はじめに
GOT2000のジャンクを入手したので分解してみた。
12.1型, SVGA(800x600), TFTカラー 65536色
バッテリバックアップ領域(SRAM):500KB
格納用メモリ (ROM) : 57MB
動作用メモリ (RAM) : 128MB (2021年5月生産分以降は256MB)
GOT1000からGOT2000へ
旧シリーズのGOT1000(GT16)シリーズではメモリが15MBで大量の画面を作ると容量不足になりましたが、GOT2000になりメモリとCPUが大幅に強化されてます。USBメモリへのファイルコピーもかなり高速化されてます。
ちなみにGOT1000のプロジェクトデータはGOT2000にコンバートするだけで動きます。
ただし私の経験ですが100%完璧に動作するわけではない気がします。
これは凝った使い方をしているとバグなのか挙動が若干違うということに遭遇します。
スクリプトを多用したりするとそういう不具合を踏む可能性はあります。
逆に普通の使い方をしてるとほぼ100%完璧に動きます。画面を凝りすぎるのはよくないということです。
あと作画ソフトはなるべく新しいバージョンをダウンロードして使用しましょう。
初期のものはバグが大量にあるからです。普段は発生しない明らかにおかしなバグがあるから調査したら転送した人のパソコンのGT Designerが古すぎるというオチでした。
裏蓋を開けた写真
液晶パネル
メイン基板
メインCPUはTIのSitara AM3874(Arm Cortex-A8)を使用しています。
LatticeのFPGAがあるのは拡張インタフェースの制御用でしょうか。
ちなみに下位モデルのGT2505-VTBDも所有してますがそちらはAM3354BZCZD60(Arm Cortex-A8)でFPGAは無しでした。
GT2712-STBA-040という末尾に-040がつくモデルが存在しますがこれは納期短縮のため機能を削減したモデルです。
拡張インターフェイスのコネクタがありません。 テクニカルニュース[GOT-D-0176]参照
Lattice LCMX02-4000HC
Macronix MX29GL512FLT2I-11G
Winbond W972GG6JB-25
Marvell 88E3018-NNC1
TOSHIBA LCX244
Seiko Epson RX6110SA
NEC μPD720114
TI Sitara AM3874CCYEA80
TI TPS51116
TI TS3DV416
TI PN521 5ATG4 C3SR
Macronix MX29GL256FLT2I-90Q
Renesas R1LV0416DSB-5SI
TI MAX3243EI
TI SN65LBC180AD
NXP AHC245
Infineon CY8C24894-24L
SDカードのフタを閉めないとSDへアクセスできないようになっていますが、それはフタ側に磁石があり基板のリードスイッチで検出してます。
サブ基板
USBコネクタとオプションの無線LAN通信ユニット(GT25-WLAN)を取り付けるためのコネクタがあります
電源基板
デジタイザ
アナログ抵抗膜式で本モデルは2点同時押しにも対応してます
本当はパネルの前面に保護のシートが両面テープで貼られてますがジャンクで破損してたため代わりにプラ板を貼りました
デジタイザが壊れてタッチが出来ないGOTは使えるのか
ヤフオクだと故障品が安価に入手可能です。この分解したGOTも画面の一部のタッチを認識しない問題があります。
USBドライバをインストールしてUSBマウスを有効にすればマウスカーソルが出るので一応使えます。
プロジェクトのインストールはUSBケーブルで行えるのでさほど問題ないです。
下記はマウスが使えない画面です。
・タッチエリアのキャリブレーション画面
・GOTのOSインストール画面(BootOS,CoreOS)
タッチエリアのキャリブレーション画面はマウスカーソルが出るのですが調整画面をスキップできないみたいなので、タッチパネルが全く押せない場合は次に進めないので使用不可となります。
BootOS,CoreOSをインストールすると工場出荷状態に戻るのですが、これを行うとタッチエリアのキャリブレーションが毎回表示されることになります。なのでタッチが壊れたGOTのBootOSを書き換えないようにしましょう。
(BootOSはUSB通信ケーブルで書き換えれてしまう、CoreOSはSDが必要でなおかつタッチ操作が必須なので書き換え自体が不可能である