialty
19. AWS Certified Solutions Architect – Professional
20. AWS Certified DevOps Engineer – Professional
21. CompTIA Project+
22. PMP (プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル)
と、これだけの資格を1年で取得してみました。Linuxの基礎ひとつ、フロントエンドふたつ、JavaとOracle関連みっつずつ、AWS11冠、プロジェクト管理系をふたつ、とジャンルを横断して幅広く取得してみたつもりです。
これほどの量のIT技術者向け資格を一気にとった、という話はあまりWeb上でも見かけなかったので、せっかくだからなにか書こうと思って、これを書きました。
なぜそんなに資格とろうと思ったの?
キャリア形成上効率が良いはず!と思ってのことです。
どんなことを考えていたのかというと...
ITエンジニアのキャリアについて思っていたこと
ITエンジニアのキャリアと、スタートアップには似てる部分があると感じていました。
**「なにが正解か分からない」**点です。
IT技術者の仕事道具は、知っての通り、短い間にどんどんと進化していきます。フロントもバックエンドも、そしてインフラでさえも、時代の流れとともに、より優れたツールやフレームワーク、新たな土台や、新奇な概念が登場していきます。
Vue.js + TypeScript はあっという間にベストプラクティスが2転3転しているし、サーバサイドは辺り一面コンテナの世界になっているし、AWSはついにサービスの数が200を超えるしと、まっこうからすべての分野の最新技術に追従するには、ちょっと大変という世界です。
しかも、これらはただ「変化が激しくて大変」というだけの話ではありません。
来年、再来年、さらにその先。**「未来において、どんなスキルセットが有用とされるかが分からない」**という点が、IT技術者のキャリア形成を困難にします。
この点は、実はスタートアップにおける「新たなプロダクトの開発」という観点でも同じです。
スタートアップの基本姿勢は「これまで世の中になかったものをつくる」です。
こういった「これまで世の中に存在しなかったもの」は、
- 「どんなプロダクトがヒットするか」
- 「どんな顧客がいるのか」
- 「どんな価値が良しとされるのか」
などが明確に分からない状況下で、初めはすべて「仮説」を立てて計画を進めていきます。
そして、計画の進行とともに仮説が「事実」となり、多くのポジティブな事実に支えられたプロダクトが、最終的には成功へと導かれていきます。
ITエンジニアのキャリア形成も、将来有用となるスキルセットが不明な中で、各々が「仮説」を立てながら、選んだスキルを磨いていきます。
これは**「もし仮説が誤っていたら、せっかくこれまで積み上げてきたスキルが、その本領を仕事で十全に発揮できないまま終わってしまう」**という危険を孕んでいます。
ですがこれは避けることができません。失敗は学びの前提条件であると言われることがありますが、まさにその通りです。未然に誤った選択肢を正確に予知できる人がいれば、その人は投資の世界で生きるべきでしょう。
大半の人は、ベストな選択に到達するまでに、何度も誤りを経験します。
だから、大切なのは「キャリア形成上無駄なことをしない」のではなく、「自身のキャリア形成を細かく検証し、方向転換する」ことです。
ここでの細かさとは詳細さではなく、頻度の細かさです。数年に一度の検証より、一年ごとの検証。さらにいえば年に一度の検証より、月に一度の検証を。
そして、これを実現するには、実用最低限の技術レベルに素早く到達するための、効率の良い学習方法が必要です。プログラムが細かく作れば細かくテストできるのと同じです。
こういったケースで役立つのが資格のはずだと考えました。
資格はいわば、その分野の技術についての**「実用最小限の構成(MVP: Minimum Viable Product)」**です。最小限のステップで得られ、基本を理解し、なおかつエンジニアの転職市場などで一定の効力を有する最小限のアピール材料です。
多くの資格はある種のチュートリアルのようなものなので、資格を保有しているからといって「卓越したスキル」の証明にはなりません。しかし、これからその分野を学んで行こうという際に、効率良くスタートダッシュを決めるための、ブースト剤になるはず...! そう考えて、この一年間資格取得にフルコミットしてみようと思った次第でした。
資格を年間20個以上とる方法
これについては、わたしの答えは一択です!!自分自身への課金です!!!!
世の中には資格合格のための教材がたくさんあります。さらに、生活の質を上げるためのアイテムもたくさんあります。おいしいコーヒー豆を購入し、好きなシナモンスティックを多量に投入し、**飼ってる猫には毎朝5時にわたしを強制起床させるよう訓練しました。**猫にはわたしの勉強の集中が低減しはじめるのを察知すると、積極的に攻撃(遊べ要求)をしかけるよう訓練済みです。訓練には、課金力で手に入れた "CIAO ちゅ~る" が有用でした。
そんな風に課金力で自分の生活の質を上げ、毎朝自然に早起きできる状況を整えた上で、さらに有用と思われる教材を積極的に購入しました。Kindleでよさそうな書籍を見かけたら預金残高を無視して購入し、またUdemyで資格に関する教材動画をたくさん視聴しました。
なかでも最後に取得した今年一番の難所となった資格「PMP」の学習では、UdemyのPMP対策講座がとても役立ちました。日本人の講師の方のものも学習に役立ちましたし、海外の講師の方の対策講座もすばらしかったです。
たとえばPMPなら、プロジェクト管理まわりについて専門的に講師をしている Joseph Phillips さんの、次のUdemy教材を、毎日のふとした合間の時間に見聞きしました。
https://www.udemy.com/course/pmp-pmbok6-35-pdus/
勉強に疲れたときは、ヨガのUdemy教材を気分転換にやったりもしました(ネタみたいですが、これは実際なかなか良かったです。学習する中で身体をリフレッシュする機会がなかなか無くて、結果的に高いパフォーマンスを出せました)
https://www.udemy.com/course/yoga-mobility-challenge-15-minutes-x-15-days-66/
動画ですから、基本的に体力が限界でベッドの上から離れたくないときに、布団の中で延々とUdemyの動画を視聴し続けました。
...と、こんな風に資格取得の方法論についてはめちゃくちゃ暴論ですが、本当に課金力だけでなんとかなりました。体力、集中力、効率の良い教材。これらを課金力でなんとかしながら、駆け足で学習を進めれば、意外と年間20個いけるものでした。
キャリア形成を効率良く進めたい人には、強引ながらもおすすめの手法です。興味のある方がいればぜひ、やってみてください。
まとめ
- 資格はその分野における『実用最小限の構成(MVP)』。潮流激しいIT業界で小回りを効かせながら効率よくキャリア形成するのにとても有用
- 資格取得は書籍や教材でペースアップできる。KindleやUdemyのようなスマホで学習できるアイテムは、疲れたときや日々の合間で効率よく学べていい感じでした。
- とくに月に2本ペースで資格をとるなら継続的な生活の質を下げないことが大切。ペースを落とさないために、この一年たくさん好きなもの食べたり飲んだりしました(記事本文には書きませんでしたが、この一年今までで一番スタバのフラペチーノ飲みました)
腕は磨けば磨くほど楽しくなるものです。自分の望むキャリアができるよう頑張りましょう!